8月6日
8時15分の鐘の音と一緒に今年も黙祷する。
63年前の光景が蘇る。
忘れ去ることのないあのオレンジ色の閃光と瞬間に、闇と静寂・・
意識朦朧としたなかで、自分を呼ぶ微かな呼び声・・
だんだんと声が近づくと同時に、風船がはじけたように一瞬に耳に入ってきた阿鼻叫喚・崩壊した家の下敷きから猫の呼び声に導かれて出て目にした灰色の世界・・今まで住んでいた街が崩壊しての砂塵とほこりで前も見えない有様だった。
暗闇の中から這い出した私たち親子・・それぞれにかすり傷はあったもののずたずたに破れた衣服を纏ったまま崩れた家の上を裸足で逃げ場を探してさまよった。
これが63年前の正午過ぎだったろうか・・
何時間か人の逃げまどうままに比治山の東側まで逃げていった。 ここは山の影になっていて家屋は全壊まではなかった。 やっとまともな人達が右往左往している中で戸板の上に風船のようにふくれあがったおばさんが運ばれてきた。 近くまで来て目にしたのはお腹から腸が飛び出して二人の人がその内臓を抱えていた。
私も含めてその近くにいた人は何の感情も感じなかった。
ごく自然の出来事のように思った。
今考えると、恐ろしいことだ、人間は極限状態になると人ではなくなるのだ。
今日もテレビで戦地にいた兵士の生き様を放映していた
どんな戦争もあってはならない。
人が人でなくなる・・ それに遭遇した人は消え去ることのできない傷を持ってしまうのだ
ケロイドで顔も変わってしまった人・・放射能で未だに日々を怯えて生きている被爆者・・大切な人を助けることも出来なかったあの戦争・・
あってはならないのだ。
8時15分の鐘の音と一緒に今年も黙祷する。
63年前の光景が蘇る。
忘れ去ることのないあのオレンジ色の閃光と瞬間に、闇と静寂・・
意識朦朧としたなかで、自分を呼ぶ微かな呼び声・・
だんだんと声が近づくと同時に、風船がはじけたように一瞬に耳に入ってきた阿鼻叫喚・崩壊した家の下敷きから猫の呼び声に導かれて出て目にした灰色の世界・・今まで住んでいた街が崩壊しての砂塵とほこりで前も見えない有様だった。
暗闇の中から這い出した私たち親子・・それぞれにかすり傷はあったもののずたずたに破れた衣服を纏ったまま崩れた家の上を裸足で逃げ場を探してさまよった。
これが63年前の正午過ぎだったろうか・・
何時間か人の逃げまどうままに比治山の東側まで逃げていった。 ここは山の影になっていて家屋は全壊まではなかった。 やっとまともな人達が右往左往している中で戸板の上に風船のようにふくれあがったおばさんが運ばれてきた。 近くまで来て目にしたのはお腹から腸が飛び出して二人の人がその内臓を抱えていた。
私も含めてその近くにいた人は何の感情も感じなかった。
ごく自然の出来事のように思った。
今考えると、恐ろしいことだ、人間は極限状態になると人ではなくなるのだ。
今日もテレビで戦地にいた兵士の生き様を放映していた
どんな戦争もあってはならない。
人が人でなくなる・・ それに遭遇した人は消え去ることのできない傷を持ってしまうのだ
ケロイドで顔も変わってしまった人・・放射能で未だに日々を怯えて生きている被爆者・・大切な人を助けることも出来なかったあの戦争・・
あってはならないのだ。