二泊三日のダーの検査入院が無事終わり、
心臓は年相応ってカンジで、
それなりに小さな問題はあるが、とりたてて大きな問題はない。
という検査結果のようだった。
ただ、ダーは不満のよう。
せっかくカテーテルを入れたんだったら、
少しでもヤバっぽいところにステント入れてくれりゃよかったのに。
……だと。
検査結果を医者からきいているとき、
ダーが「心臓に問題がないのに息が苦しくなるのはなぜだろう?」と、
医者に質問すると、
「前回とったレントゲンをみると、肺気腫の一歩手前のようなので、
呼吸器を診てもらったほうが良いと思います」
とのオコタエ。
ふ……。
Mは思わず薄ら笑いになっちゃった。
センセー、本当はソレ、知ってたよね?
心臓より先に肺を診るべきだったんじゃね?
いくら心臓のCT画像が不鮮明といっても、
カテーテル検査をするまでもなく、経験値でだいたいわかってたよね?
と、
改めてダーのかかっている病院には考えさせられるワ。
まぁ、今更だし、
一応検査もしたんで、お金を払って安心を買った。
ってカンジで理解しておこう。
そしてダーの肺気腫疑惑は棚上げのまま。
もうタバコ吸ってないし、このままでもいいや。
原因がどこにあるかわかったからOK。
ってカンジのよう。
ま、ダーがいうならそれでいいけど。
どこまでもついてくるね。タバコは。
ダーが入院するときはタクシーで行った。
夜中に病院の周辺は車上荒らしが横行しているので、
入院中、車を駐車場にとめないほうがいいと言われた。
ダーは車で行きたがっていて、帰りはMに持って帰ってと言ったけど、
Mはもう十数年、運転をしていないのでお断りした。
というか、ゴチャゴチャした街中で運転するとイライラするので、
精神衛生上よろしくないんだもん。
でも、ダーを迎えにいくときに車を持って行こうと思い立ち、
久々に運転席に座った。
ホント久々。
何年振りだろう。
10年以上……15年??
最後にハンドルを手から離したとき、それが最後と思わず今に至る。
18で免許をとって、20歳過ぎからは毎日ずぅ~っと運転していたので、
10年以上運転していなくても、カンカクはまだ残っていた。
というか、いつも助手席に座っているから、
久しぶりの運転というカンカクがないのかな。
それでも車の仕様はかなり違うので少し戸惑った。
車のキー……あ、ないんだっけ。
ブレーキを踏みながらエンジンのボタンをつける。
サイドミラーを合わせる。
今まではデリカとかハイエースとか、車高のある車が多かったので、
運転席に座るとしっかり周りが見渡せたけど、
今のダーの車は車体は大きいのに、車高がないから前が見づらい。
あまり前がよく見えないので、ドキドキしながら運転しちゃった。
いったん走り出すと感覚が戻ってくるもので、
なんとか病院までたどり着くことができた。
……けど、駐車スペースがなくて隣のスーパーの駐車場に入れた。
大きな車は不便だわ。
というか、やっぱ車の運転はもういいや。
乗せてもらうのが一番。ラク。
十数年ぶりの運転。
ダーの検査結果以上に、感慨深いものがあった。
……ぷぷ!