名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS4-13 ゴキゲン中飛車(44)

2025-02-28 | 基本定跡の研究

先手の別の指し方で、角を交換してから68玉を調べます。

62玉78玉72玉48銀33銀68銀82玉66歩72銀67銀

先手は67銀型に構えられるというのが主張でしょうか。ならば「丸山ワクチン」の78銀を先にしてもよい気がしますが。駒組を進めて

この図になったとして、評価値は+144、それほどのことはありません。

AIに聞くと、問題が見つかりました。

ここで22飛には53角があるから

これまでの形では後手は木村美濃にしてから向かい飛車にしていたわけです。でもこの図の評価値は0付近の互角です。24歩同歩同銀36歩64角

64同角成同歩53角65歩

こんなところに欠点がありました。この図の評価値は-90。まだ互角ですが先手は避けるべきです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(43)

2025-02-27 | 基本定跡の研究

後手の早囲いはうまくいかなかったので

美濃囲いにするのはどうでしょうか。先手は中央をどう構えるかですが、ゆっくりしていて後手に5筋の歩を切らせると、77銀72銀68金55歩46歩56歩同歩同飛

47銀51飛96歩94歩66銀

この図の評価値は+123、先手としてはちょっとつまらないか。所司先生の解説では55歩~56銀という構想ですが、これは評価値がマイナスになってしまいます。AIに聞くと、32金36歩44銀24歩同歩同飛23歩29飛64歩54歩

これはうまく返した例でしょうけれど、評価値は+191、先手が指しやすいです。

先手の普通の指し方は

46歩72銀58金右64歩47銀

でもこれは63銀66歩72金77銀74歩96歩94歩88玉22飛

後手が向かい飛車に転じると、一昨日調べた形と同じになり、難しいです。これが88銀とする形の課題でしょう。この形になるならば先手は46歩~47銀を保留したかったというわけです。

後手が22飛としないで、中飛車のまま51飛ならば、78金32金56銀73桂36歩84歩16歩14歩

所司先生の解説では67銀とすると44銀24歩同歩同飛85桂86銀55銀

33角~66銀を見られて先手不満とされています。でもこの図の評価値は+226の先手良しです。34飛33桂56歩44銀75歩同歩65歩

玉頭の戦いに持ち込めば評価値は+262と上がっていきます。

戻って

所司先生の解説では37桂が本手です。44銀24歩同歩同飛85桂86銀55銀

後手にカウンターで攻められて難しくなっています。55同銀同歩67金右

ここまでは進むとして、56歩同歩65歩55角

これは先手良しに見えます。73銀11角成33桂21馬66歩同金23歩32馬24歩33馬

これで難解とされているのですが、この図の評価値は+1175の先手優勢です。飛と金桂香の3枚替え、攻め駒は5枚、玉の堅さは馬の守りまで見れば先手玉が固いです。

戻って

AIに聞くと、ここで後手の最善手は58角です。その先の手順は難しいのですが、28飛36角成85銀

85同歩は84桂62金53銀という派手な手が利きます。37馬は84銀28馬73銀打同金62角の筋。よって後手は73銀と埋めて、45桂27歩38飛46馬48飛37馬24角

81飛94銀48馬53桂成94香95歩

思いもよらない手順で先手有利となります。この図の評価値は+331

後手が中飛車のままならば、先手は十分に対応できるのですが、向かい飛車から手待ちされると難しいです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(42)

