床屋の椅子の上で考えてた・・上の階に有る駅のトイレは改札口の内に有る、チョイと駅員に頼んでトイレだけ借りるのも面倒だし、外に出てスーパーのトイレまでは少し距離も有る、「トイレの場所を訊く人居る?」「えぇ居ますよ」「そうなの、今トイレの前で転んじゃってね~、入り口、段差が有るんだよね~」私の頭に櫛を入れてた手を止めて、チョッと考えてから彼「あ~っ、そう云えば段差有りましたね~、全く気にして無かったですね」そこのトイレは殆んど、この路地の2、3店の関係者しか使わないから段差は全く意識して無いし、今迄つまづく者は居なかったのであろう。「今度お客にトイレ?訊かれたら一応「”段差が有りますから、ご注意ください”と言って上げたら?」・・「そうですね、そうします」さすが客商売、気持ち良く私の余計な提案を受け入れてくれたようだ。内心、言って良かった!間もなく散髪も終了レジを済ませて何時もの通り店の外まで出て来て「有難うございました、お気をつけて・・」きっと彼はその後、あの段差を確かめたに違いないと私は思った。今度来るのは12月初め、めっきり日暮れが早くなりました、足元気を付けて「転ぶまい転ぶまい」ブツブツ言いながら家路に付いた80才でした。