望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

何気ない秋色

2017-09-24 20:36:47 | さみしさBOX
徳島市西浜町 三角公園


「さりげなく強く」


何気ない色として秋雨

さりげない素振りで降る


アスファルト道 

ただ無色の秋で濡らして

砂埃 排ガスに汚れた路面

ただただアスファルトのあるがままの色に然り気無くした


あるがままのチャコールの路面

一見 杖をあげたくなる白髪

昔の乳母車の頑固を押してお婆さん

秋 夕暮れを他人に色ずけされたくない 

行き先を定められたくないような無表情で通りすぎる


今 頼りないシルバーカーおして行く

ヨタヨタと然り気無く

秋雨に濡れた路面を色ずけすることなく

あるがままを歩いて入るのだろう



秋と冬の実線

2017-09-14 21:41:54 | さみしさBOX
徳島市山城団地 はじっこの秋


「秋と冬の実線」

秋 太い実戦だから
天高く絹雲を浮かべる
いろんなものを実らせる

秋を物悲しい点線にして思いにふけるから 自分を臼ぺらい秋にしてしまう

秋と冬の間 実線を消してしまうEGOIST
人の道 ハッキリした実線を踏みにじるから
人を暈してしまう差別 命を抹殺する季節を造りあげてしまう

はじっこから季節は薄い線で始まり 移ろい揺らごうと踏み外さない実線を描いてふかまる



ring 旅立ちへ浮き輪

2017-09-04 21:19:44 | さみしさBOX
勝浦川土手よりのぞむ眉山


「ring浮き輪」


大波小波にもまれ波間にプカプカと浮き輪

高波に呑まれ砂の歯車に刻まれる

沖から迫る強迫に引き戻され 

波間でシーソーの繰り返し


暗黒の海底に引き込む潮流

気力の空気で負けまい抵抗

日は昇り月の去る海面で混沌

道心 回転しないring浮き輪

進みようないジレンマ


うーん 回るringがほしい

弱音もはく 助けてとも叫ぶ 

ringの強い回転浮力でescapeじゃない脱出


正義も悪心も浮かべてしまう海から旅立つんだ

橙色の軌道

2017-08-22 21:14:47 | さみしさBOX
阿南市新野町 牟岐線沿線風景


           「橙色の軌道」


ノウゼンカズラの花を見つめる

跳ね返って来そうな橙色に引き込まれ遡り 落ち着いた優しい駅にたどりつく


無人駅のホーム 

橙色の粉末ジュースを溶かさずに

含んだ味わいの汽車が来る

肌色に橙色のくすんだ車体

錆び付いたブレーキ音をかるく響かせ停車


降りてくる人 乗り込む人

遠い遠いところで見ているから

霞んでボヤけている

みんな一様に遠い駅行きの切符を心にしのばせてすれ違うから 互いの距離は遠ざかる


鋭い警笛が高らかにこだまして 青いストライプの汽車が出ていく

次に停車する遠い駅のホームに

カンナの橙色が朱色に萌えて

水に溶かした粉末ジュースの味わいを遠くへ遠くへ遠ざける



空から絵本の絵

2017-08-05 23:45:04 | さみしさBOX

遠い昔も今も紙芝居 絵本の文章よりイラストに魅了される 画風は明快にしてほのぼのしてる それでいて揺さぶるものがある 言葉では表せない何かに引かれて長年 そんなイラストを追い求めている

 そんな折 NHKローカルニュースを見ていると阿南市在住の新進気鋭の絵本イラストレーターを紹介していた そのイラストに描かれた風景と子供に季節感 私の追い求める昭和の郷愁 ほのぼの感 見事に表現されていて 私の心は突き動かされ電流が走りまくった

 この新進気鋭の絵本イラストレーターは画伯の域に到達すると思う これからの活躍を注目したい

「異次元」

インスピレーションがわいて書く
書いて書き上げても何かわからない
書けたことで明日に何か思えそう

異次元にいるかも知れないもう一人の自分を思ってる
絵心はなくても自分の人生を描けと言い合う
何かを感じ取れる自分で充分
そう同じように呟いている
自分同士 次元をこえて
自分へ叱咤激励してる互いを感じあう

異次元の自分と自問自答 
いやになるほど幻滅すれど 自分はもう一人の自分を追い求める