“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

原発をめぐるデマ

2011年10月09日 05時58分36秒 | 蜂助の呟き
 こんにちは。蜂助です。今日は、原発をめぐるデマの話です。

 先日、「原発は原爆にはならない」と書きましたが、おもしろい記事がありましたので紹介します。実は、私も武田某というテレビに良く出る大学教授は大嫌いだったのです。だいたい、一関市や東北の人々を馬鹿にするにもほどがあります。

 影響力のあるブロガーを「メガブロガー」と言うのだそうですが、そのメガブロガーに一人、上武大学教授・経済学者の池田信夫氏のブログです。 


原発事故で流された大量のデマには二種類ある。一つは小出裕章氏のように、自分の専門領域(原子炉工学)については正確だが、専門外の分野(放射線医学)については間違っている話、もう一つは宮台真司氏や自称ジャーナリストのように、どっちの専門家でもない人々のでたらめな話だ。

後者は論評の価値もないので放置していたが、理科系の大学教授(一見すると専門家に見える)の肩書きででたらめな話をしている武田邦彦氏は、あまりにもひどいので放置できない。彼の放射能デマの白眉は、この3月14日の記事だろう:
現在の状態で「原子炉が爆発する」可能性は3つある。
1) 水素爆発: 露出した燃料に水が接触して水素を発生し、炉の外にでて酸素と結合して爆発する(化学反応)、
2) 水蒸気爆発:高温の物体に水が接して急速に水蒸気になり、その体積膨張で爆発する(物理的爆発)、
3) 核爆発:燃料が溶けて固まり臨界状態に達して原爆となる
原発が「核爆発」するなどという人物が工学部に在籍しているのは、恐るべきことだ。さすがに彼も自分のブログではこの記述を削除したが、ウェブ上にはたくさん証拠が残っている。その後、彼はテレビで「(東北の野菜は)健康を害しますから出来るだけ捨ててもらいたい。畑に青酸カリがまかれた」と発言して一関市長から抗議を受け、その返信で
放射性セシウム137の{成人、経口}での50%致死量は0.1ミリグラム程度です。これに対して青酸カリは{成人、経口}で50%致死量が200ミリグラム程度ですから、青酸カリの方が約2000倍ほど毒性が低いという関係にあります。
と説明したが、これは多くの人々の指摘するように、とんでもない誤りである。0.1mgのセシウム137は50年間に4Svの放射線を出すが、セシウムは体内に吸収されないので、数日で排出される。そもそも0.1mgのセシウム137を摂取するには、暫定規制値500Bq/kgの野菜を数百トン食わなければならない。きょうの記事では、
「被曝と人体」についてはほとんど判っていないので、学問で決めることはできず学者や医師は発言を控える必要がある。もし目の前で被曝している人がいないときなら自由な議論が必要だが、被曝している間は学問は無力であり、社会のコンセンサス(1年1ミリ)を尊重しなければならない
と書いているが、何を根拠に「ほとんど判っていない」などといっているのか。被曝と健康被害の関係については、不幸なことに広島・長崎の被爆者12万人のデータがあり、きわめてくわしく正確にわかっている。その被爆者の調査をした近藤宗平氏もいうように、100mSv以下の被爆者には統計的に有意な健康被害が出ていないのだ。」

 これは、蜂助の疑問ですが、池田氏は「セシウムは体内に吸収されないので、数日で排出される。そもそも0.1mgのセシウム137を摂取するには、暫定規制値500Bq/kgの野菜を数百トン食わなければならない」と言っていますが、池田信夫氏も、原発をめぐるデマを流しているとしか思えないのですが。0.1mgのセシウムが5千万ベクレル以上に相当するというのは、わかるような気がしますが、ふたりとももっともらしい数字を並べて、数字のマジックで物を言っているようです。難しい数字を出して、単位や概念に違う別の事を説明するのは、詐欺師のひとつの常套手段ですよね。

 セシウムは人間の体内に吸収されていることは証明されていますよ。そして何日で排出されるとかなどもいろいろな研究がされていますよね。武田氏、池田氏、似たもの同士ということでしょうか。