昭和57年10月、中原先生と第3回日本シリーズ決勝です。

大山先生の先手三間飛車、中原先生の急戦を見て大野流(兄弟子大野源一先生、57銀の形の三間飛車)ですか。趣向です。

67金と備えたけれど桂馬を跳ねる急戦です。

44歩と止めてからの65歩、これでほぐれてきます。

また桂馬を跳ねていますね。大山先生は美濃囲いの桂馬は跳ねないというのはガセネタか。
それはともかく、66歩に同角とやるものですか。独特の感覚です。桂馬を跳ねられれば当たることになるのでこの場合は当然か。

銀冠に移行するところで桂馬を跳ねる仕掛け。後手の調子が出てきました。

角筋を通されて、どう受けるべきか、パッとわかりませんが

歩を打ち捨てて引く、なるほどです。

抑え込まれたようでも45の位も大きく、桂馬で角筋が止まります。前の図から46歩同銀としたほうがいいのでしょう。中原先生のミス。

中原先生は玉を引いて33桂から45桂で位を消去して桂馬を取りに行きます。

でもこれで桂馬が残りました。

と金を作って先手が指しやすくなりました。さらに成桂を作るのですが、30秒でよく見えますね。

桂馬を食いちぎって王手、と金を取れば盛り返した感じがします。

46歩は欲張ったのではないでしょうか。返し技で先手の有利は動かなくなった感じがします。

と金は活用できて、端攻めをしのげば先手の勝ちです。

57桂を成り捨ててと金を作りに行ったのを、銀をぶつける返し技。危険ではあるのですが、最後まで見えていたのでしょうか?

飛角の取り合いで両取りが来ます。

3つ金銀が取りになっても1つしかとられないからこの と金寄りが間に合うか。33金右なら42とからばらして75角でいいのでしょう。

15香に玉を引くとはびっくりします。歩合いですよね普通。

先手玉が危なく見えますね。詰めろ?調べたら詰めろです。角打で金合、12金から交換して持ち駒角にすれば詰まないようです。ということは受け方を間違えて逆転していたのかも。43同金と と金を払ったのが敗着です。

