後手番大山先生の手を考えます。
第1問
銀を打たれて厳しいようですが、そうでもないのです。
A 33桂 B 46歩 C 56歩
第2問
先手を歩切れにさせて、少し良さそうです。攻めを封じてしまいましょう。
A 25金 B 54銀 C 52玉
第3問
手順に攻めをつなぎます。
A 56金 B 48歩成 C 86飛
*PCトラブルで数日はブログ更新できません。
USBキーボードを時々認識しなくなるのであちこちいじっております。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
銀を打たれて厳しいようですが、そうでもないのです。
A 33桂 B 46歩 C 56歩
第2問
先手を歩切れにさせて、少し良さそうです。攻めを封じてしまいましょう。
A 25金 B 54銀 C 52玉
第3問
手順に攻めをつなぎます。
A 56金 B 48歩成 C 86飛
*PCトラブルで数日はブログ更新できません。
USBキーボードを時々認識しなくなるのであちこちいじっております。
今日の棋譜20200929
昭和27年9月、板谷四郎先生と名人A級選抜勝継戦です。
板谷先生の先手で相掛りです。先手が浮き飛車というのが当たり前になってきました。
端の位を取るのは珍しいです。現代では38銀~37桂~14歩同歩13歩同香25桂の攻めがあるので先手よしになっています。
大山先生は端を譲ったので旧型の中央志向です。
新旧対抗で中央位取りということになりました。
銀2枚で中央を守り、65銀左の筋もあるので
66歩44歩でもうしばらく駒組が続きます。
板谷先生は56歩から
一歩交換だけではなくて65歩で戦闘開始です。
銀を交換して55角とするのが自然ですが、54銀88角55歩と受けられるのも面倒と思ったのか
35歩同歩45歩と仕掛けました。桂を使えば攻め駒4枚になります。
大山先生の36銀というのは、こういう相掛りに出てくる手筋です。しかし33歩同金寄25桂43金寄33歩と攻められて空振りしているのでは。
板谷先生の38歩は落ち着いた手ではあるのですが、33歩の攻めが無くなりました。45歩を取られてどうするか。
端を攻めて25桂、ではなくて12銀でした。
しかし46歩に23銀成と行けない(25歩がある)ので21銀成
44角には歩切れなので48歩と受けられず、25桂47歩成
香金を取り合って、金と桂香の交換で駒得ではあります。先手玉が薄くなったのが痛いか。相変わらず23成桂とは指しにくい形ですし。
46歩48歩52玉、これで23成桂が消えて、大山先生有利です。36銀が大威張りでした。
板谷先生はどこを攻めて良いものやら。68香54銀は得でしょうが、歩切れなのでとりあえず14成桂ですが
47歩成同歩36歩同歩47歩、と金作りは受けにくいです。
66角に48歩成
48同角56歩77桂47歩というのが大山先生の攻めの手順です。66角で角交換すると48歩成が残りますし、75角74歩も大丈夫でしょう。
39角に48金、角を逃げると58金同玉57銀~48歩成です。
板谷先生は手抜いて中央を攻めるのですが
39角を取られ、53桂成同玉44金、駒損ですが攻めは続きそうです。
44同角同歩48歩成。先手玉はかなり危険で、受けもなさそうです。
71角の王手飛車で飛を取りましたが、後手玉はまだ寄りません。
先手玉は簡単に詰めろがかかり、ここまで。
板谷先生が気持ちよく攻めていたのに、桂を守る38歩と ひるんだのが失敗です。指しやすそうだから安全にと思ったら、攻めにくくなっていました。大山先生は36銀が十分に働いて、そこからは快勝です。
旧型の相掛りで、中央位取りにしても攻められるのでは面白くないです。旧型が消えるのはもう少し先でしょうか。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/09/07
手合割:平手
先手:板谷四郎8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2六飛(24)
12 3四歩(33)
13 1六歩(17)
14 6二銀(71)
15 1五歩(16)
16 5四歩(53)
17 4八銀(39)
18 5三銀(62)
19 7六歩(77)
20 8六歩(85)
21 同 歩(87)
22 同 飛(82)
23 8七歩打
24 8二飛(86)
25 5八金(49)
26 4一玉(51)
27 4六歩(47)
28 5五歩(54)
29 6八銀(79)
30 4二銀(31)
31 4七銀(48)
32 5四銀(53)
33 6九玉(59)
34 5二金(61)
35 9六歩(97)
36 9四歩(93)
37 3六歩(37)
38 5三銀(42)
39 3七桂(29)
40 6四銀(53)
41 6六歩(67)
42 4四歩(43)
43 6七銀(68)
44 4三金(52)
45 5六歩(57)
46 同 歩(55)
47 同 銀(47)
48 5五歩打
49 6五歩(66)
50 同 銀(64)
51 同 銀(56)
52 同 銀(54)
53 3五歩(36)
54 同 歩(34)
55 4五歩(46)
56 8六歩打
57 同 歩(87)
58 3六銀打
59 3八歩打
60 4五歩(44)
61 1四歩(15)
62 同 歩(13)
63 1二歩打
64 同 香(11)
65 1三歩打
66 同 香(12)
67 1二銀打
68 4六歩(45)
69 2一銀成(12)
70 4四角(22)
71 2五桂(37)
72 4七歩成(46)
73 1三桂成(25)
74 5八と(47)
75 同 銀(67)
76 4六歩打
77 4八歩打
78 5二玉(41)
79 6八香打
80 5四銀(65)
81 1四成桂(13)
82 4七歩成(46)
83 同 歩(48)
84 4六歩打
85 同 歩(47)
86 4七歩打
87 6六角(88)
88 4八歩成(47)
89 同 角(66)
90 5六歩(55)
91 7七桂(89)
92 4七歩打
93 3九角(48)
94 4八金打
95 4五歩(46)
96 5五角(44)
97 5三歩打
98 同 金(43)
99 6五桂打
100 3九金(48)
101 5三桂成(65)
102 同 玉(52)
103 4四金打
104 同 角(55)
105 同 歩(45)
106 4八歩成(47)
107 7一角打
108 6二桂打
109 8二角成(71)
110 5八と(48)
111 7九玉(69)
112 6九銀打
113 投了
まで112手で後手の勝ち
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
持ち歩が1枚なので、塚田スペシャルのようにはなりませんが、先手陣を乱していきます。そのための一歩です。
A 46飛 B 94歩 C 85飛
第2問
攻めを催促されました。どれから指しましょうか。
A 76歩 B 65歩 C 97歩
第3問
と金ができました。有利になったでしょうが、わかりやすい勝ちにもっていきます。
A 67と B 76と C 76飛
今日の棋譜20200928
昭和27年9月、塚田正夫先生と読売全八段戦です。
塚田先生の先手で相掛りです。
新型の腰掛銀を選んだのですが、大山先生の44角が珍しい手です。
横歩を取ろうと動きました。47銀87歩ではもちろんだめですね。87歩46飛76歩として、角を交換して82角をねらうのもあったと思います。それを嫌って72金ならば44角同歩65角~32角成同銀22歩というのもあるので、悪くないか。
塚田先生は端を突き合って47銀、これならば角は殺されないですが
87歩97角82飛。86歩95歩87金96歩88角では不満です。
45歩33角26飛、飛の横利きで95歩に備えました。
39金と72金は飛交換に備えたもので
86飛に同飛だと思いましたが、大山先生は83金。これは重いので87飛95歩75角(96歩は84歩)とすればよい感じです。
でも87金84金76金、金を対抗して繰り出します。先手陣の薄さが目立ちますが、大丈夫でしょうか。
後手は右桂を使えるので作戦勝ち(塚田先生の作戦負け)になっているかもしれません。
44歩で角筋が止まったところで85歩の勝負。
金を交換して、85桂が後手の負担なので、塚田先生が悪くないように思いますが
76金84歩というのはつまらないです。先に84歩同飛76金でも75金の受けがあるので、金を打つのはやめておいた方が。
飛を引いて桂を殺す方がねらいでしたか。
大山先生は95歩同歩75歩、暴れるしかないです。塚田先生は75同金とすると72飛で先手を取られるので
66金のほうが良さそうですが、それでも72飛。後手のねらいは76歩同歩77歩の筋です。76歩同金同飛同歩88角成というのも怖いですね。88角成ではなくて77歩69銀78金というのも嫌です。
でも飛を引いたのですから、86歩を打ったらどうなるか。76歩85歩77歩成同銀76歩同金同飛同銀88角成同角、というのは先手の駒得ですから、怖くても勝負するのはあったと思います。
塚田先生の86飛は妥協で、2手損です。少し落ち着いて駒組になりますが
94歩の突き出しは攻めの催促です。大丈夫でしょうか?
65歩同金76歩、これはどちらで取っても99角成というのが先の94歩を無価値にする手ですから後手有利。
塚田先生は76歩を取れず46角、77歩成も取れません。
69銀に76飛、これは交換するよりなく
74歩~73歩成をねらいますが、それほど厳しい攻めでもありません。
大山先生は88飛、58銀上に45歩で角を追って
67とと寄れば、57金38玉58と があります。57香と埋めれば58と同銀67銀に59飛しかありませんし、ここで投了でした。
相掛りの激しい将棋は、この時代にまだ経験が少なく、指し方が今の感覚では違和感を感じると思います。大山先生のほうが少し現代的ですが、塚田先生にも対応策はあったのです。少し悪くしてそのまま差が開いていきました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/09/04
手合割:平手
先手:塚田正夫8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2六飛(24)
12 3四歩(33)
13 1六歩(17)
14 1四歩(13)
15 4八銀(39)
16 6二銀(71)
17 4六歩(47)
18 4四角(22)
19 2八飛(26)
20 8六歩(85)
21 同 歩(87)
22 同 飛(82)
23 9六歩(97)
24 9四歩(93)
25 4七銀(48)
26 8七歩打
27 9七角(88)
28 8二飛(86)
29 4五歩(46)
30 3三角(44)
31 2六飛(28)
32 4二銀(31)
33 3九金(49)
34 7二金(61)
35 8六飛(26)
36 8三金(72)
37 8七金(78)
38 8四金(83)
39 7六金(87)
40 7四歩(73)
41 7八銀(79)
42 7三桂(81)
43 7九角(97)
44 4四歩(43)
45 8五歩打
46 同 金(84)
47 同 金(76)
48 同 桂(73)
49 7六金打
50 8四歩打
51 4四歩(45)
52 同 角(33)
53 8八飛(86)
54 9五歩(94)
55 同 歩(96)
56 7五歩(74)
57 6六金(76)
58 7二飛(82)
59 8六飛(88)
60 4三銀(42)
61 4八玉(59)
62 6四歩(63)
63 5六歩(57)
64 5四歩(53)
65 9四歩(95)
66 6五歩(64)
67 同 金(66)
68 7六歩(75)
69 4六角(79)
70 7七歩成(76)
71 6九銀(78)
72 7六飛(72)
73 同 飛(86)
74 同 と(77)
75 7四歩打
76 8八飛打
77 5八銀(69)
78 4五歩打
79 9一角成(46)
80 6七と(76)
81 投了
まで80手で後手の勝ち
後手番木村先生の手を考えます。
第1問
銀取りの受け方がいろいろありますが、攻めをみた受け方です。
A 76歩 B 74銀 C 55歩
第2問
強く返します。
A 57歩 B 53角 C 75金
第3問
先手の52飛や72飛が見えて忙しそうですが。
A 57銀成 B 59と C 76歩
第4問
後手玉は詰めろではないですが(よってどれも有力)、わかりやすく指します。
A 56飛成 B 57角成 C 68金
今日の棋譜20200927 その2
昭和27年9月、木村義雄先生と日経年代対抗棋戦の持将棋指し直し、2局挟み1か月あけての対戦です。
大山先生の先手で矢倉を選びます。
木村先生は対矢倉左美濃作戦のような駒組ですが、当時は飛車先を25まで伸ばすのが当然だったので、特に違いはありません。
大山先生は銀矢倉を目指すようです。
木村先生の73銀というのが当時は珍しい指し方です。
角で7筋の歩を交換するのですが、74銀64角73桂が理想形だという認識はありました。先手としてはそれを阻止するために、75同歩同角65銀とするのが手筋ではあります。
大山先生は67銀と引いて銀矢倉、44歩に48飛(64角を受けた)というのはおとなしい感じはします。
木村先生は45金右56歩76歩同銀右に64銀、74銀ではないのですね。善悪は判りませんがちょっと不思議です。
67銀に35歩というのは先手の36歩~37桂を避けたのですが方向が違うでしょう。75銀~86歩同歩同銀と攻めるのはまだ矢倉に囲っていないので指しにくいところ。74銀の形ならば64角~73桂で十分でしょうが。まあ42角から玉を囲っておくところです。
大山先生は45歩同歩65歩、64銀の影響がここにも出ました。
65同銀45飛55歩、これで先手が良いかと言えば、飛だけ前に出ているので、指し過ぎだと思います。
55同歩では44銀~55銀とされるかもしれませんから、35角として44歩を打たせます。
49飛に木村先生は34銀、矢倉に囲う意思はないようです。
68角に56銀、これは後手の攻めに勢いがあります。銀交換は得でしょう。
66銀に54金は危ない感じですが
76銀43銀で落ち着いてきました。56銀が死ぬとだめですが、46歩64歩77桂65歩というのは先手が怖いでしょう。
74歩に64金、今度は後手から75歩を打てるので、やはり56銀を殺す筋はありません。
大山先生は65歩74金75歩、位を2つ取りましたが、歩切れになりました。悪い癖です。
角は77へもっていき
少し囲い合って
木村先生の84金は、74歩同歩75歩57銀同銀成同金76銀という攻めを見ています。
大山先生は24歩同歩64歩と突き捨てて
64同角に55銀とぶつけて十分、と見ていたかもしれません。でも75歩を金で取られて、角銀の取り合いは、銀取り角取りが残っています。
75同銀同角が仕方なく、勢いで44銀と突進しますが
48歩があるのでだめでした。
71角成に77歩というのが木村先生のそつのない利かしです。
飛を取り合って、駒の損得はほとんどありません。先手玉のほうが堅いから先手よしに見えますが、手番は木村先生です。
72飛の王手角取りあるいは52飛の王手銀取りがあるのですが、その前に59と というのが利かしです。59同金は57角成でした。大山先生はちょっとひねって23歩
23同玉に55馬と引けば、56銀を取れば王手になるという意図でした。木村先生は構わず金を取ります。
これで先手玉は詰めろ。
56馬34歩、また駒の損得はなくなります。先手玉は詰めろ、後手玉はせいぜい2手すきですから寄せ合いは後手有利です。
大山先生は89玉59飛79銀と受け
68銀88銀打79銀成同銀が入りましたが千日手にはならず69と、これが馬取りになるのが大きく、やはり後手有利です。
先手玉は詰めろではないので72飛32銀が入りました。45銀は詰めろではないけれど
56飛成同銀で後手玉が安全になってきます。角を逃げる57角がぴったりで、木村先生は有利から優勢へと進みます。
51飛に79と同金78歩、78同金は69銀で寄せられるので
78同玉に83角は両取りです。52飛寄成には41金でしょうか。
67銀と引けば馬取りなので同馬
67同玉72角、木村先生は銀2枚得です。先手玉も露出していますから勝勢といってよいでしょう。
31角に76歩、これくらいの手で間に合います。
22金14玉で持ち駒のない先手は後手玉を捕まえられません。78玉に64銀としばり
16歩に46飛、合駒の場所によって詰み筋に入ります。
67玉に66銀、あとは難しくなく
78玉48飛成に89玉とすれば詰まないですが、68歩は77銀成から詰みです。ここまで。
38手目木村先生の35歩が指し過ぎに見えるのですが、大山先生に攻めさせたという意味で成功したかもしれません。二人とも受けの棋風で、大山先生の攻めはうまくないですから。後手玉のほうが薄いので危なく見える終盤なのですが、きれいに寄せ合い勝ちにもっていく木村先生の往年の強い指し方がみられました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/09/25
手合割:平手
先手:大山名人
後手:木村義雄十四世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 3二銀(31)
9 4八銀(39)
10 5二金(61)
11 7八金(69)
12 8五歩(84)
13 6九玉(59)
14 7四歩(73)
15 5八金(49)
16 5四歩(53)
17 2五歩(26)
18 3三銀(32)
19 4六歩(47)
20 3一角(22)
21 4七銀(48)
22 3二金(41)
23 5六銀(47)
24 4一玉(51)
25 7九角(88)
26 7三銀(62)
27 6六歩(67)
28 7五歩(74)
29 6七銀(56)
30 4四歩(43)
31 4八飛(28)
32 4三金(52)
33 5六歩(57)
34 7六歩(75)
35 同 銀(67)
36 6四銀(73)
37 6七銀(76)
38 3五歩(34)
39 4五歩(46)
40 同 歩(44)
41 6五歩(66)
42 同 銀(64)
43 4五飛(48)
44 5五歩(54)
45 3五角(79)
46 4四歩打
47 4九飛(45)
48 3四銀(33)
49 6八角(35)
50 5六銀(65)
51 6六銀(67)
52 5四金(43)
53 7六銀(77)
54 4三銀(34)
55 7四歩打
56 6四金(54)
57 6五歩打
58 7四金(64)
59 7五歩打
60 7三金(74)
61 7七角(68)
62 3三金(32)
63 7九玉(69)
64 3二玉(41)
65 3六歩(37)
66 8四金(73)
67 2四歩(25)
68 同 歩(23)
69 6四歩(65)
70 同 角(31)
71 5五銀(66)
72 7五金(84)
73 同 銀(76)
74 同 角(64)
75 4四銀(55)
76 同 銀(43)
77 同 角(77)
78 4八歩打
79 7一角成(44)
80 7七歩打
81 同 桂(89)
82 4九歩成(48)
83 8二馬(71)
84 5九と(49)
85 2三歩打
86 同 玉(32)
87 5五馬(82)
88 5八と(59)
89 5六馬(55)
90 3四歩打
91 8九玉(79)
92 5九飛打
93 7九銀打
94 6八銀打
95 8八銀打
96 7九銀成(68)
97 同 銀(88)
98 6九と(58)
99 7二飛打
100 3二銀打
101 4五銀打
102 5六飛成(59)
103 同 銀(45)
104 5七角成(75)
105 5一飛打
106 7九と(69)
107 同 金(78)
108 7八歩打
109 同 玉(89)
110 8三角打
111 6七銀(56)
112 同 馬(57)
113 同 玉(78)
114 7二角(83)
115 3一角打
116 7六歩打
117 2二金打
118 1四玉(23)
119 7六玉(67)
120 6四銀打
121 1六歩(17)
122 4六飛打
123 6七玉(76)
124 6六銀打
125 7八玉(67)
126 4八飛成(46)
127 6八歩打
128 7七銀成(66)
129 投了
まで128手で後手の勝ち
今日の棋譜20200927
昭和27年8月、木村義雄先生と日経年代対抗戦です。木村先生は引退して十四世名人を名乗っているのですが、一部の棋戦ではまだ指しています。
木村先生の先手で角換わりです。
ほぼ同型の相腰掛銀ですが、大山先生は65の位を取ります。先手も45歩を突くと手詰まりになりそうです。
木村先生は銀を引いて
飛も引いて56歩、後手番の待機戦術ならば良いのですが、先手番です。
大山先生は64角を打ったので、ますます先手の打開が難しくなります。
銀を引いて銀矢倉になり
26角に54金というのも受けの形で、4筋が手厚くて先手は攻めることができません。後手の作戦勝ちです。
互いに銀を繰り替えて手を待ったところで
木村先生は66歩同歩同銀と動きました。65歩に55銀とぶつけられるわけではないので、1歩持とうということでしょう。なお形は66同銀右ですが、65桂と跳ねられると77銀は逃げられません。この図からだって65桂48銀46角というのもあります。つまり作戦負けのほうが動いたら悪くなったという図です。
大山先生は86歩同歩同角。いざとなれば68角成~27金の筋も見えます。
67金直(角切りを防いだ)41飛に55歩と突けば
65金が普通で、とりあえず87歩を打ち
64角66銀同桂66銀、桂は取れる形です。これならば持ち直した感じです。
大山先生は86歩同歩87歩、87同金は58銀があります。
87同玉の一手に81飛、これは97金と受けられて、58銀や38銀はあるものの、後手の攻めを続けるのが難しく見えますが。
木村先生は強く65桂を取りました。86角と出られてどうするか。
84歩に同飛は85歩同飛77桂同角成同玉65飛という進行だったでしょうか。65銀を取られないように、単に77桂としておくのもあります。大山先生は58銀
角飛の取り合いです。これは28飛の両取りがあるので後手が良さそう。
木村先生は28飛を受けず、72金31飛83歩成、入玉を目指します。
28飛から角を取られるのは痛いでしょう。
さらに37桂も取られてほぼ飛損です。
しかし先手の入玉は出来そうです。先に入るほうが駒を取りやすいので、形勢はまだ難しいです。
大山先生は相入玉を好みません。多くは自玉を安全にしてから相手玉を仕留めるパターンです。32金を42に寄ったというのは変わった手で
さらに金を寄って、馬を逃げれば先手玉を寄せようということでしょう。
馬を取れたので、入玉して点数勝負で勝てます。銀取りが残っていますが、先手玉を寄せる手段があるかどうか。
32銀と逃げたので43歩41銀42金、飛を取られることになり
差が縮まった感じです。
木村先生は42歩成から銀をはがして飛を打ち
指せば長そうですが、相入玉で引き分けということにしました。先手が24点そろえるのは難しそうですが、まあ大山先生が譲ったということでしょう。
あまり見どころもないので、指し直し局も並べてしまいましょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/08/26
手合割:平手
先手:木村義雄十四世名人
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7六歩(77)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 7八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(78)
12 2二銀(31)
13 4八銀(39)
14 3三銀(22)
15 7八金(69)
16 6二銀(71)
17 6八玉(59)
18 4一玉(51)
19 3六歩(37)
20 7四歩(73)
21 5八金(49)
22 6四歩(63)
23 4六歩(47)
24 5二金(61)
25 4七銀(48)
26 6三銀(62)
27 3七桂(29)
28 7三桂(81)
29 7九玉(68)
30 5四銀(63)
31 5六銀(47)
32 6五歩(64)
33 9六歩(97)
34 9四歩(93)
35 8八玉(79)
36 3一玉(41)
37 4七銀(56)
38 1四歩(13)
39 1六歩(17)
40 4四歩(43)
41 2九飛(28)
42 2二玉(31)
43 5六歩(57)
44 6三金(52)
45 4九飛(29)
46 6四角打
47 6八金(58)
48 4三銀(54)
49 2六角打
50 5四金(63)
51 5八銀(47)
52 4二飛(82)
53 5七銀(58)
54 5二銀(43)
55 6六歩(67)
56 同 歩(65)
57 同 銀(77)
58 8六歩(85)
59 同 歩(87)
60 同 角(64)
61 6七金(68)
62 4一飛(42)
63 5五歩(56)
64 6五金(54)
65 8七歩打
66 6四角(86)
67 6五銀(66)
68 同 桂(73)
69 6六銀(57)
70 8六歩打
71 同 歩(87)
72 8七歩打
73 同 玉(88)
74 8一飛(41)
75 6五銀(66)
76 8六角(64)
77 8四歩打
78 5八銀打
79 8六玉(87)
80 4九銀(58)
81 7二金打
82 3一飛(81)
83 8三歩成(84)
84 2八飛打
85 7七金(67)
86 2六飛成(28)
87 7三角打
88 3七龍(26)
89 6二角成(73)
90 4三銀(52)
91 8五玉(86)
92 4六龍(37)
93 6四銀(65)
94 4二金(32)
95 6五桂打
96 5二金(42)
97 5三桂成(65)
98 6二金(52)
99 同 金(72)
100 3二銀(43)
101 4三歩打
102 4一銀(32)
103 4二金打
104 4七角打
105 3一金(42)
106 同 玉(22)
107 4二歩成(43)
108 同 銀(33)
109 同 成桂(53)
110 同 玉(31)
111 4三歩打
112 同 玉(42)
113 5一飛打
114 3五歩(34)
115 4一飛成(51)
116 3四玉(43)
117 5四銀打
118 持将棋
まで117手で持将棋
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
寄せ合いは負けなので受けておくしかないです。
A 56飛成 B 64歩 C 53同金
第2問
詰めろを掛けられました。
A 31金打 B 31銀 C 14銀
今日の棋譜20200926
昭和27年7月、坂口允彦先生(優勝)と産経杯優勝記念対局です。
坂口先生の先手で相掛りです。
浮き飛車と引き飛車の対抗で
新旧対抗、となれば先手が攻勢、後手が守勢になるという流れです。
旧型は中央の位を取ることが多いですが、雁木で受ける方が良いように思います。
大山先生は先手の攻めをかわすために65銀でけん制して
坂口先生は矢倉の形で受けたので、しばらく駒組が続きます。
中央の歩を交換して
銀矢倉に組めたところでは、手得しているので先手が十分です。
大山先生の42角では64角のほうが先手の攻めをけん制できるでしょう。
先に玉を囲えた坂口先生が仕掛けます。
45同歩には56金のほうが自然です。銀で攻めると先手玉が薄くなるので現代感覚ではありません。
64角と出られたときに、37桂にひもが付いているというのが主張です。15歩同歩を入れて55歩
55同銀に65銀73角74銀と出ていきます。
62角は飛取りなので35歩
44角に45桂、右桂を使えて先手が指しやすいです。
24銀にどうするかはちょっと考えるところですが、金を使う46金しかないか。
66歩を取られてしまうというのがしゃくなところです。
56金に77銀成
角も交換したところで形勢はどうか。駒の損得はなし、玉の堅さは後手のほうが堅いけれど先手玉のほうが深い。26飛が使えていないので攻め駒は3対3。ということは互角です。
37角に55角、飛の取り合いは後手玉のほうが危険です。
55同角成同金37角
56飛に47銀、飛は逃げにくいですが、遊んでいた飛がさばけた(銀と交換できる)とは言えます。後手玉が攻略できれば先手有利になります。
44歩42金引の利かしは大きいです。しかしこの75角は攻防のようでそうでもなかったのです。後の指し手を見れば、角を打たずに83銀打から飛を取ればよいですし、53銀か43銀と平凡に攻めても良さそうです。
56銀成同金59飛、金を取られる前に攻めたいですが
53銀に64歩で角筋を止められるというのがしゃくです。83銀打で飛を仕留め
金飛を取り合ってほぼ駒の損得はありません。74銀82銀の働きが悪く、53銀45桂も取られてしまいそう、先手の忙しい局面です。
53金に61飛
51歩53桂成同竜63銀成、攻めはまあまあ続きそうですが、駒損になりました。
58竜に55歩で詰めろ。
31玉51飛成22玉43金で詰めろ。31金打32金同金43金が入って、後手に千日手の権利があるのですが
大山先生は14銀で打開しました。
32金13玉21竜、まだ詰めろは続きます。(21竜では64角の詰めろにしておきたいのですが、途切れた時に後手の66桂が詰めろになります。)
25銀に36桂
36同銀33金12金
34金24銀、ここで詰めろが続かなくなりました。
坂口先生の84角は変な手ですが、後手の95桂を避けたのでしょうか。大山先生は33歩で催促して
23金同金11竜12金
14歩同金21竜、もう後手玉には詰めろも2手すきだってかからないか。大山先生は95桂と捨てて
95同角に66桂で詰めろ。
79香に46馬も詰めろ。
89金に45馬は攻防です。
25歩を無視して67金で先手に受けが無く
香金と取って、まだ詰めろではないですが、後手玉が安全なので投了でした。
形勢は難しいところもあるのですが、先手ペースで進んでいました。良さそうな95手目75角が敗着になるとは。終盤の攻防は面白いです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/07/28
手合割:平手
先手:坂口允彦8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2六飛(24)
12 3四歩(33)
13 1六歩(17)
14 1四歩(13)
15 4八銀(39)
16 6二銀(71)
17 7六歩(77)
18 8六歩(85)
19 同 歩(87)
20 同 飛(82)
21 8七歩打
22 8二飛(86)
23 4六歩(47)
24 5四歩(53)
25 4七銀(48)
26 5三銀(62)
27 5八金(49)
28 5五歩(54)
29 6八銀(79)
30 5四銀(53)
31 6九玉(59)
32 4二銀(31)
33 3六歩(37)
34 4一玉(51)
35 3七桂(29)
36 6五銀(54)
37 7七銀(68)
38 4四歩(43)
39 6六歩(67)
40 5四銀(65)
41 7九角(88)
42 5二金(61)
43 5六歩(57)
44 同 歩(55)
45 同 銀(47)
46 5五歩打
47 6七銀(56)
48 4三金(52)
49 6八角(79)
50 7四歩(73)
51 7九玉(69)
52 3三銀(42)
53 8八玉(79)
54 3一角(22)
55 4七金(58)
56 4二角(31)
57 5六歩打
58 同 歩(55)
59 4五歩(46)
60 同 歩(44)
61 5六銀(67)
62 6四角(42)
63 1五歩(16)
64 同 歩(14)
65 5五歩打
66 同 銀(54)
67 6五銀(56)
68 7三角(64)
69 7四銀(65)
70 6二角(73)
71 3五歩(36)
72 4四角(62)
73 4五桂(37)
74 2四銀(33)
75 4六金(47)
76 8六歩打
77 同 歩(87)
78 6六銀(55)
79 2五歩打
80 1三銀(24)
81 5六金(46)
82 7七銀成(66)
83 同 角(68)
84 同 角成(44)
85 同 桂(89)
86 3七角打
87 5五角打
88 同 角成(37)
89 同 金(56)
90 3七角打
91 5六飛(26)
92 4七銀打
93 4四歩打
94 4二金(43)
95 7五角打
96 5六銀成(47)
97 同 金(55)
98 5九飛打
99 5三銀打
100 6四歩(63)
101 8三銀打
102 5六飛成(59)
103 8二銀(83)
104 5三金(42)
105 6一飛打
106 5一歩打
107 5三桂成(45)
108 同 龍(56)
109 6三銀成(74)
110 5八龍(53)
111 5五歩打
112 3一玉(41)
113 5一飛成(61)
114 2二玉(31)
115 4三金打
116 3一金打
117 3二金(43)
118 同 金(31)
119 4三金打
120 1四銀(13)
121 3二金(43)
122 1三玉(22)
123 2一龍(51)
124 2五銀(14)
125 3六桂打
126 同 銀(25)
127 3三金(32)
128 1二金打
129 3四金(33)
130 2四銀打
131 8四角(75)
132 3三歩打
133 2三金(34)
134 同 金(12)
135 1一龍(21)
136 1二金打
137 1四歩打
138 同 金(23)
139 2一龍(11)
140 9五桂打
141 同 角(84)
142 6六桂打
143 7九香打
144 4六角成(37)
145 8九金打
146 7八桂成(66)
147 同 香(79)
148 4五馬(46)
149 2五歩打
150 6七金打
151 2四歩(25)
152 7八金(67)
153 8七玉(88)
154 8九金(78)
155 投了
まで154手で後手の勝ち
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
攻め筋の選択です。
A 45同桂 B 24歩 C 35歩
第2問
使いたい駒があります。
A 34銀 B 36歩 C 46歩
第3問
手筋で攻めていきます。
A 35金 B 22歩 C 45歩
第4問
歩切れで攻めにくそうですが、補充できます。
A 34桂 B 15香 C 35飛