名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20201130

2020-11-30 | 大山将棋研究

後手番升田先生の手を考えます。

第1問

 

ちょっと悪そうに見えますが、抑え込みをねらいます。

A 35銀  B 46歩  C 73銀

 

第2問

 

まだ難しいのかと思ったら、こんな手がありました。

A 49銀  B 26銀  C 37歩成

 

第3問

 

怖い形ですが、ここから寄せ合い勝ちまで読み切ったのでしょう。

A 48銀  B 44馬  C 57銀

 

第4問

 

寄せ合いはどちらの勝ちでしょうか。

A 57成銀  B 25桂  C 31金打

 

第5問

 

後手玉が詰まないという確認を。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1807);矢倉(升田幸三)

2020-11-30 | 大山将棋研究

今日の棋譜20201130

昭和29年5月、升田幸三先生と第13期名人戦第4局です。

大山先生の先手で矢倉です。

升田先生は64歩にこだわっているようです。

64歩~63銀では攻め足が遅いので、大山先生の早繰り銀は機敏でしょう。

銀をさばいて十分になりそうですが

34歩を打たれたところで24歩と攻めなかったのが不思議です。24歩35歩23歩成同金同飛成24歩で竜を取られそうなのを気にしたのか、でも先手はまだ一段金ですし、34歩同金43金とすれば好きなように暴れられたと思います。

銀を引いて67金

78玉の形が大山先生の好みです。それから35歩と合わせて

角も交換するのかと思ったら、ゆっくりしていたので逃げられました。

46歩を突くのは不満でしょう。22玉と入られたら24歩しかありません。

銀交換は先手が指しやすいはずですが、63銀は引かれて後手玉を守り、49金は先手玉を守っていないわけで、持ち歩が多いくらいの得しかありません。

升田先生の34金は、玉頭方面を手厚くしようというのですが、傷になるかもしれません。25銀とか36歩~35銀とか。

大山先生は55歩同歩54銀、ねらいは53歩~63銀成です。

43銀打同銀成同銀63銀、83銀と受けさせればこの銀は死なないので

51角74銀成42角。成銀を作ったのは少し得ですが、後手玉が堅くなりました。

53歩86歩同歩53角65歩、65同歩64歩~63歩成とできれば成功です。

36歩27飛45歩64歩62歩、6筋を謝らせたので少し指しやすくなったか。

45歩46歩

46同角45金68角46歩、抑え込まれそうですが、後手は歩切れです。38銀~47歩成が気になるところではありますが

48歩と謝るのでは面白くないです。何かなかったかなあ。角を使われて

中央での攻防になったかと思えば

26銀28飛37歩成。これはまずそうです。

桂を取られても3歩得ならば悪くもないか。飛を浮いて桂を打たせますが

飛を追われて47歩成、35桂が働くのですから先手不利です。どこを間違えたのでしょうか。もともと成銀を作るような構想が思わしくなかったのか。

銀をはがされることになり

56歩を打たれるのも面白くはないですが、まだ後手の歩切れなのでこれからか。

駒得を主張できそうな升田先生は角を打ち込んで

馬を作ります。桂を跳ねる反撃も

35馬が先手で入るならばはっきり有利でしょう。

馬を質駒にされて怖いところですが、銀を打ち込みます。

飛切りではなくて53角ですか。

金をはがして38歩、89飛ならば66金くらいか。

馬飛を取り合い

寄せ合いです。先手玉は2手すき、後手玉は詰めろ。

31金打同銀成同金、42金は詰めろでも、42同金同馬32金で大丈夫です。ということは寄せ合いの速度が逆転しています。

先手の34歩は詰めろではないとみて57銀は詰めろ。

87玉68竜78金、竜を逃げているとややこしいですが

78同竜同玉66銀不成で詰めろ。受けも難しいです。

後手玉が詰むかどうか。33歩成同玉25桂34玉33飛

清算しても詰みはなく、ここまで。

 

