はっちゃけ広場
7月6日(月)参観日の代休
募集人数:30名程度(要申し込み。前日まで)
090-7968-0922
かつて昭和天皇は、
「雑草という名前の草は無い」
という意味のことをおっしゃった。
長く昭和天皇の侍従長だった入江相政さんが
「宮中侍従物語」という本でこのことについて
触れられています。
それによると、
天皇が住まわれていた御座所の庭「広芝」には、
キジやコジュケイなど野鳥がたくさん飛んできて、
天皇もお気に入りだった.
とにかく広い庭で、あちこちから草の種が飛んで
きて夏になると、草ボーボーになってしまっていた。
両陛下が夏休みに那御用邸にいらして、秋口に
お帰りになる予定、侍従たちは、
草がたくさん茂ってお見苦しと、草を刈ることに
しました。しかし広い庭、人手が足りず、
陛下がお帰りになった時
「雑草が生い茂っておりまして随分手を尽くした
のですがこれだけ残ってしまいました。いずれ
きれいに致します」とお詫びをしたそうです。
すると、いつも穏やかな陛下が、きつい口調で、
「何を言っているんですか
雑草という草はないんですよ。
どの草にも名前はあるんです。
どの植物にも名前があって、
それぞれ自分の好きな場所を選んで
生を営んでいるんです
人間の一方的な考えで、刈ったり切ったり
いけませんよ」
どんな草にも名前や役割はあり、人間の都合で
邪険に扱う呼び方をすべきではないとおっしゃた。
入江氏にはこの言葉が強烈な印象として残り、
天皇と過ごされたことを書いた「述懐録」にも
書きとめておられます。
昭和天皇のお人柄がよく分かるお話で
ぺんぺん草もとても印象に残っています。
それからですね。道端の草花に目がいくように
なり愛おしいと思ったのは ・ ・
草刈作業風景や庭の草ひきをしている時など
頭に浮かんできます。
でも、やっぱり草ボーボーにはできません^_^;
『古今集』に集録された光孝天皇御製で百人一首。
山菜採りの光景を歌に詠まれたものです。
君がため 春の野に出でて 若菜摘む
我が衣手に 雪は降りつつ
現代は人間の手が入った栽培植物以外は「雑草」
おなじ植物であっても、それを見る人によって
価値が変わる。植物自身は人間の考えなど関係なく
存在し、生命をつないでいく。
雑草かどうかはその人の価値観ですね。
ぺんぺん草