名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS1-17 居飛車穴熊に54銀型四間飛車(1)

2024-06-30 | 基本定跡の研究

テーマは変わって、後手番四間飛車です。テキストは同じく石井健太郎先生の「四間飛車の逆襲」です。

後手番で44銀型だと1手遅いので難しいのでしょう、54銀型を採用しています。

初手から、76歩34歩26歩44歩25歩33角48銀42飛68玉72銀78玉32銀56歩94歩58金右62玉

手順前後しても大丈夫でしょうが、95歩は後回しにして急戦に備えています。77角64歩88玉74歩98香73桂

66歩を突かせて43銀99玉95歩88銀54銀

54銀型を選びます。36歩45歩67金71玉59角63金37角82玉78金14歩16歩84歩

先手の方針が岐れますが、松尾流穴熊を目指す68銀から。83銀の時に24歩を突いたら

石井先生は24同角で大丈夫だというのですが、79銀右として評価値は0付近の互角です。それよりは24同歩のほうが優るようなのです。15歩同歩同香

14歩に35歩が厄介だということなのですが、AIに聞いてみると、46歩同歩15香同角25香

26歩は14歩ですね。飛を逃げると29香成として評価値は-100くらいの後手ペースです。

戻って

68銀83銀に55歩というのも

昔からある仕掛けです。55同銀24歩同歩35歩同歩55角同角24飛54角

54角では22歩でも良いようですが、「後手やや良し」と書いてあって、評価値は-85

つまり後手が銀冠に組み替える前に先手が動くのは早すぎるということです。また戻って

68銀83銀58飛

先手は中央に目を向けることもできます。72金55歩43銀56金44銀

79銀右に35歩同歩同銀

銀冠に組めば後手から動けます。65歩同歩54歩同歩65金

先手の反撃です。46歩54金47歩成

後手も踏み込んで、63金58と72金同銀

ここで43歩を打たれたら12飛が正しいです。どこかで34金は気になっても、88角成と切れば良いです。75歩には49飛成74歩46歩

後手優勢とされていますが、評価値は-510で後手有利の範囲です。73歩成同玉75金~65桂という攻めを余しつつ、寄せ合いで勝たねばならないので、間違えるとだめですが、まあ後手が勝てるでしょう。

 

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(25)

2024-06-29 | 基本定跡の研究

最後は先手が55歩から攻めるのではなくて

57銀と引く形です。64歩同歩同飛のねらいですが、後手がそれを受ける (62飛や⑤3銀) のは利かされです。75歩同歩45歩

という開戦が強い指し方。先手はこれを回避するために25桂24角を入れておくのもあるのですが、後手は局面を収めて24歩から桂を取るのもあるので、先手が少し苦しいです。さて33角成同銀右45桂86飛33桂成同金寄88歩

まあこうなりそうなところですが、この図の評価値は-215の後手良しです。後手は79角も有力 (77角68角成同銀76飛) ですが、55歩のほうが少し優り、77銀56歩同銀84飛

一応は先手の駒得ですが、銀を打たされているので後手良しは変わりません。

この変化を深く調べても仕方ないので、後手良しだと覚えておきましょう。

 

これで66銀型四間飛車で居飛車穴熊に対抗する形は終わりです。振り飛車が先手でないと使えなさそうですが、互角以上に戦えるようです。

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(24)

2024-06-28 | 基本定跡の研究

次は後手の有力変化で

55歩同歩64歩同歩55銀の時に86歩同歩54歩。

石井先生は大丈夫だというのですが、25桂に55歩が厄介な変化です。

33桂成に同銀右で解説していますが、後手としては33同金寄のほうが堅いです。64飛56銀

(33同銀右の形で) 先手が指せるというのですが、この図の評価値は-154の後手ペース。61飛成47銀成同金75歩64角76歩・・・と、48金引65桂68角67歩・・・先手が悪いというほどでもないのですが、ちょっと苦しいです。

さかのぼって調べてみると、

ここからの仕掛け手順は、55歩同歩64歩同歩25桂が正しいようなのです。

ここでは24角しかないので、55銀86歩同歩。

話は戻りますが、今日調べたい54歩の他に、これまで見た75歩64飛76歩66角86飛88歩

のほうに合流しても問題ありません。おさらいしておくと、54歩の時に25桂24角が入るかどうか問題はクリアしているので、54歩には同銀同飛85飛14歩 (25飛は先手有利) 同歩13歩同香同桂成同銀52飛成