大山先生の序盤が慎重です。小さな利益だけで満足した方が良いと考えるのでしょう。でもしっかり有利にできなかったので、食いつかれて悪くしてしまいました。寄せ合いは一手違いですが届きません。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/05/24
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:升田幸三8段
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 7八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(78)  
   6 6二銀(71)  
   7 2六歩(27)  
   8 4二銀(31)  
   9 7八金(69)  
  10 5四歩(53)  
  11 4八銀(39)  
  12 3二金(41)  
  13 5六歩(57)  
  14 4一玉(51)  
  15 6九玉(59)  
  16 7四歩(73)  
  17 3六歩(37)  
  18 6四歩(63)  
  19 2五歩(26)  
  20 3三銀(42)  
  21 3七銀(48)  
  22 6三銀(62)  
  23 4六銀(37)  
  24 4四歩(43)  
  25 7九角(88)  
  26 5二金(61)  
  27 3五歩(36)  
  28 同 歩(34)  
  29 同 銀(46)  
  30 4三金(52)  
  31 6六歩(67)  
  32 3四歩打    
  33 4六銀(35)  
  34 3一角(22)  
  35 6七金(78)  
  36 4二角(31)  
  37 7八玉(69)  
  38 3一玉(41)  
  39 3五歩打    
  40 同 歩(34)  
  41 同 銀(46)  
  42 8五歩(84)  
  43 9六歩(97)  
  44 5一角(42)  
  45 1六歩(17)  
  46 7三角(51)  
  47 4六歩(47)  
  48 2二玉(31)  
  49 2四歩(25)  
  50 同 歩(23)  
  51 同 銀(35)  
  52 同 銀(33)  
  53 同 飛(28)  
  54 2三歩打    
  55 2八飛(24)  
  56 9四歩(93)  
  57 1五歩(16)  
  58 5二銀(63)  
  59 5八金(49)  
  60 3四金(43)  
  61 5五歩(56)  
  62 同 歩(54)  
  63 5四銀打    
  64 4三銀打    
  65 同 銀成(54)
  66 同 銀(52)  
  67 6三銀打    
  68 5一角(73)  
  69 7四銀成(63)
  70 4二角(51)  
  71 5三歩打    
  72 8六歩(85)  
  73 同 歩(87)  
  74 5三角(42)  
  75 6五歩(66)  
  76 3六歩打    
  77 2七飛(28)  
  78 4五歩(44)  
  79 6四歩(65)  
  80 6二歩打    
  81 4五歩(46)  
  82 4六歩打    
  83 同 角(79)  
  84 4五金(34)  
  85 6八角(46)  
  86 4六歩打    
  87 4八歩打    
  88 4四角(53)  
  89 6六銀(77)  
  90 5六歩(55)  
  91 7七角(68)  
  92 2六銀打    
  93 2八飛(27)  
  94 3七歩成(36)
  95 同 桂(29)  
  96 同 銀成(26)
  97 2五飛(28)  
  98 3五桂打    
  99 7五成銀(74)
 100 3三桂(21)  
 101 2九飛(25)  
 102 4七歩成(46)
 103 同 歩(48)  
 104 同 桂成(35)
 105 6八金(58)  
 106 5七歩成(56)
 107 同 銀(66)  
 108 同 成桂(47)
 109 同 金(67)  
 110 5六歩打    
 111 6七金(57)  
 112 7七角成(44)
 113 同 桂(89)  
 114 4七角打    
 115 8九飛(29)  
 116 3六角成(47)
 117 6五桂(77)  
 118 3五馬(36)  
 119 5八歩打    
 120 4七成銀(37)
 121 3九飛(89)  
 122 5七銀打    
 123 同 歩(58)  
 124 同 歩成(56)
 125 5三角打    
 126 6八と(57)  
 127 同 金(67)  
 128 3八歩打    
 129 3五角成(53)
 130 3九歩成(38)
 131 5三馬(35)  
 132 3八飛打    
 133 4一銀打    
 134 4二金打    
 135 3二銀成(41)
 136 同 金(42)  
 137 3四歩打    
 138 5七銀打    
 139 8七玉(78)  
 140 6八飛成(38)
 141 7八金打    
 142 同 龍(68)  
 143 同 玉(87)  
 144 6六銀(57)  
 145 3三歩成(34)
 146 同 玉(22)  
 147 2五桂打    
 148 3四玉(33)  
 149 3三飛打    
 150 同 金(32)  
 151 同 桂成(25)
 152 同 玉(34)  
 153 投了        
まで152手で後手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20201129

2020-11-29 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

受けの陣形をどう作るか考えます。

A 31角  B 42銀  C 64歩

 

第2問

 

今にもつぶされそうです。

A 45同歩  B 55歩  C 52飛

 

第3問

 

この攻めをどこまで受けるか。

A 45同歩  B 45同桂  C 76桂

 

第4問

 

即詰みです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1806);矢倉中飛車(升田幸三)

2020-11-29 | 大山将棋研究

今日の棋譜20201129

昭和29年5月、升田幸三先生と第13期名人戦第3局です。

升田先生の先手で矢倉です。

この46歩は、今の目で見ると作戦負けになりかねないのですが

これならば米長流急戦矢倉にもできます。もちろんこの当時にはそんな指し方はないので

升田先生は中飛車に。矢倉中飛車も升田先生の新戦法でしょうか。

大山先生は63銀型、53銀よりも手堅い受け方です。

升田先生の38金がちょっと変わっていてます。大山先生の65歩を予測していて

角をぶつけるというのがねらいでした。交換すると先手陣に打ち込まれるところがないわけです。

角交換を避ける42金寄には55歩、55同歩同銀54歩64銀となれば好調です。

32玉に45歩、飛角銀桂が使えているので、升田先生が十分でしょう。

しかし大山先生は52飛54歩同金で崩れません。

55歩53金引までは升田先生の理想でしょう。先手玉が薄いのが問題なので、本譜は68金から78玉型にするのですが、79角~46角~79玉~88玉と固めれば作戦勝ちを保てたと思います。