2025-02-26 | 基本定跡の研究

これまでの88銀型は指し方が難しいので、AIに聞きながら別の指し方を模索します。

77銀22飛96歩94歩58金右

2筋がおろそかになっているようですが、24歩同歩同銀には56角

(後手が端を受けずに) 49金の形ならば45角のほうが良いようです。34歩は守れないので、33銀ならば22飛成同銀95歩

この図の評価値は+353の先手有利。後手は端歩を取れないのです。つまり95同歩は92歩同香91飛82玉83角成

61金が浮いています。

戻って

33銀がだめならば、32金34角33金22歩 (52飛には24飛同金43角成なので) 42飛45角

この図の評価値は+234、先手良しです。後手は54歩を突いている負担もあり、筋違い角がカウンターで決まるのです。

戻って

2筋の逆襲がなければ、64歩66歩74歩88玉63銀78金82玉59銀

先手は46歩と36歩を保留して玉を固めることができます。後は以前にも見ましたが、72金68銀上73桂86銀84歩

先手は7筋の歩を交換しに行きます。(以前は67銀型で右銀を86に持ってきたので、75歩同歩86銀の手順でした。) 77桂52金67銀62金左75歩同歩同銀

22飛にひもが付いているので64銀同銀31角の筋は無理ですが、84歩のほうを取れます。後手の最善は83金86銀74歩ですが、56銀42銀89玉52金65歩

6筋で桂歩を交換して打開します。この図の評価値は+325、先手有利の範囲で、かなり指しやすいです。46歩と36歩を省略できているので、後手に47角を打たれることもありませんし、先手から46角を打つ余地もあります。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(41)

2025-02-25 | 基本定跡の研究

先手が角を交換して88銀とする形の続きです。

後手が急戦をあきらめて、64歩から木村美濃に移行した場合

所司先生は先手が4枚銀矢倉にする形を解説しています。

44銀75歩同歩86銀47角

前にもちょっと出てきたように、先手は7筋の歩を交換するのがねらいになります。後手は角を打ち来んで、75銀74歩84銀36角成

83歩73銀成同金左の筋は手番が移るので大したことはないようです。24歩同歩23歩52飛22角

46馬48飛19馬11角成51飛

この辺りは互角の戦いですが、少し後手が指しやすいか。44馬同歩同飛は先手の勝負手ですが33角と返されて

43飛成42歩32竜65歩は先手十分とされていますが、評価値は後手有利(-425)です。42銀44角51銀不成

これは先手有利とされているのですが、評価値は-126、後手ペースです。52金41飛48飛~65歩をねらわれます。

別の駒組としては、先手が銀冠を選ぶこともできて

一局だとされています。(向かい飛車対策で36歩が先のはずですが。) AIに聞くと、ここから36歩73桂68金右84歩56銀62金左45歩

こう進んだとして、33銀には16歩14歩66歩42銀37桂52金46角

65歩をねらってまあまあ、評価値は+186です。

戻って

53銀には66角

33角同角成同桂66角42銀44歩同歩同角

こんなところで、評価値は+165、先手ペースで進みます。

また戻って

55銀には同銀同歩44歩同歩43角

52角同角成同金61銀

この図の評価値は+244。

どれも先手が指しやすいようですが、必ずこう進むわけでもありませんし、力量次第というところでしょう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(40)

2025-02-24 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」ではなくなりますが、先手から角を交換して88銀とする形は無難です。