先手有利でした。

また

ここで85飛には14歩同歩13歩同香同桂成同銀65歩

54歩同銀同金同飛65飛

44角33銀打66歩

すでに先手ペースになっていて、44銀と75飛を調べましたが、44銀のほうは65歩55桂48金打66角56金

47歩57金上同角成同金・・・先手有利になるのでした。

ということで二枚替えの筋を回避すると、先手が指しやすくなるということに。

話は戻って

ここで54歩がどうかというのが今日のテーマです。

64銀を選ぶと45歩

65飛46歩48金引31銀右

ここでは先手の角筋が通っています。14歩同歩13歩に、同香は同桂成同桂15歩・・・簡単に先手有利になるから、13同桂のほうです。

石井先生は14香を選び、25桂13歩

13同香同香成同角16香

先手優勢だとしているのですが、実はこの図の評価値は-206の後手良しなのです。確かに先手が駒得になるのですが、12歩13香成同歩25飛47香

穴熊はまだ堅く、後手の攻めは続きます。

なので修正手順をAIに聞いてみると、

14香ではなく、13同桂成同香25桂

21桂ではだめ (13歩に同香の変化に合流) なので、12玉44歩42金引55歩

この図の評価値は+213で先手良し。55同歩には同銀。放置すれば54歩の取り込みです。

戻って

54歩に44銀というのも有力なのですが、同金同角55銀

71角成86飛では悪いので、55同角同歩14歩同歩64飛48歩

石井先生はこの歩が嫌味だと。評価値は-25の互角なので、確かに難しそうです。48同金引86飛・・・

ということで54歩には64銀のほうを選べばよいです。

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(23)

2024-06-27 | 基本定跡の研究

仕掛けの手順を復習すると、42銀の松尾流穴熊を目指す手に

55歩同歩64歩同歩55銀

86歩同歩75歩64飛

76歩66角86飛に88歩までが定跡手順です。

石井先生は88歩の前に14歩同歩を入れるというのですが、間違いだとわかりました。

ここまで後手54歩を見てきましたが、85飛も有力手です。そこで石井先生の本の手順に戻し、14歩同歩13歩

13同香同桂成同銀に、44銀同金同角33銀

と進むのですが。以下は62飛成42歩 (22金のほうが難しいけど先手有利になります) 53角成88飛成54馬58銀

以下先手の勝ちだと詳しく解説してあります。そこは良いのですが、

途中の図、42の銀を33に上がったのが後手の間違いのようです。33銀に代えて33銀打とすると

この図の評価値は-192で後手良しです。先手はこの図を回避しなくてはなりません。

ここまで戻って、13同香同桂成同銀に65歩というのがAIの最善手です。

66角が安定すると、後手の飛が使えないです。なので54歩同銀同金同飛65飛

44角33銀打66歩

というのが妥当な進行です。この図の評価値は+150の先手ペース。後手の44銀と75飛を調べてみます。44銀は65歩55桂48金打66角

44飛と取ると王手飛車の含みです。ここからの手順は知らずに指せないと思うのですが、56金47歩57金上

57同角成同金に43銀なども考えられるけど、まあ48金28玉

49金同銀58歩44飛

先手はこんなところで見切ってしまいます。59歩成に82角

49と55角成33銀打84飛48歩成37玉

すごい手順でしたが、ここまで来れば評価値は+264の先手良しです。

途中の分岐で

44銀65歩・・・ではなくて、後手が飛を逃げるならば75飛が良いようです (85飛だと角を取って41角の筋がある) 。26香44銀24香

55桂23香成同金44飛

47桂不成同銀31金43銀

この図の評価値は+377で先手有利です。駒の損得は無いのですが、後手の75飛の位置が悪く、穴熊に食らいついていけます。

ということで、今日の変化は先手良しが結論。ただし石井先生の本とは違う手順でした。

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(22)

2024-06-26 | 基本定跡の研究

改めて42銀と引く

松尾流穴熊を目指す形です。55歩同歩64歩同歩55銀

86歩同歩75歩64飛

76歩66角86飛に88歩までがセットの手順です。

石井先生は88歩の前に14歩同歩を入れると書いているのですが、昨日調べたように先手の指し過ぎでした。
さてここで54歩25桂に24角とした場合

14歩同歩が入れば、54銀同金同飛で先手が有利になります。後手は14歩を手抜けるかどうかですが、55歩13歩成の局面で

評価値は+588の先手有利。後手の取り方が多いですが、どれでも先手有利になるようです。

ということは、戻って

54歩25桂に24角と逃げることはできず、55歩33桂成までは進みます。

この時の取り方が悩ましいのです。33同金寄が一番堅いから自然なのですが、

53歩同銀63飛成。昨日書いたように、65歩75角88飛成53竜66銀64角57桂48金上89竜28玉・・・というのは端を突き捨てていないので先手有利です。なので77歩成同角76飛

53竜は77飛成同桂75角が王手竜取りですね。よって28玉42銀と進むと評価値は+37の互角です。

戻って

33同金寄を後手が不満だと思えば、33同金上と取るのが良いようです。61飛成に45歩同歩46歩

取ると54桂が入るので57金と逃げますが、56歩44歩同金左45歩57歩成44歩・・・というのも難しいです。それよりは77歩成同角76飛

とする方が優るようで、この図の評価値は-25、わずかですが後手に振れています。まあこの辺りはどれを選んでも互角で、指運か力勝負なのでしょう。

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(21)

2024-06-25 | 基本定跡の研究

次の形は後手が42銀と引く

松尾流穴熊を目指す形です。31銀右~42角まで組まれたら先手の作戦負けです。(四手角から組む形は手損が響きました。) なのでここは先手が動かねばなりません。55歩同歩64歩同歩55銀

後手も反撃します。86歩同歩75歩、取れば76歩なので先手は64飛

76歩66角86飛に88歩までがセットですが、石井先生は88歩の前に14歩同歩を入れろと。

54歩に25桂

24角54銀同金同飛85飛

13歩同香同桂成同銀52飛成

石井先生はやや先手良しというのですが、評価値は+497で先手有利です。

さて簡単に先手良しでしょうか。石井先生は触れていないですが

25桂と跳ねても24角の一手ではないですよね。55歩33桂成同金寄があるでしょう。

この図の評価値は-293で後手良しです。これで話が簡単に終われば良いのですが、不思議なことに端歩を突き捨てていない形は

評価値は-40くらいの互角なのです。端の突き捨てはそれほど悪い手なのでしょうか。先の変化を調べねばなりません。

突き捨ててある形から先を見ますが、手順は突き捨てていない形の先手の最善手順を追いかけることになります。ややこしいです。53歩同銀63飛成65歩

75角88飛成53竜66銀

64角57桂48金上89竜28玉

ここは後手15歩も有力です。99竜のほうを採用して、54角15香17歩56桂

この図の評価値は-444の後手有利。1つ前の図で14歩同歩が入っていなければ先手有利、評価値は+496です。突き捨てだけで結果が変わるとは奥が深いですね。

 

 

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(20)

2024-06-24 | 基本定跡の研究

昨日は57銀と引く手を見ましたが、互角でした。

代わりに75歩を突くのが有力な手です。84飛55歩64歩

64同歩同銀54歩86歩同歩54金

こう進むと、前にやった (先手が5筋の歩を切らずに、後手も6筋の歩を切らない) 形に似ているのですが、先手の飛が69か68かという違いがあります。このために59飛55歩53歩・・・というのは、65桂に68角としか引けないから選びにくくなっています。石井先生は35歩を突いて (後手は取りにくい) 65歩57銀75銀34歩

86銀59角87銀不成79飛

88銀不成85歩同桂76飛

これで難解だとしているのですが、評価値は+151で先手ペースのようです。

戻って

AIに聞いてみると、35歩には56歩が難しく

65歩をねらわれます。53歩同金34歩43金寄

評価値は0付近の互角です。

もっと戻って

この図の最善手は石井説の35歩ではないです。45歩が最善で、56歩には55歩

53金65歩75銀

54歩同金55銀

ここで65桂には構わず54銀で先手優勢です。なので55同金同角24角58飛65桂

うまく後手にさばかれたようですが、47金67銀44歩

飛を取られても構わないのですね。58銀不成同金に53飛が粘りの手ですが、43歩成同飛54金

この図の評価値は+581もあって、はっきり先手有利です。

どちらもちょっと妥協したような手順でしたが、先手有利になるのでした。

42角型 (引き角) の変化を長く調べましたが、まとめると

ここで55歩同歩同銀54歩66銀ではあやふやなところが多く、先手の最善ではないです。96歩73桂26歩81飛75歩

84飛55歩64歩同歩同銀54歩86歩同歩54金

(今日調べた69飛の形ではないので) 58飛55歩14歩同歩13歩同香25桂

75歩53歩同角55銀

55同銀同飛同金同角86飛54銀62角43金

31金13桂成同銀33香

と攻めていくのが良いというのが結論で、先手ペースです。

 

 

 

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SS1-16 居飛車穴熊に66銀型四間飛車(19)

2024-06-23 | 基本定跡の研究

後手の待機策の続きです。飛の上下動で手待ちをしているので、

84飛ではなくて82飛の形になっているかもしれません。すると変化が変わります。先手としては66銀をどう使うかなのですが、57銀と引けば64歩同歩同銀

45歩65桂44歩

角飛を取られても金2枚取れれば先手有利ですから、33金寄までは必然です。66角57桂不成同角

石井先生は先手ペースだというのですが、評価値は-95でふるいません。AIに聞いてみると、65歩14歩同歩13歩同香25桂打24歩

先手は駒損を回復できるのですが。33桂成同角43金同金同歩成99角成

先手有利にも思えるのですが。32金23銀打52歩12金

ここまで来ても評価値は-47、互角のような、後手ペースのような。理由は先手の飛角がさばけていない(攻め駒になっていない)からでしょう。難しい戦いが続きます。

最初のほうに戻って

AIに聞いてみると、65桂が両取りにならないように、56銀とする方が優るようです。86歩同歩55歩同銀65桂

ここで分岐します。53歩は手筋で、77桂不成には64飛なので、53同金と取って54歩63金64銀77桂不成

また分岐して、勢いは63銀成69桂成53歩成24角43銀同金同と65角

攻防の角が入ると、寄せ合いになるので自信なし。評価値は-124で後手ペースです。

2つ目の分岐点に戻って

77同桂は64角同飛同金73角

言われてみればこの方が良さそうな気がします。72飛64角成57歩48金引58銀41銀

この寄せ合いは、評価値でも0近辺の互角です。

最初のほうの分岐点に戻って

53歩ではなくて、66角が自然な手です。86飛44銀同金同角87飛成

ここでの最善手は22角成だそうで、同玉54金

53銀打43銀54銀同銀成53金

金銀の打ち合いですが、53同成銀同角54金26角

先手玉が安全とも言えなくなり、評価値は-75で後手に傾いてきます。

ということは真ん中で調べた変化の

56銀86歩同歩55歩同銀65桂

53歩同金54歩63金64銀77桂不成

77同桂64角同飛同金73角

72飛64角成57歩48金引58銀41銀

というのが最善で互角なのですね。この辺りは事前に調べている方が勝ちそうでしょう。

 

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子どもに将棋を教える方法(2)

2024-06-22 | 将棋上達法則

もう皆さんもおなじみになったでしょうか、廣瀬孝さんからです。

大甥(姪の息子)さんが中学三年生、道場で4級だそうです。しばらくは学業を頑張ってもらい、将棋の強い大学の将棋部に入るのが理想でしょうか。アマ連からアマチュアの棋譜集14冊を買って贈ったそうです。

 

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第254回名南将棋大会(弐)結果速報

2024-06-22 | 名将会

本日は第254回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。

H級は久しぶりの四人優勝。4人が3勝1敗、残り4人は1勝3敗とわかれました。

 

G級優勝

森巌さん

板倉考佑さん

近藤悟さん

H級優勝

鈴木明志さん

長谷川智也さん

地下好さん

加藤了さん

I級優勝

大西啓雄さん

大野清さん

J級優勝

奥田幸男さん

優勝された方々、おめでとうございます。

参加された皆様、ありがとうございました。

 

今日のトーナメント表の画像です。

過去12か月分の優勝記録です。

半分にして拡大します。

 

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