43金寄78玉53歩、大山先生はじっと我慢です。こうなると升田先生は角を使えていなわけで、今からでも79角~88玉~78金とするか、66歩同歩同銀と動くか。

44歩同銀49飛、5筋がダメならば4筋から動くほうが良さそうには思えます。

2筋の継ぎ歩攻めは25同歩同桂24歩45歩というねらいです。

ただし角を追われると攻めに使えなくなってしまうのです。

2筋を謝らせてどうするか。おそらくすぐに13歩と攻める方が良かったのだと思います。

45銀とぶつけて銀交換は悪くないですが、後手から55歩を取られたときにぶつけるのでも間に合いました。(その時には53歩同飛45銀同銀同桂と攻めることもできました。)

96歩を払ったというのは微妙なところですが、おそらくまた97角とぶつけたかったのだと思います。

しかし86歩同歩64角、角をぶつけられないならば、端を構わないほうが良かったでしょう。ここで13歩の端攻めです。13同桂は14歩、13同香には12歩あるいは14歩同香25銀です。

55歩15香98歩、大山先生も端を攻めます。88玉や88角と応じてもらえれば得なので

と金を作り合いますが、升田先生のほうが先に攻めています。22同玉11香成~23銀は厳しいし

42玉23歩成も先手十分でしょう。大山先生は89と から攻めるしかありません。

89同玉87銀は、33と同桂97金。88歩しかなくて

銀を交換して84桂。升田先生は76桂や96桂同金87香があるので、87銀と埋めておけば十分だったはず。

45歩と攻めたのですが、桂で取られるのが手筋で

45同桂76桂33銀、一手争いの寄せ合いになりました。どちらが有利でしょうか。

清算して23と が利くので(23同玉は44飛)、升田先生は寄り筋だと判断したのでしょう。

43玉33銀、これは詰めろだと思った勘違いか。

先手玉も詰みませんが、渡す駒を制限されます。

54飛の受けに44銀成同飛33金

飛を取れたのですが、2つ前の図からは、銀を渡して49飛の横利きが消えています。

89銀からの即詰みでした。

 

升田先生が押しているのですが、後から考えるともっと良い手段があります。特に103手目の45歩からの攻めでは、1回受けておけば難しくなかったでしょう。でも勝ち筋がありそうに見えると、読み切れなくても踏み込んでしまうのは体力がないからなのでしょうね。惜しい負けが続きます。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/05/10
手合割:平手  
先手:升田幸三8段
後手:大山名人
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 6八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(68)  
   6 6二銀(71)  
   7 4八銀(39)  
   8 4二銀(31)  
   9 2六歩(27)  
  10 3二金(41)  
  11 7八金(69)  
  12 5二金(61)  
  13 6九玉(59)  
  14 4一玉(51)  
  15 5六歩(57)  
  16 5四歩(53)  
  17 4六歩(47)  
  18 7四歩(73)  
  19 3六歩(37)  
  20 4四歩(43)  
  21 4七銀(48)  
  22 4三金(52)  
  23 2五歩(26)  
  24 3三銀(42)  
  25 3七桂(29)  
  26 8五歩(84)  
  27 5八飛(28)  
  28 6四歩(63)  
  29 5五歩(56)  
  30 同 歩(54)  
  31 同 飛(58)  
  32 6三銀(62)  
  33 5九飛(55)  
  34 7三桂(81)  
  35 3八金(49)  
  36 6五歩(64)  
  37 9六歩(97)  
  38 1四歩(13)  
  39 1六歩(17)  
  40 5四歩打    
  41 5六銀(47)  
  42 3一角(22)  
  43 9七角(88)  
  44 4二金(32)  
  45 5五歩打    
  46 3二玉(41)  
  47 4五歩(46)  
  48 5二飛(82)  
  49 5四歩(55)  
  50 同 金(43)  
  51 5五歩打    
  52 5三金(54)  
  53 6八金(78)  
  54 4三金(53)  
  55 7八玉(69)  
  56 5三歩打    
  57 4四歩(45)  
  58 同 銀(33)  
  59 4九飛(59)  
  60 9四歩(93)  
  61 1五歩(16)  
  62 同 歩(14)  
  63 2四歩(25)  
  64 同 歩(23)  
  65 2五歩打    
  66 9五歩(94)  
  67 同 歩(96)  
  68 9六歩打    
  69 7九角(97)  
  70 5四歩(53)  
  71 2四歩(25)  
  72 2二歩打    
  73 4五銀(56)  
  74 同 銀(44)  
  75 同 飛(49)  
  76 3三金(42)  
  77 4九飛(45)  
  78 4四歩打    
  79 9六香(99)  
  80 8六歩(85)  
  81 同 歩(87)  
  82 6四角(31)  
  83 1三歩打    
  84 5五歩(54)  
  85 1五香(19)  
  86 9八歩打    
  87 1二歩成(13)
  88 9九歩成(98)
  89 2二と(12)  
  90 4二玉(32)  
  91 2三歩成(24)
  92 8九と(99)  
  93 同 玉(78)  
  94 8七銀打    
  95 3三と(23)  
  96 同 桂(21)  
  97 9七金打    
  98 8八歩打    
  99 同 銀(77)  
 100 同 銀成(87)
 101 同 角(79)  
 102 8四桂打    
 103 4五歩打    
 104 同 桂(33)  
 105 同 桂(37)  
 106 7六桂(84)  
 107 3三銀打    
 108 同 金(43)  
 109 同 桂成(45)
 110 同 玉(42)  
 111 2三と(22)  
 112 4三玉(33)  
 113 3三銀打    
 114 8八桂成(76)
 115 同 玉(89)  
 116 7六桂打    
 117 9八玉(88)  
 118 5四飛(52)  
 119 4四銀成(33)
 120 同 飛(54)  
 121 3三金打    
 122 5二玉(43)  
 123 4四飛(49)  
 124 8九銀打    
 125 同 玉(98)  
 126 8八銀打    
 127 7八玉(89)  
 128 7七銀打    
 129 投了        
まで128手で後手の勝ち

