先手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20171031
昭和57年11月、加瀬純一先生と第23期王位戦です。
相振り模様で中飛車は珍しいですが、大山先生は相振りをやらないので困らないのでしょう。
大山先生は居飛車で、加瀬先生はツノ銀中飛車か風車か、62銀と早囲いです。
大山先生は65の位を取りました。今は角交換振り飛車が流行るので突きにくいかもしれませんが、当時は振り飛車が角交換を避けるのが常識でした。加瀬先生は22角成同飛ならば構わないというのですが
大山先生の方から避けました。
35歩に46歩というのは石田流に47金ということなのでしょう。
加瀬先生は金を繰り出して
四間飛車にするのですが、大山先生は4筋を受けません。実際に受けにくいのですけど。
45歩同歩同金には銀を引いて
47に歩を謝ります。
65の歩を取られてはいけないと思うところなんですが、大山先生は歩損を気にしない時が多いです。
取らせて銀を繰り出して攻めました。
と思えば歩を打って角交換を避け
加瀬先生は翻弄されている感じです。25歩は損な手なので25銀と使うほうがましだったか。
桂を取られて飛の空成りでは悪いです。
桂と底歩の打ちあいになれば大きな差ではないですが
大山先生は大好きな馬を作りました。
歩切れにはなりますが桂交換をして、86桂が急所になり
加瀬先生の85銀が悪手なのですが、桂を跳ねられて投了図。
大山先生の不思議な指し方が見られました。歩の価値を低く見ているんですよね。馬の価値が高く、敵陣1段目の飛を嫌い、3、4段目を好みます。
加瀬先生はプロになってからさっぱりでしたが、引退しても普及活動にいそしまれているようで、ブログがあります。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:加瀬純一4段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 5四歩(53)
5 5六歩(57)
6 5二飛(82)
7 4八銀(39)
8 4二銀(31)
9 5七銀(48)
10 6二玉(51)
11 6八玉(59)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 6二銀(71)
15 6五歩(66)
16 5三銀(42)
17 6六銀(57)
18 3五歩(34)
19 4六歩(47)
20 4四歩(43)
21 7八玉(68)
22 3二金(41)
23 2六歩(27)
24 4三金(32)
25 6八銀(79)
26 3四金(43)
27 6七銀(68)
28 4二飛(52)
29 9六歩(97)
30 3三角(22)
31 2五歩(26)
32 8二玉(72)
33 9五歩(96)
34 7二金(61)
35 7七角(88)
36 4五歩(44)
37 同 歩(46)
38 同 金(34)
39 5七銀(66)
40 5五歩(54)
41 同 歩(56)
42 同 金(45)
43 5六歩打
44 5四金(55)
45 4七歩打
46 4四銀(53)
47 2六飛(28)
48 6五金(54)
49 6八金(69)
50 6四金(65)
51 3六歩(37)
52 7四歩(73)
53 2四歩(25)
54 同 歩(23)
55 4六銀(57)
56 7三桂(81)
57 3五歩(36)
58 4五銀(44)
59 6六歩打
60 4六銀(45)
61 同 歩(47)
62 2五歩(24)
63 同 飛(26)
64 4六飛(42)
65 2一飛成(25)
66 4九飛成(46)
67 6九桂打
68 5一歩打
69 3二龍(21)
70 2四角(33)
71 6五歩(66)
72 同 金(64)
73 1一角成(77)
74 2九龍(49)
75 7七桂(89)
76 3一歩打
77 3四龍(32)
78 6四金(65)
79 6五歩打
80 同 桂(73)
81 同 桂(77)
82 同 金(64)
83 8六桂打
84 8五銀打
85 7七桂(69)
86 投了
まで85手で先手の勝ち