『海に広がる闇と光と』 / 2008
昨年開催の写真展『海に広がる闇と光と』の作品を掲載します。
波が引き去った後、砂浜にしみ込み消えて無くなってゆく小さな水面。
わずかな時間でしたが、この水面にも1つの世界が存在していた様に感じます。
その束の間の儚い出来事の記録として、フィルムに収めました。
土門拳記念館にて / Nikon COOLPIX P5100
ここは、土門拳記念館にある中庭。
僕自身、とても居心地良く感じるお気に入りの空間です。
この時期、秋の爽やかな空気も相まって、格別の居心地です。
この場所には石で作られたベンチもあり、座ってのんびりしたりしています。
今年は、土門拳生誕100周年という事もあり、
訪れる機会がいつもの年よりも多く、
年間パスポートにしておけば良かったと後悔しています(笑)。
10月1日は開館記念日であり、当日より写真展「わたしのこの一枚」も開催されます。
巨匠方々の作品と共に、「わたしのこの一枚」として出展された作品も楽しみなところです。
今日の掲載画像は、その中庭より秋の空を見上げた時のものです。
光の色彩 / Nikon COOLPIX P5100
夕方、海辺にて写真を撮っていたところ、
強い雨に見舞われてしまい、ひとまず車に戻って雨宿りです。
しばらくして、雲の切れ間から強烈に輝く夕日の光が辺り一面に広がりました。
次第に雨足も穏やかになってゆきます。
まさに秋の空の移ろいです。
再び海辺に出てふと後ろを振り返ると、強烈な光に映し出されるように、
輝く虹の姿がありました。
携帯していたデジタルカメラにその光景を収めます。
そして雨上がりの海の姿も美しく、
静かに眺めているだけで不思議と心が満たされるような気分になります。
この日は、その不思議な海の姿をフィルム5本分に焼き付けました。
いつもそうですが、現像後の仕上がりが待ち遠しく感じます。
秋空 / Nikon COOLPIX P5100
PHOTONE / GOTOH Hitoshi solo exhivison
後藤仁さんの個展「 PHOTONE 」(フォトーン)が、
秋田市のアートスペース「ココラボラトリー」で始まりました。
後藤さんは秋田市を拠点にご活躍されているデザイナーであり、
私の写真展でのDM作成やアートに関しての相談や意見交換など、
日頃から大変お世話になっている頼れる先輩であります。
今回の個展では、携帯電話やデジカメで撮影した画像を、
印刷物とディスプレイを使用してギャラリーに展覧し、
後藤さん曰く、「実験的な試み」とおっしゃられていたように、
デジタル画像の様々なアウトプットの在り方を後藤さんの世界観を通して堪能出来ます。
現代に流れる希薄な空気、イメージの曖昧さ、容易いコピー、実体の無いもの・・・。
あらゆる場面でデジタル化が進む現代社会において、
そしてデジタル的とも言えるような社会になりつつある現状を、
日常風景を通して、更に後藤さんのイメージを通して表現されている個展であります。
◆
ブログ記事上 ↑ に掲載あります画像は後藤さんの個展DM(ダイレクトメール)です。
そこに描かれているRGBとCMYK。
光は光として、色は色としての独立した個々の世界があり、
真似こそ出来るが、決して本物にはなれないという極めて当たり前の事実があります。
光は色になれないし、色は光になれないという事実です。
人間社会に置き換えてみますと、
その当たり前の事をふと忘れてしまう事で発生する歪みや無理が、
人間の心の歪みと化して、何かしら現代社会に大きな影響を与えているのではと、
勝手な解釈ですが感じています。
私はそんな事を考えながら、今回の個展を拝見させて頂き、
また、色々と尽きる事の無い長話をさせて頂きました(笑)。
秋田市方面へお出かけの際は、ぜひココラボラトリーへお立ち寄り頂けたら幸いです。
日 : 2009年9月9日(水)~9月13日(日)
時 : 11:00~20:00(13日は17時まで)
お問い合わせ : ココラボラトリー/TEL 018-866-1559
刻まれた歴史 / Nikon COOLPIX P5100
今週の仕事も無事に終えました。
その帰り道、いつも車窓より見ている海岸線へと足を運んでみました。
・・・極めて穏やかな海。
しかしながら交通量の多い車道が間近のため、そこに静けさは感じませんでした。
海辺を歩いてみると、一本の大きな流木に出会いました。
その姿を見て、この流木はどこで生まれ、育ち、流され、ここまで辿り着いたのかと、
ふと、想像を巡らす自分がいました。
無数に刻まれている傷の痕跡を見るだけでも、
この流木の果てしない壮絶な旅の様子が伝わってくるようでした。
文明社会の象徴ともいえる自動車の音を間近に聞き、
自分のいる空間自体には静けさは無いものの、
この流木のある光景自体、そして広がる海の光景自体からは、
奥深い静寂というものが漂っているように感じられました。
日没 / Nikon COOLPIX P5100
Rice departure point / Nikon COOLPIX P5100
9月に入りました。
こちらでは今月の下旬くらいからでしょうか、コメの収穫時期を迎えます。
つい最近まで、青々とした稲が水田に光っている田園風景だったような気がしますが、
もうすでに稲穂は頭を下げつつあるようです。
時の移ろいは歳を重ねるごとに速さを増していくような気がします。
さて、今日の掲載画像はそんな収穫時期に賑わう「ライスセンター」と呼ばれる場所です。
ここには、各農家より収穫されたコメ(籾)が搬入されて来ます。
そして人工的に乾燥させ、最終的に袋詰めされます。
個々人で乾燥機を導入している方々もいらっしゃいますが、
大半の方は、この巨大乾燥施設を利用しています。
収穫時期、大変賑わう場所でもありますが、
私が幼かった頃から見れば、その賑わいも昔ほどではないようです。
今日は仕事帰りにこの場所に立ち寄り、
沈む太陽の光をかすかに反射しているライスセンターの姿を
デジカメに収めてみました。