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第211回名南将棋大会(壱)結果速報

2020-11-28 | 名将会

本日は第211回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。

A級優勝

前川海里さん

(すみません、写真を撮り忘れました。)

B級優勝

丹羽拓郎さん

成田広文さん

葛西直樹さん

C級優勝

岩佐美帆子さん

D級優勝

荒木昭一さん

髙木弘志さん

優勝された方々おめでとうございます。

参加された皆様ありがとうございました。

 

過去12回分の優勝記録です。

左半分拡大

右半分拡大

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20201128

2020-11-28 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

これが良い手なのかどうかを判断しにくいですが、その先の展開は大山先生らしいです。

A 15角  B 57角  C 42歩

 

第2問

 

攻め筋は?

A 38飛  B 37桂  C 24歩

 

第3問

 

粘ります。

A 71角  B 45桂  C 37銀

 

第3問

 

形勢は難しくなってきました。

A 48銀  B 48馬  C 15角

 

第4問

 

駒損ですが、取れるものがあります。

A 45銀  B 74金  C 37銀

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1805);矢倉(升田幸三)

2020-11-28 | 大山将棋研究

今日の棋譜20201128

昭和29年4月、升田幸三先生と第13期名人戦第2局です。

大山先生の先手で矢倉です。

5筋を突き合いますが

升田先生は何か動こうとしています。

大山先生も57銀と合わせますが、44銀には66歩、守りを重視します。

升田先生は5筋の歩を交換して

「中央に銀二枚を並べる戦型」です。優秀な戦法には思えませんが

74歩~64歩~63金~73桂で急戦をねらう将棋を中原先生が指していたことがあったなあ、と思っていたら、大山先生は75歩、それを嫌ったのでしょう。

升田先生の55歩は、どちらの銀を使うのかわかりませんが、64銀の形にして75歩を取ろうとしています。

なので大山先生は55歩を取らず69玉56歩同銀。55歩65銀は先手が指しやすいか。

64歩46歩63金68角55歩、升田先生が中央の位を取ることになりました。

31角の前に74歩同歩同金もあったのですが、31角76銀74歩だと位を保たれます。

棒金のねらいでしたか。でも後手陣が薄すぎるので、73金~63金としておく方が良いのだと思います。

もう1歩あれば74歩同歩75歩なのですが、銀を引いて74歩同歩同銀ねらいではたいしたことはないです。

大山先生は45歩同銀24歩

角を出て42歩を利かします。52玉15角と応じられても、どこかで42歩を取られるのでしょうから

角交換のほうが普通です。角を打ちこんで

馬を作れば、74歩同歩75歩に85銀とできるわけで、7筋の受けにもなっています。

升田先生は自陣角を打って(これは得ではないけれど)