24歩同歩同飛とできるので、後手は33銀とする一手。68玉62玉78玉72玉48銀62銀

後手が早囲いを選ぶと、向かい飛車のねらいがあります。先手はのんびり58金右とはしないほうが良いのですが、22飛36歩64角

46角と合わせても、53角56歩44銀でちょっと損をします。AIに聞くと37銀44銀46銀35歩26飛36歩

この歩を取り返すかどうかですが、36同飛は24歩37桂25歩77銀

26歩には23歩同飛32角があるのですが、25歩のままだと23歩には32飛があるので難しいです。この図の評価値は+86

戻って

77銀と待つと、32飛27飛37歩成

37同銀同角成同飛同飛成同桂36歩34角

難しい戦いです。32銀45桂37歩成65角55飛33歩

65飛32歩成同金46歩

これが最善だというのですが、評価値は+207の先手良し。

一応は後手の向かい飛車に対応できるのですが、先手が58金右としなければ難しいことにはなりません。

戻って

58金右とはせずに、46歩22飛47銀

所司先生はこちらを勧めるのですが、24歩同歩同銀36歩25銀38金

26銀27歩同銀成同飛同飛成同金26歩・・・後手が銀を捨てて攻めるのでは無理でしょう。AIに聞くと35歩同歩26銀が正しく、

27歩35銀36歩44銀

この図の評価値は+38、互角ながら後手に2歩持たれたのでは面白くないです。

戻って

正しい駒組は46歩22飛36歩

24歩同歩同銀に38金

これならば25銀37桂26銀27歩

後手に3筋の歩を交換されることがありません。15銀16歩24銀26歩

この図の評価値は+237の先手良しです。

後手の向かい飛車の攻めには対応できるのですが、正しく受けないと先手が損をします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(39)

2025-02-23 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」で96歩94歩を入れてから78銀とすると

「新丸山ワクチン」と呼ばれます。これは所司先生の本には書かれてないのですが、深浦康市先生の「最前線物語2」で少し解説されています。意味は62玉48銀55歩、後手は5筋の歩を交換しに来た時に65角

32金83角成88角97香

この図の評価値は+240の先手良しです。97香は取られず、95歩同歩92歩のねらいが残ります。

後手の対抗策として72銀

48銀55歩に65角はありません。66歩88角77角同角成同銀55歩

これで5筋の歩を交換できます。58金右56歩同歩同飛68金上62玉82角93香69玉

これくらいで評価値は+121、何とも言えません。

AIに聞くと、

66歩33銀68玉22飛

向かい飛車にするのもあるようです。(62玉~22飛のほうが面倒がないと思いますが) 48銀62玉79玉24歩同歩同銀

67角33銀23歩52飛

この図の評価値は+171、後手が得をしたわけでもないのですが、先手の陣形が持久戦向きではありませんし。

後手の工夫としては

72金とするのもあるようで、あとで木村美濃に囲うならば同じことか。銀冠もあり得るか。66歩55歩68玉56歩同歩同飛67銀52飛48銀

この図の評価値は+185、後手が5筋の歩を交換したとしても、戦果はないのです。手損のほうが大きいのでしょう。

ということでこの「新丸山ワクチン」は考えられるけれど、先手に必要もないでしょう。だって端を突き合わないで後手が5筋の歩を交換した形で

こういう図を前に調べましたが、評価値は+175でしたから。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(38)

