第1問

ちょっと苦しそうですが、とりあえずこれしかないです。
A 35同角 B 35同飛 C 44飛
第2問

うまくさばきたいのですが。
A 57歩成 B 45桂 C 45歩
第3問

馬を使いたいのです。
A 46歩 B 66銀 C 25馬
第4問

ピンチのようなのですが、攻防手があります。
A 79馬 B 66銀 C 62銀
第5問

先手玉を逃がしてはいけません。
A 75香 B 65銀 C 64銀
今日の棋譜20180930
平成2年3月、大内延介先生と第6回天王戦です。
大内先生の石田流三間飛車で、大山先生は居飛車です。
左美濃にしました。
大内先生は端を受けてから穴熊へ。端を受けるほうが良いと書いてある著書があったはず。
大山先生は銀冠に移行して、位を取ったところで大内先生が反発して戦いが始まりました。
金銀が左翼に移動したところで3筋の歩を交換します。
大山先生は歩交換を逆用します。
歩を突き出して、35同角は36飛、54飛は33角成ですから44飛の一手。
58歩31角のところで飛車を取って
51飛から角をいじめます。
大内先生は軽く45歩。35角や44角と返せるのでさばきやすいです。
銀交換から飛角を成り合うことになりました。
形勢は互角でしょう。大内先生は7筋に手を付けます。74同歩75歩73香ならば激しいですが、
大山先生は14竜から角取りで追いかけます。53馬にも41竜。
角を切って勝負するのは穴熊らしい戦い方です。
大山先生はここでどう指すのかが難しいです。後のことを思えば67歩と受けておくものか。
51竜35馬で4枚目の攻め駒にさせてしまいました。
馬筋は止まらず、受けがなくなっていきます。
なので84歩から44角で反撃に移りました。
大内先生は77で清算して67桂。異筋ですが先手は79の地点を受けることができません。75香に66銀が攻防で
早逃げにも75銀がぴったりです。
追われるままに84歩を払って竜取り。磐石になりました。
ゆっくり包囲網を狭めていき
圧力をかけ
金を打ちこんで仕上げです。
銀をはがして打ち込み
上部脱出を防げば
ここまで。
終盤まで形勢不明でしたが、87手目51竜で大山先生が悪くしました。対穴熊で4枚目の攻め駒を作らせたら受けはなくなります。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1990/03/02
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:大内延介9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 3五歩(34)
5 5六歩(57)
6 3二飛(82)
7 4八銀(39)
8 4二銀(31)
9 6八玉(59)
10 3四飛(32)
11 5八金(49)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 7七角(88)
16 8二玉(72)
17 8八玉(78)
18 1四歩(13)
19 7八銀(79)
20 5二金(41)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 8六歩(87)
24 9二香(91)
25 8七銀(78)
26 9一玉(82)
27 7八金(69)
28 8二銀(71)
29 6七金(58)
30 7一金(61)
31 8五歩(86)
32 3三桂(21)
33 7五歩(76)
34 5四歩(53)
35 1六歩(17)
36 5三銀(42)
37 2六歩(27)
38 6二金(52)
39 2五歩(26)
40 7二金(62)
41 6五歩(66)
42 6四歩(63)
43 同 歩(65)
44 同 銀(53)
45 7六金(67)
46 6五歩打
47 5七銀(48)
48 3六歩(35)
49 同 歩(37)
50 同 飛(34)
51 3七歩打
52 3四飛(36)
53 4六銀(57)
54 1三角(22)
55 2六飛(28)
56 5五歩(54)
57 3六歩(37)
58 5六歩(55)
59 3五歩(36)
60 4四飛(34)
61 5八歩打
62 3一角(13)
63 4四角(77)
64 同 歩(43)
65 5一飛打
66 5三角(31)
67 5五銀(46)
68 4五歩(44)
69 6四銀(55)
70 同 角(53)
71 5六飛(26)
72 1九角成(64)
73 5二飛成(56)
74 4四角打
75 7七銀打
76 6四馬(19)
77 1一飛成(51)
78 7四歩(73)
79 1四龍(11)
80 5三馬(64)
81 4一龍(52)
82 7五歩(74)
83 8六金(76)
84 7七角成(44)
85 同 桂(89)
86 7六香打
87 5一龍(41)
88 3五馬(53)
89 5七歩(58)
90 6六銀打
91 7九香打
92 5六歩打
93 8四歩(85)
94 5七馬(35)
95 4四角打
96 7七香成(76)
97 同 金(78)
98 同 銀(66)
99 同 香(79)
100 6七桂打
101 7五香(77)
102 6六銀打
103 9七玉(88)
104 7五銀(66)
105 同 金(86)
106 同 馬(57)
107 8六銀打
108 8四馬(75)
109 7三歩打
110 同 馬(84)
111 5六龍(51)
112 6六金打
113 5八龍(56)
114 9五歩(94)
115 8八玉(97)
116 7六歩打
117 7八歩打
118 7四香打
119 9五歩(96)
120 8四歩(83)
121 9六銀打
