相馬大作さんと高橋朋子さんの二人展DM
蔵の展示室 / Nikon COOLPIX P5100
秋田県由利本荘市にある㈱齋彌酒造店(由利正宗)。
その蔵を利用した展示スペース「角太倶楽部」があります。
現在、「蔵で楽しむ一日」という事で、風景画と和紙の二人展が開催されています。
画家の相馬大作さん、和紙職人の高橋朋子さんの作品展です。
高橋さんとは初対面。
相馬さんとは、昨年の私の写真展に来て頂いて以来の再会です。
ギャラリーに入ると、春の訪れを思わせる風景画と和紙の色彩に魅了されました。
それぞれの作品から滲み出る「優しさ」の中に、
しっかりとした芯のある「強さ」を感じさせる作品は、どれも素晴らしいものでありました。
相馬さん、高橋さんに色々とご質問させて頂きながら、
充実したひとときを過ごさせて頂きました。
和紙職人の高橋さんに、「なぜ和紙に惹かれるのか?」とお尋ねしたところ、
和紙を光にかざした時のなんとも言えない優しい質感、
一発勝負で染め上げる時の感覚、
そして、染め上げられたものが自分のイメージを超えて完成した時の喜び、
そういった事が、和紙に惹かれる理由であると回答頂きました。
色彩が絶妙で繊細でありながら、見る者の心にフワッと入って来そうな雰囲気が
非常に印象的でありました。
画家の相馬さんの作品は、柔らかで優しさ溢れるものでありました。
その作品には、目的をもった「意志」の存在を感じます。
相馬さんの言葉に、
「・・・写実的な表現ですが、光や香り、あたたかさなど、
時間がいくら過ぎても変わらない、
その場所の”印象”を描き込んでいる・・・」とありました。
秋田の風景の「印象」が、和紙と絶妙に共鳴し、蔵一杯に響き渡っていました。
その「印象」を、私が幼い頃に見て感じた地元の風景と重ねてみると、
非常に懐かしい心情になる自分がいた様な気がします。
様々な事を感じながら「蔵で楽しむ一日」を過ごさせて頂きました。
帰り際、老舗の醸し出す風格に、圧倒と心地良さを感じながら家路へと着きました。
尚、展覧会は明日24日まで。
大変素晴らしい展覧会でありますので、
お近くにおいでの際は、是非お立ち寄り頂きますようご案内申し上げます。
角太の暖簾 / Nikon COOLPIX P5100
名酒 / Nikon COOLPIX P5100
老舗の風格 / Nikon COOLPIX P5100