75金あるいはこの74歩から攻めるしかないところでしょう。

でも金銀の交換ではつまらない感じですが

84歩~85歩の楽しみがあります。大山先生は(駒得なのに)何か動かねばなりませんが

35歩同角38飛、角を質駒にして35飛同歩34歩の寄せをねらいます。

76歩に58玉は危ないほうに近づいている感じがしますが、飛を切る準備なのでしょう。

56銀68金打

84歩75歩?75同飛に65歩では大したことはないようですが

升田先生は飛を引いて桂を取り切ります。

57歩47銀成同馬

82飛のところで、大山先生は35飛同歩34歩を決行します。ここで升田先生は

28飛67玉を入れて84桂ですが、単に84桂のほうが良かったのではないかと思うのです。入れなければ金を取らせにくいのではないかと。

大山先生は33桂を取って37銀で粘ります。

24飛成85金のところで、升田先生の36歩はまぎれたかも。単に76銀58玉85銀の駒得(76桂ねらい)のほうが確実でしょう。36歩に25歩

37歩成が利いたのは大きいですが、37同桂76銀

58玉のところで32竜と手が戻ります。大山先生は45桂打で反撃です。44金には71角か84金同飛62角か、決めるのは難しそうですが。

升田先生の45同同銀では危ないでしょう。桂を跳ねさせて

39竜と潜って寄せてしまうはずが、馬を引かれて決め手が見えません。

28竜53角で後手玉が危なくなってきました。先手玉は36桂などで詰めろの、現状2手すき。

32玉に39銀は安全策ですが、戦力不足です。少し升田先生が良いのでしょう。

19竜84金、84同飛は15馬24合駒45桂22玉24歩で詰めろになっていそうです。

32玉77金右、大山先生は攻め駒が欲しいのです。

36桂に31金は変な手ですが

王手で馬を逃げます。

34玉76金44銀、この後手玉は案外に捕まえにくいです。

38銀に対して、升田先生は53角を取るのですが

45銀から王手竜取りを掛けられて失敗です。

竜を取られて逆転したか。

54角65歩35香37桂、後手玉のほうが不安定なので苦労が多いです。

34玉74金、大山先生はまたも駒を取りに行きます。銀をもらって25銀では詰みません。32飛同飛同金で詰めろだから3手すき。

升田先生は36角68玉74同銀同歩までは良いとして、この69銀(詰めろ)では他の手(59銀や84桂)のほうが良いのではないか、

というのは45銀同角同歩で角を取られてしまうからなのです。

58金67玉、これが投了図です。

先の69銀が敗着なのかと考えてみるのですが、後手玉はまだ詰めろではなく、先手玉に詰めろくらいはかかりそう(78銀不成同玉67銀、取れば詰みで88玉76銀成)。考えるとおかしな投了図だなあと思って、そういえば升田先生が時間切れで負けた将棋があったはずだと思い出しました。調べてみるとまさにこの将棋です。本によると、50から1、2、3・・・10まで読まれて負けたとか。残念過ぎます。

 

