春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

引越記念日

2010年12月06日 | 日記
12月6日は、わが家の引越記念日。

3年前のこの日、私と妻は36年間住んでいた元家から歩いて4分のところにあるマンションの一室に引越した。
私が66歳、妻が65歳のときだ。長男誕生以来ずっと戸建に住んでいた私にとってマンション住まいには少々抵抗があったが、
妻が積極的に勧めるのでこれに応じた。

妻は以前から「年をとったらワン・ドアのマンションに住みたい」と言っていたので、彼女にとっては65歳という節目の年に
望みがかなったことになる。

マンション生活3年間を顧みて思うことは、マンション生活が老夫婦にとって非常に快適であるということだ。
わが家の場合、南に面したベランダからは鎌倉山が一望でき、それに連なる小さな山々の稜線が藤沢へと広がっており、
その向こうには富士山が見える。

朝昇った太陽は、一日中、ベランダを照らし、夕方には真っ赤に空を染めて沈んでいく。その光景はたとえようもなく美しく、
妻はよく手を合わせている。

室温は真冬の寒い日に15度以下になることもあるが、年間を通じて平均20度前後。引っ越した年には暖房なしで冬を
過ごしたが、息子夫婦が孫を連れて出入りするようになって初めて、孫のために冷暖房で室温を調整するようになった。

元家では、庭で木々や花々、それに野菜などを育てる楽しみがあったが、半面、夏の草取り、冬の落ち葉かきが大変だった。
1回の草取りでビニール袋5~6枚がいっぱいになる。草取りがなくなっただけでもほんとうに楽だ。

もうひとつは、引越しによってたくさんの無駄なものを捨てることができた。無駄をそぎ落とすことによって
シンプルな生活がスタートでき、暮らし全体の風通しがよくなった。これも大きなメリットだった。

引越しから3年、高齢者にとっては住環境、身の回りを含めて、シンプルな生活への切り替えが何よりも大切だということ
を実感している。