“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

仙台漫画展で感じたこと

2011年10月27日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
24日ブログで仙台漫画展のことを書きました。この企画は3.11震災後の時期に初めには(当初)計画されていました。震災があり7ヶ月遅れて開催されました。その出品者の何名かの方は現在亡くなっています。その方々が、存命中にこのような企画が考えられ、出品されているようです。

この作品展示で関心したことは、「中国、満州引揚者」である漫画家(当時は10歳前後の少年)が中国のことを怨んでいないことです。これは凄いことだと思いました。終戦と同時に住む家を追われ、中国からの引き上げ船で逃げるように着の身着のまま引き上げてきたわけです。非常に過酷な条件で日本に帰国し、苦労を重ねて漫画家とて成功した方々です。

当時、中国に対して日本が行った行為はほとんど展示、記載されていませんのでわかりません。しかし、出品者である漫画家が語らないくらい日本軍の行為はむごいものだったのだと思います。それに比較したら、「自分たち=漫画家、家族」の関係した中国人、満州の人々は彼ら日本人に「優しく」接したのだと思います。

赤塚さんは相手が中国でなく日本軍、ドイツ軍だったら「皆殺しされた」かもしれないと語っています。(記録で)他国を侵略した日本軍、軍属が満州、中国にしたことを思えば出品者である漫画家がこのように語るのは当然かもしれません。
歴史的事実をめぐって白黒逆転させる動きもありますが、今回の展示会は当事者でもある引揚者の作品、言葉として重いものがありました。また、日中戦争、歴史的事実を受け止め、自らの作品、言葉で語る漫画家に感謝もします。自分も救われるような思いがします。

カツオ・サンマ水揚げと冷凍施設復旧 気仙沼

2011年10月27日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
下記の河北新報記事は気仙沼の秋刀魚、カツオの水揚げ状況です。冷凍設備、関連産業の復旧状況が関係しています。7ヶ月経ちここまで改善され「よくやった」との評価と「まだまだ」との評価が交錯しています。被害の甚大さから言えば、気仙沼港、周辺の産業は本当によくがんばっていると思います。資金問題、地盤かさ上げ、建設制限指定区域問題などがあり、一直線に復旧が進むともならず、難しい側面もあります。3.11被害の甚大さから見たら、よくここまで復旧したというのが思いです。みなと周辺は地盤沈下で海水がつき、移動も困難な場所がたくさんあります。


<以下が河北記事です。>
カツオ・サンマの水揚げ低迷 冷凍施設復旧遅れ響く 気仙沼
 気仙沼港(宮城県気仙沼市)のカツオ、サンマの水揚げが低下しています。今月(この時期が最盛期)前半の水揚げ量はカツオが昨年に比べ約6割、サンマは約4割になっています。下水道などの復旧が遅れ、津波被害を受けた冷凍加工施設の業務再開が進んでいないためで、品薄感から地元スーパーの鮮魚コーナーに並ぶ魚の価格も高騰気味で、市民の食卓にも影響が出ています。

 昨年まで14年連続でカツオ水揚げ日本一を誇った気仙沼港。宮崎、三重のカツオ一本釣り船から脂の乗ったカツオがベルトコンベヤーで運ばれています。
 21日早朝、一番乗りした「光栄丸」(三重県)の橋本康一漁労長は「市場の設備はほぼ震災前の状態だ。半年でよくここまで来た」と目を見張った。しかし、気仙沼漁協によると、10月前半(1~14日)の水揚げ量は、カツオが1931トンで前年同期の約6割、サンマが1224トンで約4割となっています。震災前に100社以上あった加工会社の冷凍加工施設の再稼働が遅れ、受け入れ態勢が整っていません。特に7割以上が冷凍に回るサンマは影響が大きく出ています。
 
加工施設が多く立地する臨港地域は下水道などのインフラが復旧していない上、被災した土地の買い上げ方針が示されないこともあって、加工会社が再建に踏み出せないでいます。
 加工業者は「自力で仮工場を再建しても、土地のかさ上げが必要になれば、結局移転せざるを得なくなる」と不満げ。水産物仲卸会社社長は「国の支援も漁業者に比べ、冷凍加工業者の再建には手薄だ」と訴える。
気仙沼漁協は11月にも、60トンの凍結能力と3000トンの保管能力を持つ市内の冷凍施設を再建する。稼働すれば、港の受け入れ態勢は大幅に改善する。同漁協の熊谷浩幸・魚市場部長は「ことしは気仙沼に水揚げしてくれた漁船も、施設の復旧が遅れれば別の港に移るかもしれない。早く元に近い状態に戻し、水揚げを回復させたい」と話している。


超円高と食料国際価格高騰

2011年10月27日 06時30分27秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は食料の国際価格高騰の話です。

人口が増え続けていますが、それを支える食料増産ができていません。

日本円が最高値の一ドル75円71銭となり、先日付けた最高値を更新し2日連続で高値となり円高に歯止めがかかりません。この円高は、食料の国際価格上昇を見えないようにさせています。食料の国際価格が上がっても円が強いので、輸入後の国内の価格は上がっていません。

食料だけでなく多くのものが値上がりしています。原因は、大雨などによる不作、投機、海外需要の拡大、中国やタイでの人件費高騰など、さまざまな要因があります。原料価格の高騰で製品価格も上昇しています。

輸入小麦は政府売り渡し価格が18パーセント上がったことを受け、パンや麺類などの値上げが避けられませんが、小麦の国際価格は値上がりがつづいています。値上がりすぎて、買い止りにより値上がりが鈍化している局面です。小麦を買いたくても高くて買えないということは、お金が無くて食料が買えないということを意味しています。先日も書いたように、日本は金持ちだからちょっと位高くても小麦を買えますが、世界中ではすでに欲しくても買えない国が出始めているのです。

現在TPP交渉参加が議論されていますが、これに参加すれば日本での食料生産がほとんど成りたたなくなります。絶対にやめて欲しいです。

穀物以外に、水産では、さば、かにの相場が急騰しています。かき、鮭、ツナ、昆布、ワカメ、ひじき、もずくなどが高騰しています。果汁でも中国原料が高騰にともない、ブラジル、南アフリカ産原料も上がっています。コーヒーはコロンビアの大幅減産で相場が上がっています。家庭用品原料では、パーム油、綿花、天然ゴム、鉄、ポリエチレンなどが高騰しており、製品価格に跳ね返りそうです。

小さな話ですが、はるさめやブルーベリー、ナッツ類、韓国産の栗を原料にした製品も値上がりしそうです。バターの品不足は深刻化しそうです。

日本で作れるものはどんどん作りましょう。