122 7七金打
123 9八玉(88)
124 8七金(77)
125 同 玉(98)
126 8五銀打
127 6六角(44)
128 同 歩(65)
129 7五香打
130 8六銀(85)
131 同 玉(87)
132 6四銀打
133 7四香(75)
134 同 馬(73)
135 9七玉(86)
136 9六馬(74)
137 投了
まで136手で後手の勝ち
20180929今日の一手
6月30日の名南将棋大会から、MさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手だけ馬を作っていますから駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は44馬と持ち駒銀桂で3枚。
後手の攻め駒は56飛と持ち駒銀桂で3枚。
総合すれば先手が少し有利です。
☆ 大局観として
先手は攻め駒の数が足りません。29飛が攻めには使えていないからですね。
後手に飛車をさばかれたところは結構難しくなっています。後手は37角が使えれば攻め駒4枚なのです。でも32金が守備に働いていない駒なので、先手有利は間違いないでしょう。
少し駒得でも後手も馬を作ることができるのでゆっくりしたくはないです。ここからは飛車を使う順に持ち込むか、何か駒を取って4枚目の攻め駒にするか。後手玉が薄いので寄せを考えながら指したいです。
△か× 実戦は11馬で
駒得を拡大したわけですが、馬は攻めに使えない位置なので攻め駒は3枚です。後手からは66桂がありますね。強気に57歩58桂成56歩とすると、28歩成58金29と
金と桂香の交換で駒得ですが、先手玉が薄くなっているのであまり自信のある局面ではありません。
実戦は84桂で
85銀76桂同銀同飛
68桂から46飛55馬54歩74桂と寄せに行った(どこかで持ち駒金銀が入れ替わっているのですがわかりません)のですが
これなら寄せきれるはずですが、どこかでミスがあって残念ながら先手Aさんの寄せ合い負けになりました。
○ 強く47金とすれば両取りです。
金が離れて行くので読まずに指せる手ではないのですが、55角成の返し技には71銀がクロスカウンターです。
この銀は取るしかなく、71同金同馬同玉56金
56同馬には51飛が両取りなので先手優勢です。
とすれば後手は28歩成くらい。
56金29と41飛
飛車の取り合いに成功して(さばいたことになる)4枚の攻め駒で片美濃を寄せるのですから簡単でしょう。
○ 今の順を工夫することができます。62銀から入って
62同金同馬61銀打層馬同銀47金
後手玉を薄くしてから両取りをかけてみます。28歩成56金は歓迎(29と53桂で後手玉を寄せられる)なので、84桂85銀76桂同銀同飛37金66銀
大きな駒得ですが、後手の4枚の攻めをしのげるかどうか。後手玉も薄いので、どこかで44角が攻防になるから先手有利なのでしょう。
△か× 67金のほうが普通の手で
66桂を避け、84桂~76桂の筋に備えて飛車取りです。36飛には39飛26角成
26馬39飛成62銀35銀61銀成同銀17馬
19竜には55角が詰めろなので38竜39歩47竜55角(詰めろ)~11角成で駒得です。
後手が46飛(馬取り)ならば55馬
48飛成74桂92玉37馬同竜95歩
74歩94歩82玉55角
73角37角同角成
派手な応酬ですが結局は先手の駒損で少し悪いです。端を攻めても反動がありそうです。
△ 67銀打は手堅い受けで
今度は46飛~48飛成がないのです。36飛47金26角成
74桂同歩55馬73桂打36金同馬
王手で馬を逃げても金桂と飛車の二枚換えです。でも41飛~11飛成でまあまあでしょうか。
後手はおとなしく51飛として
先手玉は堅いけれど戦力不足で難しいです。
△ では67銀で
持ち駒を温存したらどうか。36飛39飛26角成・・・というのは69金が浮いているのでやりにくいですが、38歩から
26角成同馬同飛37角25飛74桂92玉62銀
3枚の攻めなのでちょっと心細いですが、受け方によっては95歩もあるので何とかなっているのかも。
後手は51飛のほうが無難ですが、銀桂を持っているので62銀41飛53桂
と攻めることができます。44飛61桂成55角71銀不成92玉62成桂85桂
自玉を見ないで攻めた図は後手が勝ちそうですが、何か先に(71銀不成のところで)受けておけば(78金とか56歩とか)先手が勝ちやすいような微妙なところです。
○ 駒損になるのですが27飛19角成57飛とすれば
直接に飛車をさばくことができます。76飛67金46飛55馬49飛成74桂
92玉19馬同竜62銀
ちょっと強引ですが、飛車を成り込んだり55角が取りになったりするので攻めはつながりそうです。
△ 49飛と使うと
66桂57歩58桂成同金48歩
69飛に76飛か36飛か、駒損でも後に86桂~74桂打もありそうですから形勢互角です。
☆ まとめ
飛車をさばく順を見つけられたでしょうか。飛車をさばく=飛車を攻め駒にする ということです。後手の飛だけではなく、ほかの駒と交換しても(駒損ですが)攻め駒は増えます。直接に後手陣に成り込んで使うのもさばけたということになります。
47金は両取りですがすっきり駒を取れるわけではありません。でも飛車の取り合いならばさばいたことになります。55角成の時に対応策を考えておかねばなりませんが、それが見つかれば優勢になります。
62銀から馬を切って47金だと(55角成の対応策でもある)もう少しすっきりしています(が駒を渡しているので怖いです)。
27飛は考えてみても19角成があるので打ち切ってしまいそうですが、飛車をぶつけて相当です。交換でもかわされても、飛車をさばいたことになります。