これで詰めろ。香車を手に入れた効果です。詰めろになると、玉を引いてかわしたところで読んでいたということでしょうか?30秒で読めるものなのでしょうか。驚きです。

これで詰んでいます。
65歩と仕掛けられたので、そこからは中原先生が好調に攻めました。44歩には大山先生が57銀を引いておけば仕掛けられなかったのですが、仕掛けさせても指せるとみていたのでしょうか。45歩と取らせたのが中原先生のミス。角筋を止めてと金を作って振り飛車が好調です。終盤では28角や56銀の返し技、30秒でパッと見えるのが流石です。端攻めに対して玉を引いてしまうのは危なく見えます。香車を手に入れての詰み筋が見えていたのでしょう。
短い将棋で小さなミスは仕方ないのですが、大山先生によい手が多かったです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:中原前名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八銀(39)
14 5二金(61)
15 3九玉(48)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5四歩(53)
19 5六歩(57)
20 7四歩(73)
21 2八玉(39)
22 4二銀(31)
23 5八金(69)
24 5三銀(42)
25 5七銀(68)
26 6四歩(63)
27 6七金(58)
28 7三桂(81)
29 8八飛(78)
30 4四歩(43)
31 4六歩(47)
32 6五歩(64)
33 3六歩(37)
34 4二金(41)
35 4八銀(57)
36 6六歩(65)
37 同 角(77)
38 6三銀(62)
39 4七銀(48)
40 4三金(52)
41 3七桂(29)
42 6四銀(63)
43 7七桂(89)
44 8一飛(82)
45 2六歩(27)
46 9四歩(93)
47 2七銀(38)
48 6一飛(81)
49 6八飛(88)
50 8一飛(61)
51 8八飛(68)
52 6五桂(73)
53 3八金(49)
54 7五歩(74)
55 同 歩(76)
56 7七桂成(65)
57 同 金(67)
58 6五歩打
59 3九角(66)
60 4五歩(44)
61 6六歩打
62 同 歩(65)
63 8九飛(88)
64 6五銀(64)
65 4五歩(46)
66 7六歩打
67 7八金(77)
68 6一飛(81)
69 4四桂打
70 3一玉(32)
71 6九飛(89)
72 3三桂(21)
73 7四歩(75)
74 4五桂(33)
75 同 桂(37)
76 4四銀(53)
77 4六歩打
78 5五歩(54)
79 6二歩打
80 同 飛(61)
81 7三歩成(74)
82 6四飛(62)
83 5五歩(56)
84 5六歩打
85 7五桂打
86 5七桂打
87 6三桂成(75)
88 8四飛(64)
89 5九飛(69)
90 8六歩(85)
91 同 歩(87)
92 3二金(42)
93 5二成桂(63)
94 4五銀(44)
95 同 歩(46)
96 5五角(22)
97 1八玉(28)
98 4六歩打
99 2八角(39)
100 5四桂打
101 6三と(73)
102 1五歩(14)
103 同 歩(16)
104 1六歩打
105 同 銀(27)
106 2四桂打
107 2五銀(16)
108 6九桂成(57)
109 5六銀(47)
110 5九成桂(69)
111 5五銀(56)
112 5八飛打
113 2七銀打
114 4七歩成(46)
115 同 金(38)
116 7八飛成(58)
117 5三と(63)
118 1五香(11)
119 2九玉(18)
120 1九香成(15)
121 同 玉(29)
122 1五香打
123 1七歩打
124 1六歩打
125 4三と(53)
126 同 金(32)
127 1三角打
128 2二金打
129 1二金打
130 1三金(22)
131 同 金(12)
132 3三角打
133 4四銀(55)
134 1七歩成(16)
135 3二香打
136 同 玉(31)
137 3三銀成(44)
138 投了
まで137手で先手の勝ち

大山先生の先手三間飛車、中原先生の急戦を見て大野流(兄弟子大野源一先生、57銀の形の三間飛車)ですか。趣向です。

67金と備えたけれど桂馬を跳ねる急戦です。

44歩と止めてからの65歩、これでほぐれてきます。

また桂馬を跳ねていますね。大山先生は美濃囲いの桂馬は跳ねないというのはガセネタか。
それはともかく、66歩に同角とやるものですか。独特の感覚です。桂馬を跳ねられれば当たることになるのでこの場合は当然か。

銀冠に移行するところで桂馬を跳ねる仕掛け。後手の調子が出てきました。

角筋を通されて、どう受けるべきか、パッとわかりませんが

歩を打ち捨てて引く、なるほどです。

抑え込まれたようでも45の位も大きく、桂馬で角筋が止まります。前の図から46歩同銀としたほうがいいのでしょう。中原先生のミス。

中原先生は玉を引いて33桂から45桂で位を消去して桂馬を取りに行きます。

でもこれで桂馬が残りました。

と金を作って先手が指しやすくなりました。さらに成桂を作るのですが、30秒でよく見えますね。

桂馬を食いちぎって王手、と金を取れば盛り返した感じがします。

46歩は欲張ったのではないでしょうか。返し技で先手の有利は動かなくなった感じがします。

と金は活用できて、端攻めをしのげば先手の勝ちです。

57桂を成り捨ててと金を作りに行ったのを、銀をぶつける返し技。危険ではあるのですが、最後まで見えていたのでしょうか?

飛角の取り合いで両取りが来ます。

3つ金銀が取りになっても1つしかとられないからこの と金寄りが間に合うか。33金右なら42とからばらして75角でいいのでしょう。

15香に玉を引くとはびっくりします。歩合いですよね普通。

先手玉が危なく見えますね。詰めろ?調べたら詰めろです。角打で金合、12金から交換して持ち駒角にすれば詰まないようです。ということは受け方を間違えて逆転していたのかも。43同金と と金を払ったのが敗着です。

これで詰めろ。香車を手に入れた効果です。詰めろになると、玉を引いてかわしたところで読んでいたということでしょうか?30秒で読めるものなのでしょうか。驚きです。

これで詰んでいます。
65歩と仕掛けられたので、そこからは中原先生が好調に攻めました。44歩には大山先生が57銀を引いておけば仕掛けられなかったのですが、仕掛けさせても指せるとみていたのでしょうか。45歩と取らせたのが中原先生のミス。角筋を止めてと金を作って振り飛車が好調です。終盤では28角や56銀の返し技、30秒でパッと見えるのが流石です。端攻めに対して玉を引いてしまうのは危なく見えます。香車を手に入れての詰み筋が見えていたのでしょう。
短い将棋で小さなミスは仕方ないのですが、大山先生によい手が多かったです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:中原前名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八銀(39)
14 5二金(61)
15 3九玉(48)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5四歩(53)
19 5六歩(57)
20 7四歩(73)
21 2八玉(39)
22 4二銀(31)
23 5八金(69)
24 5三銀(42)
25 5七銀(68)
26 6四歩(63)
27 6七金(58)
28 7三桂(81)
29 8八飛(78)
30 4四歩(43)
31 4六歩(47)
32 6五歩(64)
33 3六歩(37)
34 4二金(41)
35 4八銀(57)
36 6六歩(65)
37 同 角(77)
38 6三銀(62)
39 4七銀(48)
40 4三金(52)
41 3七桂(29)
42 6四銀(63)
43 7七桂(89)
44 8一飛(82)
45 2六歩(27)
46 9四歩(93)
47 2七銀(38)
48 6一飛(81)
49 6八飛(88)
50 8一飛(61)
51 8八飛(68)
52 6五桂(73)
53 3八金(49)
54 7五歩(74)
55 同 歩(76)
56 7七桂成(65)
57 同 金(67)
58 6五歩打
59 3九角(66)
60 4五歩(44)
61 6六歩打
62 同 歩(65)
63 8九飛(88)
64 6五銀(64)
65 4五歩(46)
66 7六歩打
67 7八金(77)
68 6一飛(81)
69 4四桂打
70 3一玉(32)
71 6九飛(89)
72 3三桂(21)
73 7四歩(75)
74 4五桂(33)
75 同 桂(37)
76 4四銀(53)
77 4六歩打
78 5五歩(54)
79 6二歩打
80 同 飛(61)
81 7三歩成(74)
82 6四飛(62)
83 5五歩(56)
84 5六歩打
85 7五桂打
86 5七桂打
87 6三桂成(75)
88 8四飛(64)
89 5九飛(69)
90 8六歩(85)
91 同 歩(87)
92 3二金(42)
93 5二成桂(63)
94 4五銀(44)
95 同 歩(46)
96 5五角(22)
97 1八玉(28)
98 4六歩打
99 2八角(39)
100 5四桂打
101 6三と(73)
102 1五歩(14)
103 同 歩(16)
104 1六歩打
105 同 銀(27)
106 2四桂打
107 2五銀(16)
108 6九桂成(57)
109 5六銀(47)
110 5九成桂(69)
111 5五銀(56)
112 5八飛打
113 2七銀打
114 4七歩成(46)
115 同 金(38)
116 7八飛成(58)
117 5三と(63)
118 1五香(11)
119 2九玉(18)
120 1九香成(15)
121 同 玉(29)
122 1五香打
123 1七歩打
124 1六歩打
125 4三と(53)
126 同 金(32)
127 1三角打
128 2二金打
129 1二金打
130 1三金(22)
131 同 金(12)
132 3三角打
133 4四銀(55)
134 1七歩成(16)
135 3二香打
136 同 玉(31)
137 3三銀成(44)
138 投了
まで137手で先手の勝ち