後手の端角は厄介なので
先手は59金に替えて46歩を突いておきます。42金寄59金86歩
86同角は55銀左同銀同銀で後手良しです。86同歩73桂48金左65桂
68角55銀左同銀同銀
この図の評価値は-376の後手有利です。先手は穴熊を固めて待っていればよい、とはいきません。
戻って
86同歩73桂の時に、48金左ではなくて45歩
軽く反撃するところでしょう。45同銀に68角は銀の詰めろ。後手は65銀
激しく攻めます。65同銀同桂46歩57銀
57同角よりは、45歩とする二枚替えのほうが少し得です。68銀成同金86飛
後手有利とされていますが、もう少し進めると、77桂同桂成同金89飛成48銀99竜
この図の評価値は-255の後手良しです。銀銀と角香歩の交換で竜があるので後手が少し駒得ですが、先手の46桂も好打なのでまだ実戦的には難しいです。AIに聞くと、33角66金16桂・・・うまく指せば後手優勢になりそうです。
長谷部先生は自戦解説として類型に触れていますが、先手は端歩を受けて、後手が左美濃志向の時に穴熊にする
というのはありだと思います。54歩同歩同飛としない形では先手が手詰まりになったので、穴熊に固めておいても良いのではないかと。平凡に34歩19玉31玉28銀
この図の評価値は-86の互角です。
AIに聞くと、
31玉19玉13角
後手は端角でけん制しておく方が優ります。15歩同歩同香としても角香交換で先手良しにはならない形ですから。28銀22玉39金73桂59角24角
先手はやはり手詰まりで、78飛65桂58飛94歩96歩34歩56飛45歩
この図の評価値は-174、後手が作戦勝ちになりそうです。
では後手の13角に対応するために
46歩を突いておいたらどうか。AIに聞くと、13角48飛22玉19玉42飛68角34金
こんな構想を提案します。28銀45歩同歩68角成同金45金
この図の評価値は-132、後手ペースですがこれからでしょう。
ということで、先手が穴熊にしたいと思えば、端歩を受けて後手の急戦が消えた形のほうが良いでしょう。先手が良くなるわけではないですが、実戦的です。