日が暮れて、散歩の帰り道にミニ生協の売店に寄る。
買い物は早生蜜柑だけ・・
レジで精算を済ませてから買い物籠を置台に乗せて・・
ズボンのポケットから買い物袋を取り出して、袋に蜜柑を入れて・・
やおらその場を立ち去ろうとした私です。
私の隣で並んで買い物をポリ袋に入れていた青年が眼鏡越しに私に向かって何か話しかけているような気配がして・・
20代位か?青年の目線が私の足元を見ていたので・・
私の目線も下の床に・・
見ると、そこに一円玉が一個落ちていた。
気が付いて、屈んで拾う私・・
「ヤッ、有難う・・」
青年は何も言わずにニッコリと微笑むと軽やかにレジ横を通って出口の方へ去って行きました。
今し方、窮屈なズボンのポケットから買い物袋を引っ張り出した時に幾つか有った小銭の中から一円玉が一つ零れ落ちたのだと思われます。
たかが一円玉ですが・・現金での買い物には欠かせない事も有ります。
一瞬の出来事でしたが、この一円玉にはそれ以上に、他人との暖かい触れ合いを感じたのです。
買い物好きな私です。
西友スーパーでの買い物は、いつもクレジットカードの支払いです。
大分前に、そのクレジットカードを紛失した私は大慌てでカード発行元に連絡して・・
顔面真っ青になった私・・
やがて、カードが別の場所で見つかって届けられていることが確認できる迄、気が気で無かった経験がある私です。
キャッシュレス時代が身近になりつつあるのは承知していますし、私にとってもクレジットカードは、今や無くてはならない決済方法には違い無いのですが・・
5百円玉、百円玉、十円玉、五円玉そして一円玉、これらの小銭をポケットに忍ばせて毎日の散歩に出掛ける気分は捨てられません。
奥様からも「メガネは?携帯は持った?マスクをしなきゃ・・」言われて苦笑いする私ですが・・
決して「お父さん小銭持ってる?・・」とは言われません。
「未だお金有るの?・・」と言われるのは日立へ出かける今日だけです。
「生協のパンフレットにあんかけ蕎麦って書いて有ったので作ったんだけど・・」
どうやら、あんかけ焼きそばと間違えたみたい?ゴチソウサマ