ところどころこの指し方で良いのかなあと思うところがあるのですが、その先の意図まで考えるのは面白いです。形勢も揺れ動いていて、考えながら並べる楽しみがあります。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/04/26
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:升田幸三8段
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 7八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(78)  
   6 6二銀(71)  
   7 2六歩(27)  
   8 4二銀(31)  
   9 4八銀(39)  
  10 3二金(41)  
  11 7八金(69)  
  12 4一玉(51)  
  13 5六歩(57)  
  14 5四歩(53)  
  15 7九角(88)  
  16 5三銀(62)  
  17 5七銀(48)  
  18 4四銀(53)  
  19 6六歩(67)  
  20 5五歩(54)  
  21 同 歩(56)  
  22 同 銀(44)  
  23 5六歩打    
  24 4四銀(55)  
  25 5八金(49)  
  26 5二金(61)  
  27 2五歩(26)  
  28 5三銀(42)  
  29 2四歩(25)  
  30 同 歩(23)  
  31 同 飛(28)  
  32 2三歩打    
  33 2八飛(24)  
  34 5四銀(53)  
  35 7五歩(76)  
  36 8五歩(84)  
  37 6七金(58)  
  38 5五歩打    
  39 6九玉(59)  
  40 5六歩(55)  
  41 同 銀(57)  
  42 6四歩(63)  
  43 4六歩(47)  
  44 6三金(52)  
  45 6八角(79)  
  46 5五歩打    
  47 4七銀(56)  
  48 3一角(22)  
  49 7六銀(77)  
  50 7四歩(73)  
  51 同 歩(75)  
  52 同 金(63)  
  53 7五歩打    
  54 8四金(74)  
  55 7七桂(89)  
  56 6三銀(54)  
  57 4五歩(46)  
  58 同 銀(44)  
  59 2四歩打    
  60 同 歩(23)  
  61 同 角(68)  
  62 2三歩打    
  63 4二歩打    
  64 同 角(31)  
  65 同 角成(24)
  66 同 玉(41)  
  67 7一角打    
  68 7二飛(82)  
  69 2六角成(71)
  70 3三桂(21)  
  71 3六歩(37)  
  72 4四角打    
  73 4八馬(26)  
  74 7四歩打    
  75 同 歩(75)  
  76 7五歩打    
  77 8五銀(76)  
  78 同 金(84)  
  79 同 桂(77)  
  80 7四飛(72)  
  81 4六歩打    
  82 5四銀(45)  
  83 3五歩(36)  
  84 同 角(44)  
  85 3八飛(28)  
  86 7六歩(75)  
  87 5八玉(69)  
  88 5六銀打    
  89 6八金打    
  90 8四歩打    
  91 7五歩打    
  92 7二飛(74)  
  93 7六金(67)  
  94 8五歩(84)  
  95 5七歩打    
  96 4七銀成(56)
  97 同 馬(48)  
  98 8二飛(72)  
  99 3五飛(38)  
 100 同 歩(34)  
 101 3四歩打    
 102 2八飛打    
 103 6七玉(58)  
 104 8四桂打    
 105 3三歩成(34)
 106 同 金(32)  
 107 3七銀打    
 108 2四飛成(28)
 109 8五金(76)  
 110 3六歩(35)  
 111 2五歩打    
 112 3七歩成(36)
 113 同 桂(29)  
 114 7六銀打    
 115 5八玉(67)  
 116 3四龍(24)  
 117 4五桂打    
 118 同 銀(54)  
 119 3五歩打    
 120 同 龍(34)  
 121 4五桂(37)  
 122 3九龍(35)  
 123 4八馬(47)  
 124 2八龍(39)  
 125 5三角打    
 126 3二玉(42)  
 127 3九銀打    
 128 1九龍(28)  
 129 3三桂成(45)
 130 同 玉(32)  
 131 8四金(85)  
 132 3二玉(33)  
 133 7七金(68)  
 134 3六桂打    
 135 3一金打    
 136 2二玉(32)  
 137 3四桂打    
 138 3三玉(22)  
 139 1五馬(48)  
 140 3四玉(33)  
 141 7六金(77)  
 142 4四銀打    
 143 3八銀(39)  
 144 5三銀(44)  
 145 4五銀打    
 146 3五玉(34)  
 147 3六銀(45)  
 148 同 玉(35)  
 149 3七馬(15)  
 150 2五玉(36)  
 151 1九馬(37)  
 152 5四角打    
 153 6五歩(66)  
 154 3五香打    
 155 3七桂打    
 156 3四玉(25)  
 157 7四金(84)  
 158 3六角(54)  
 159 6八玉(58)  
 160 7四銀(63)  
 161 同 歩(75)  
 162 6九銀打    
 163 4五銀打    
 164 同 角(36)  
 165 同 歩(46)  
 166 5八金打    
 167 6七玉(68)  
 168 投了        
まで167手で先手の勝ち

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋問題集20201127

2020-11-27 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

後手玉は堅いですが、攻撃をどうするか。

A 84飛  B 92香  C 51飛

 

第2問

 

受け方は?

A 45同銀  B 43歩  C 43香

 

第3問

 

この手で升田先生が投了とは思いませんでした。

A 98歩  B 66桂  C 69銀

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1804);相矢倉(升田幸三)

2020-11-27 | 大山将棋研究

今日の棋譜20201127 その2

昭和29年4月、升田幸三先生と第13期名人戦第1局千日手の指し直し局です。間1日置いて指し直しとは珍しい。

升田先生の先手で矢倉です。

大山先生はまだ銀矢倉を指すこともあります。

升田先生は急戦のほうが好きですから早繰り銀に。

35歩を突かれる前に、大山先生の45歩は珍しい手です。

升田先生は銀を引かされましたが棒銀に。

35歩を警戒してでしょう、大山先生は45の位を気にせず銀矢倉へ。

升田先生は端攻めがあたのですが、銀を引いて4筋の歩を交換します。銀の動きで4手損(で1歩交換)大山先生は位を放棄したので2手損くらいです。

升田先生の四手角の攻撃型を、大山先生は8筋の位を取った64角でけん制します。

駒組が終わり、中盤に入っていきます。升田先生が手損しているので6筋の位を取られているという図です。攻撃力はあるけれど、後手玉は堅く、64角の守備力があります。

大山先生の92香は、雀刺しのような攻めを見ています。

升田先生は玉を引いてから仕掛けるのですが、怖くても88玉のまま攻めたほうが良かったかもしれません。

95歩同歩同香の攻めは、88玉の位置ならば98歩か97歩の受けがあるのですが、ここで97歩は同香成同香96歩同香95歩同香同飛とされたら単に95同香とするのと同じことですし、97歩のままで別の筋から攻められるかもしれません。

ということで95同香同飛97歩91飛。のんびりしていると98歩から攻められます。

44歩同銀直45銀43香、こう受けられると

48香しかないでしょう。そこで銀を交換されて

44歩、駒得になるのですが

香を打ち合ったので、後手の28角成~38馬が見えているので忙しいです。45歩と合わせて

馬を作り合いますが、やはり38馬が見えています。

52銀92飛61馬

38馬に45香が利きますが

飛を殺されました。飛を切るしかないですが、すると79玉型は負担があります。

44同飛同金のところで良い攻め筋があればよかったのですが、94香93歩88玉というのはひねり出した感じが強いです。玉の移動でも手損しているのでかなりの苦戦です。

49飛45歩同飛成、安全策をとるのは大山先生らしいです。

41銀打94歩83馬、升田先生は飛を取りに行きます。

52飛同銀不成49竜、これで寄せ合いです。升田先生は桂歩損、玉は堅そうでも99香がないです。攻め駒は2対5、明らかに形勢不利です。

41銀不成(これで攻め駒3枚)31金82飛

42歩52成銀と攻めますが

43金の時に73桂を取るくらいでは寄せに見えないです。駒損はほぼ消えましたが

56馬81飛成32金28香、ねらいは24桂です。

大山先生は66桂、ここで投了でした。突然という感じがしますが、後手玉は24桂~32桂成同玉41竜33玉と進めても詰めろが見えず3手すき以上。先手玉は78桂成同金69銀で詰めろの2手すき。66同歩には同歩~67銀でも、すぐに67香同金直同馬同金79銀98玉78銀でも、単に69銀でも詰めろに近い手が続きます。

 

升田先生の手損が大きいのでしょう、作戦負けで、反撃してもうまくいきませんでした。

大山先生のほうは雀刺しのような飛角香で攻める手筋を手に入れて、玉を固めて待つ指し方を選びやすくなった感じです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/04/15
手合割:平手  
先手:升田幸三8段
後手:大山名人
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 6八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(68)  
   6 6二銀(71)  
   7 4八銀(39)  
   8 4二銀(31)  
   9 2六歩(27)  
  10 3二金(41)  
  11 7八金(69)  
  12 5二金(61)  
  13 6九玉(59)  
  14 4一玉(51)  
  15 5六歩(57)  
  16 6四歩(63)  
  17 2五歩(26)  
  18 3三銀(42)  
  19 3六歩(37)  
  20 6三銀(62)  
  21 5七銀(48)  
  22 5四銀(63)  
  23 4六銀(57)  
  24 4四歩(43)  
  25 5八金(49)  
  26 7四歩(73)  
  27 7九角(88)  
  28 4五歩(44)  
  29 3七銀(46)  
  30 8五歩(84)  
  31 2六銀(37)  
  32 1四歩(13)  
  33 1六歩(17)  
  34 7三桂(81)  
  35 6八角(79)  
  36 4三銀(54)  
  37 3七銀(26)  
  38 5四歩(53)  
  39 4六歩(47)  
  40 同 歩(45)  
  41 同 銀(37)  
  42 6五歩(64)  
  43 5九角(68)  
  44 3一角(22)  
  45 2六角(59)  
  46 4四歩打    
  47 3七桂(29)  
  48 6四角(31)  
  49 4八飛(28)  
  50 8一飛(82)  
  51 7九玉(69)  
  52 3一玉(41)  
  53 4九飛(48)  
  54 2二玉(31)  
  55 6八金(58)  
  56 4二金(52)  
  57 8八玉(79)  
  58 9四歩(93)  
  59 9六歩(97)  
  60 9二香(91)  
  61 7九玉(88)  
  62 9一飛(81)  
  63 4五歩打    
  64 9五歩(94)  
  65 同 歩(96)  
  66 同 香(92)  
  67 同 香(99)  
  68 同 飛(91)  
  69 9七歩打    
  70 9一飛(95)  
  71 4四歩(45)  
  72 同 銀(43)  
  73 4五銀(46)  
  74 4三香打    
  75 4八香打    
  76 4五銀(44)  
  77 同 桂(37)  
  78 4四歩打    
  79 3三桂成(45)
  80 同 金(42)  
  81 4五歩打    
  82 同 歩(44)  
  83 6二角成(26)
  84 3七角成(64)
  85 5二銀打    
  86 9二飛(91)  
  87 6一馬(62)  
  88 3八馬(37)  
  89 4五香(48)  
  90 同 香(43)  
  91 同 飛(49)  
  92 4四香打    
  93 同 飛(45)  
  94 同 金(33)  
  95 9四香打    
  96 9三歩打    
  97 8八玉(79)  
  98 4九飛打    
  99 4五歩打    
 100 同 飛成(49)
 101 4一銀打    
 102 9四歩(93)  
 103 8三馬(61)  
 104 5二飛(92)  
 105 同 銀(41)  
 106 4九龍(45)  
 107 4一銀(52)  
 108 3一金(32)  
 109 8二飛打    
 110 4二歩打    
 111 5二銀成(41)
 112 4三金(44)  
 113 7三馬(83)  
 114 5六馬(38)  
 115 8一飛成(82)
 116 3二金(31)  
 117 2八香打    
 118 6六桂打    
 119 投了        
まで118手で後手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(1803);相矢倉(升田幸三)

2020-11-27 | 大山将棋研究

今日の棋譜20201127

昭和29年4月、升田幸三先生と第13期名人戦第1局です。

大山先生の先手で矢倉です。

5筋を突き合う(今では)普通の駒組で

大山先生のほうが雀刺しを採用します。

でも53銀に対して46歩ではおとなしいです。(4筋の位を取らせたくなかったということなのでしょう。)

升田先生は銀で7筋の歩を交換します。

互いに矢倉に入ってどうするか。後手としては73銀~74銀~64角~73桂というのが理想形ですが、この当時には広まってはいません。(多分84角の形で64歩~65歩が理想形というほうは知られていた。)今風ならば73桂~85桂86銀75歩同歩同銀を考えるか。これは灘蓮照先生が得意にしていたのですが、まだ先の話でしょう。

94歩96歩85歩

37桂に75歩同歩同銀76歩84銀。矢倉に対しての棒銀戦法も升田先生が考えたのでしょうか。銀を繰り替える手筋がこの時期にあったとは驚きです。これで95歩同歩同銀と攻めれば続くでしょうから

大山先生が先攻します。香を交換するのは先手の得ですから普通は13歩の受けですが、慎重に12歩もあったのではないかと。

45歩を突かれて取れず、24銀の先受けでは、ちょっと後手が失敗している感じがします。

46角に73歩というのもつまらない感じです。端を攻めるつもりなので92飛とするか、角をぶつけるつもりで73銀と受けるか。

大山先生は4筋の位を取り

55歩は同歩同角となれば先手よしです。升田先生は15香を取ります。

54歩同銀56銀は、55銀のぶつけを見ているので51香の受け。駒得なので自陣に打っても悪くないです。

大山先生は5筋6筋にも位を取りました。さて升田先生はどうするか。端攻めは44や54に渡した駒を打たれそうなので指しにくいか。

26銀(27銀不成~36銀成ねらい)16飛15銀、1歩かすめ取って

18飛のところで24銀とか43金寄とか、有効そうな手があるのですが、そのあとを攻めにくいと見たのでしょう。ここから26銀16飛15銀18飛を繰り返して千日手に終わりました。

 

端攻めをねらう矢倉が登場して、端歩を受けるかどうかだけでも悩ましい時代がやって来つつあります。それは多分に升田先生の功績です。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/04/12
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:升田幸三8段
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 7八銀(79)  
   4 3四歩(33)  
   5 7七銀(78)  
   6 6二銀(71)  
   7 4八銀(39)  
   8 4二銀(31)  
   9 7八金(69)  
  10 3二金(41)  
  11 2六歩(27)  
  12 4一玉(51)  
  13 6九玉(59)  
  14 5二金(61)  
  15 5八金(49)  
  16 5四歩(53)  
  17 5六歩(57)  
  18 4四歩(43)  
  19 1六歩(17)  
  20 1四歩(13)  
  21 7九角(88)  
  22 4三金(52)  
  23 3六歩(37)  
  24 3三銀(42)  
  25 1七香(19)  
  26 3一角(22)  
  27 1八飛(28)  
  28 5三銀(62)  
  29 4六歩(47)  
  30 7四歩(73)  
  31 6六歩(67)  
  32 6四銀(53)  
  33 6七金(58)  
  34 7五歩(74)  
  35 同 歩(76)  
  36 同 銀(64)  
  37 7六歩打    
  38 6四銀(75)  
  39 4七銀(48)  
  40 4二角(31)  
  41 6八角(79)  
  42 3一玉(41)  
  43 7九玉(69)  
  44 2二玉(31)  
  45 8八玉(79)  
  46 9四歩(93)  
  47 9六歩(97)  
  48 8五歩(84)  
  49 3七桂(29)  
  50 7五歩打    
  51 同 歩(76)  
  52 同 銀(64)  
  53 7六歩打    
  54 8四銀(75)  
  55 1五歩(16)  
  56 同 歩(14)  
  57 同 香(17)  
  58 1三歩打    
  59 4五歩(46)  
  60 2四銀(33)  
  61 4六角(68)  
  62 7三歩打    
  63 4四歩(45)  
  64 同 金(43)  
  65 4五歩打    
  66 4三金(44)  
  67 5五歩(56)  
  68 1五銀(24)  
  69 5四歩(55)  
  70 同 金(43)  
  71 5六銀(47)  
  72 5一香打    
  73 5五歩打    
  74 5三金(54)  
  75 6五歩(66)  
  76 2六銀(15)  
  77 1六飛(18)  
  78 1五銀(26)  
  79 1八飛(16)  
  80 2六銀(15)  
  81 1六飛(18)  
  82 1五銀(26)  
  83 1八飛(16)  
  84 2六銀(15)  
  85 1六飛(18)  
  86 1五銀(26)  
  87 1八飛(16)  
  88 千日手      
まで87手で千日手

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする