齋藤大悟 : Daigo Saito

http://blog.goo.ne.jp/sd5-photograph

秋田銀塩写真展Ⅵ

2012年03月29日 | イベント

展覧会告知

秋田銀塩写真展Ⅵ & 富士フイルムフォトサロン秋田展2012 告知

 

展覧会のお知らせです。

2012年3月30日(金)から4月1日()までの日程で、

秋田銀塩写真展Ⅵが秋田アトリオンにて開催されます。

写真愛好家を始め、プロ写真家の方々からの作品出展もあり、

毎年、多くの力作が圧倒的迫力を以って展覧される写真展となっております。

また、桜トークセッションと題して、

写真家の野呂希一さんと小松ひとみさんによる桜にまつわるお話と、

2011美しい風景写真100人展トークショーと題して、

隔月刊『風景写真』編集長の

石川薫さんによるトークショーも併せて開催されます。

その他、10000人の写真展2011や

中判カメラ670・670W展も同時開催され、

中判カメラ展は、FUJIFILMのGF670、GF670Wで撮影された

著名写真家の大型フィルム銀塩プリント作品が展示されます。

大変見応えのある展覧会およびトークイベントとなっておりますので、

是非この機会、お時間ありましたらご来場下さいますようご案内申し上げます。

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◆ 日 : 2012年3月30日(金) ~ 4月1日(

◆ 時 : 3月30日(金) / 13:30 ~ 18:00

       3月31日() / 10:00 ~ 18:00

       4月1日 () / 10:00 ~ 17:00

◆ 所 : 秋田アトリオン 美術展示ホール(2F 第1・2展示室)

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恩師との再会

2012年03月25日 | 日本海

磯端

磯端 / FUJICHROME Velvia 100F

 

結婚披露宴に出席。

新郎新婦は、初々しい中にも凛としたものを感じさせる好青年と秋田美人。

高砂に立つその姿は、門出にふさわしい輝きに溢れていました。

来賓祝辞が終わり、いよいよ乾杯の時。

音頭を取るのは、なんと私が中学時代にお世話になった先生でした。

所属していた部活動の監督でもあります。

教え子である新郎、そして新婦を祝福する言葉一つ一つに、

当時の先生そのものを感じる事が出来ました。

先生は大変厳しい指導でありながら、垣間見える懐の広い優しさのある方で、

よく怒られ、平手が飛んでくる事もしばしばあったものの、

良き教師、良き監督としての思い出が強く残っています。

中学時代ですからもう20年も昔の事。

時が経つのは本当に早いものだとつくづく実感してしまいます。

               ◆

恩師に直接感謝を伝えるのは、

当時、中学生のハナタレ小僧だった私には無理でした。

だからこそ、歳を重ね、様々な人生経験を重ねる事によって、

感謝の気持ちが強くなるのです。

一言その気持ちを伝えようとタイミングをみて先生のもとへ。

少しでも私の事を覚えていてくれればと思いながら声を掛けると、

まるで昨日の事のように覚えていてくれた先生がそこにいました。

それだけでありがたい気持ちになりました。

お世話になった感謝の気持ちを伝えると、

「ただ怒って、お前たちを走らせていただけだろ(笑)。」

という先生の返し言葉。

そして驚いたのが、私の「写真」における活動をご存じだった事。

私の性格までも覚えていて、また、当時から現在に至るまでの近況も語り合い、

そして、今後の活動に対する激励までして頂きました。

それだけに、ただただ頭が下がる思いでした。

先生と握手をする事なんて当時は考えられませんでしたが、

今は感謝と共に握手が出来た事、心の大きな財産となりました。

               ◆

何かの節目や機会を通しての出会いや再会。

音信不通でありながらも、または言葉少なくとも、

陰ながら見守ってくれる方々を想う事で、

たった一度の再会でも、大きな糧をもたらしてくれるように思います。

そして、再会に至るまでの「静かな蓄積」が、

人生に深みを与えているのではないかと考えたりもします。

ネットワーク端末等で日々、気軽に発信したり連絡を取り合える現代だからこそ、

そういった「静かな蓄積」の大切さを考えてみようと思います。

 

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春分の日の雪

2012年03月20日 | 日本海

海辺の縄

海辺の縄 / FUJICHROME Velvia 100F

 

春分の日でありますが雪。

早朝、窓の外は薄ら雪化粧です。

近所に広がる海も冬に逆戻り。

冷たい波風が、春めいて緩んできた自分自身の気を、

引き締めてくれるかのようでした。

さて、今日の掲載写真は海辺に打ち上げられた縄。

砂浜に雪が積もると、いつもは砂と同化した感のある漂着物でさえ、

白い世界にポツンポツンと、各々引き立って見えてしまいます。

この海辺の縄も、普段は特に何も感じられないものでしたが、

この日ばかりはその独特の存在感に心惹かれるものがありました。

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雪解けの頃

2012年03月18日 | 山の麓

池の畔の立木

池の畔の立木 / Nikon COOLPIX P5100

 

木の顔

木の顔 / Nikon COOLPIX P5100

 

雪解け進む鳥海山麓。

今朝の地元紙、秋田魁新報にも掲載ありましたように、

秋田県にかほ市大竹集落では

春告げの花「福寿草」も芽生えてきました。

色彩乏しかった景観にひとつ、またひとつと、

春の色が添えられていくようです。

今は裸の木々も、近々、春の装いを纏う事と思います。

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江成常夫『鬼哭の島』

2012年03月16日 | イベント

江成常夫写真集『鬼哭の島』

江成常夫『鬼哭の島』

 

写真家・江成常夫さんの写真集『鬼哭の島』。

舞台は太平洋戦争の激戦地となった洋上の島々。

「鬼哭(きこく)」・・・浮かばれない亡魂が恨めしさに泣く・・・とあるように、

戦争によって奪われた命、筆舌尽くし難い惨状が繰り広げられた、

それら『鬼哭の島』を辿る鎮魂の旅の記録が、

当時を知る方々の証言と共に、写真と言葉で綴られていました。

写真に収められている対象は、

戦後、優に六十数年以上経過している現在の実像。

しかし、当時の戦争の様子が、

つい最近の出来事のように時間を超越して心に迫って来ます。

そしてそれは、当時の凄惨な出来事を

凄惨な映像を通して訴えかけるのではなく、

ひっそりと佇む墓標や供花、当時激戦地だった美しい自然風景、

兵器の残骸や壕の跡、遺骨、兵士や民間人の所持品に至るまでの、

言わば「静物」によって訴えかけてくるものでした。

物言わぬ静物の写真が、強烈に心の内に迫り、精神的負荷を与えるのです。

ページをめくり、写真と言葉に向かい合う事によって、

当時の極限とも言える幾多の人間模様が、

掻き立てられた自身の想像の中に次々と湧き上がり、

立場を自分に置き換えつつ心の中で様々な感情のもとに渦巻くのです。

目を背けたくなるような事実でありながら、

しかし、何度も何度も真摯に向き合いたい・・・。

写真集からはそう思わせる不思議な力の存在が感じられ、

自身を律し戒め、痛烈に心揺さぶられる思いがしました。

               ◆

「見えるものは誰にでも撮れる。」

「技巧は本質を曖昧にする。」

「見えないものを、的確な被写体を通して、

心の内を託す・・・それが表現としての写真だと思う。」

江成さんの言葉を代弁する写真たち。

戦争の傷跡、時を超えて語り続ける現在の実像を通して、

写真家の精神性をも代弁しているように感じられました。

人間として、写真家としての精神性が捉えたそれらの「魂」が、

この写真集の中には明らかに存在していて、

その存在が時間を超越して精神的負荷を与える

「根源」ではないかと考えるのです。

その根源が心そのものに精通するものであるからこそ、

これほどまでに自身を律し戒め、心揺さぶるのではないか・・・。

そして、目を背けたくなるような事実でありながら、

何度も何度も真摯に向かい合いたいと思わせるのではないか・・・。

そう思わずにはいられませんでした。

精神性によって構築された力の凄みを改めて痛感した次第です。

              ◆

この写真集には、江成さんの「精神の力量」そのものが

示されているように感じられます。

だからこそ、見る者へ問い、戦争の惨さや人間の尊厳というものを

雄弁に語りかけてくるのだと思うのです。

そして、当時を知る方々の証言、その存在が、

この精神の力量を強く支えているようにも思うのです。

戦争に関わる写真集であると同時に、

それ以上に、人間としての在り方を問うこの写真集は、

消える事のない過去を如何に受け止めるかによって見えてくる、

新たな展望を開く写真集でもあるように感じられました。

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秋田銀塩写真展Ⅵ

2012年03月01日 | イベント

Photo_2

2012 秋田銀塩写真展Ⅵ 出品作品募集

 

Photo_3

トークセッションのお知らせ

 

今年も秋田銀塩写真展の季節がやって来ました。

2012年3月30日(金)から4月1日()までの日程で、

秋田銀塩写真展Ⅵが秋田市のアトリオンにて開催されます。

写真愛好家を始め、プロ写真家の方々からの作品出展もあり、

毎年、多くの力作が圧倒的迫力を以って展覧される写真展となっております。

また、桜トークセッションと題して、

写真家の野呂希一さんと小松ひとみさんによる桜にまつわるお話と、

2011美しい風景写真100人展トークショーと題して、

隔月刊『風景写真』編集長の

石川薫さんによるトークショーも併せて開催されます。

その他、10000人の写真展2011や

中判カメラ670・670W展も同時開催され、

中判カメラ展は、FUJIFILMのGF670、GF670Wで撮影された

著名写真家の大型フィルム銀塩プリント作品が展示されます。

大変見応えのあるイベントとなっておりますので、

この機会、ぜひ、秋田市のアトリオンまでお越し頂ければ幸いです。

さらに詳しい内容につきましては、

後日、再度ご案内させて頂きたいと思いますのでよろしくお願い致します。

 

尚、秋田銀塩写真展Ⅵについては、

まだまだ皆様からの作品を募集しております。

また、トークセッションへのお申し込みも併せて受け付けております。

お問い合わせは下記となりますのでよろしくお願い致します。

◆富士フイルム㈱秋田サテライト  TEL 018-883-1210

 

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