2025-02-22 | 基本定跡の研究

後手の工夫で

33銀を後回しにするという話の続きです。48銀72玉68玉55歩66歩33銀

5筋の歩を交換しても後手が指しやすくはなりませんでした。なので銀を上がって2筋を守ってみます。67銀82玉78玉72銀

先手は駒組をどう進めるかですが、78玉のままだとこんな形です。

この図の評価値は+196、先手の作戦勝ちです。所司先生は85桂84歩73桂成同金の図で一局だとしています。AIに聞くと45桂から攻めるみたいです。

戻って

先手としては88玉と深く囲えば、より良いようです。88玉64歩78金63銀46歩72金36歩

後手は飛をどう使うかですが、51飛のほうは47銀32金37桂44歩96歩94歩16歩14歩77桂

42銀24歩同歩同飛23歩29飛43銀86歩33桂

先手の打開が難しい、とされています。でもこの図の評価値は+362、先手の作戦勝ちです。AIに聞くと、25桂同桂同飛21飛56歩

56同歩は55桂ですね。24歩29飛25歩55歩26歩56桂

65歩同歩64歩をねらいます。この図の評価値は+515の先手有利。53桂が苦心の受けですが、35歩同歩33歩の攻め筋があります。

33同金は42角、42金は22歩同飛31角、31金は61角、攻めは切れません。

ちょっと戻って

53桂35歩に27歩成34歩28と69飛38と33歩成

後手が35歩を取らなくても先手の攻めは続きます。

もっと戻って

51飛ではうまくいかないので22飛。47銀52金56歩

56同歩同銀44銀45歩

後手の分岐ですが、55歩44歩56歩

銀を取り合うと53歩同金31角52飛61銀

後手不利とされているのですが、この図の評価値は0付近の互角です。というのは先手陣にも同じ傷 (39角) があり、44歩47金57歩成同金39角58飛69銀

これが最善のようですが、ほぼ同じ形です。

途中で、

53歩の前に24歩が入るかどうか。(銀を取り合う前に24歩も難しいです。) 39角27飛38銀26飛

24歩53歩42金48銀

これが最善手順だというのも難しいですが、48同角成同金25歩31角26歩22角成

ここまで進んで評価値は+140の先手ペース。

戻って

55歩ではなくて53銀が本筋とされています。55歩14歩16歩

後手不満とされているのですが、この図の評価値は0付近の互角です。後手に不満はありません。AIに聞くと、先手は55歩を打つのではなく77角

単純に65歩をねらって指しやすいようです。この図の評価値は+237

互いに木村美濃なので優劣をつけるのはなかなか難しいようです。かなり戻って

AIに駒組を聞くと、88玉64歩78金74歩58金63銀96歩94歩59銀

46歩を突かず、右銀を使って玉を固めます。72金68銀22飛77銀24歩

2筋はおろそかになるのですが、24同歩同銀65歩

65同歩46角33角36歩64銀37桂

この図の評価値は+523の先手有利です。玉が固いのでちょっと無理そうな攻め方も成立するでしょう。

後手の24歩が無理ならば52金ですが、75歩同歩86銀

74銀には31角があります。後手は42銀75銀74歩86銀84歩と受けて

68金右53銀77銀33桂36歩44銀76銀右

また65歩をねらいます。73金の受けに16歩14歩15歩同歩14歩

1歩持っているので、後手陣の隙を見つけて攻めていきます。この図の評価値は+330の先手有利。

力量が必要な指し方ですが、先手が指しやすいようです。

後手が33銀を保留するのは、先手が回避できますし、回避しなくても十分に指せるようです。

 

+

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(37)

2025-02-21 | 基本定跡の研究

後手の工夫で、33銀を保留することができます。

24歩同歩同飛には33角や35角があるので、33銀は急がなくてもよいわけです。先手は48銀72玉46歩

玉の移動を後回しにして46歩を突けば、これまでの形に戻ります。46歩ではなく68玉だと55歩66歩56歩

後手は5筋の歩を切ることができます。先手は58金右57歩成同金とすることもできますが、少し損なようです。56同歩同飛67銀51飛78玉33銀

先手は穏やかに56歩を打つかどうかですが、打てば56歩82玉57銀72銀65歩44銀68金33桂

これは55歩同歩同銀56歩45桂の攻め筋があります。46歩と受けて32金58金上21飛

この図の評価値は+63、互角ですが先手としてはつまらない指し方のようです。36歩24歩同歩25歩

所司先生はというか、実戦例でしょう、64歩同歩23歩成同飛41角

角の打ちこみが有効かどうか。解説では22飛には24歩12角以下先手有利とされていますが (だからここで21角と受ける) 、AIに聞くと14角があって

この図の評価値は-375の後手有利です。指すとすれば32角成同角23金同角同歩成同飛32角

これしかなさそうですが、24飛43角成53金32馬26歩

先手は1歩しかないので、25歩同飛37桂24飛で困ります。

つまり

56歩と受けるのでは先手がつまらないというわけです。と言って単純に打たない形では

評価値は+57、56歩を打っても打たなくても変わりません。所司先生も一局だとしています。

戻って

68金82玉57銀72銀58金上32金36歩44銀24歩

先手は6筋の位を後回し、堅い陣形で2筋の歩を交換します。24同歩同飛33桂46歩

この図の評価値は+175、23歩28飛の形になれば、まずまず作戦勝ちが望めるということのようです。先手からは23角、21角、23歩などの手段がありますが、あまり急がずに (端歩を突くとか) 後手に23歩を打ってもらう方針です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(36)

2025-02-20 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」の続きです。後手はしっかり玉を囲いたいので

美濃囲いにしてみます。79玉22飛36歩44銀58金右35歩

後手は向かい飛車に転じて、3筋の歩を交換しようと。所司先生の解説では45歩同銀66角

先手はカウンターをねらいます。後手は軽く55歩同角44角、同角同歩55角と応じて

36歩46歩54銀44角33角同角成同桂44角で後手苦戦 (先手有利) となるのですが、AIに聞いてみると52飛44角33角同角成同桂

この図の評価値は-125の後手ペースです。

戻って

ここはカウンターをねらうところではないようです。35同歩同銀77角

自陣角の打ち場所は66だと44銀45歩55銀が角当たりになるので、77のほうがわずかに優ります。これで44角同角同銀

この図の評価値は+131

あるいは

55角同角同歩36歩44銀

この図の評価値は+178

ちょっとした形の違いで評価値がぶれるのですが、先手としてはおとなしく収めたほうが良いようです。

もっと戻って

ここは77銀もあります。「丸山ワクチン」の構想とはずれるのですが、22飛には53角

44角の合わせが利かないので、先手は馬を作れます。この図の評価値は+174、先手の作戦勝ちになるでしょう。

ということは後手は向かい飛車にしにくくなって

これくらいの駒組です。どちらも妥協した結果、この図の評価値は+137。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SS4-13 ゴキゲン中飛車(35)

2025-02-19 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」の続きです。先手から角を交換する形のことでしたね。

22同銀78銀33銀48銀62玉68玉

先手が46歩をついても、後手が55角から1歩かすめ取るのはつまらないとわかりました。では早囲いから向かい飛車に転じたらどうなるか。72玉46歩62銀47銀22飛

ここから先手は36歩~37桂の形を作ります。後手は木村美濃へ。手順は省略しますが、

ここからもう少し進んで

ここで先手が56銀とすると、所司先生は35歩同歩44銀があるから

先手不利になるのだというのですが。AIに聞いてみると34歩32飛24歩でもよいですし、24歩同歩23歩32飛24飛35飛38歩

この図の評価値は+402の先手有利です。こういうさばき合いは左美濃の堅さが生きます。

戻って

AIにここからの駒組を聞いてみると、56銀52金45歩

腰掛け銀にした後は4筋の位を取ります。後手は指す手がないので62金左77桂52金87銀・・・手待ちをするだけで先手陣だけ手が進みます。こんな形になり

銀冠にしたら46角を打ち、65歩同歩同桂の攻めと、22飛が動いたら24歩同歩同角の攻めを見ます。でもタイミングは難しいようで、79金~78金寄などの手待ちをしながら後手陣の隙をねらうのです。この図の評価値は+203、先手の作戦勝ちです。

さて所司先生の解説、つまり従来の実戦例では先手は56歩を突いて、こんな形です。

左美濃を放棄しています。ここから87銀~78玉という角の打ち込みに備えた陣形をとるのですが、後手もちょっと動いて55歩同歩同銀

この図の評価値は+52の互角です。56歩44銀・・・と進めば互角なのですが、35歩同歩34歩とすると、52飛33歩成46銀

カウンターパンチを食らいます。43と54飛55歩

AIに聞いてみると55同銀で後手有利(評価値は-582) です。55同飛33角54飛44と が実戦例のようですが、所司先生は難解としています。そこで52飛とするところを55飛

43と には47銀不成55角成58銀不成で後手有利、56銀には同飛同金38角で後手有利です。

従来の指し方では先手が良くなりませんが、先手がしっかり銀冠に組めば (角の打ち込みを避けて)良く、後手は早囲いから木村美濃ではつまらないようです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする