続・切腹ごっこ

~当ブログは更新を終了しました~

人間五十年

2011-02-12 | ★レビュー(映像)

 織田信長という人は実際はどんな人物だったんだろう?

 小説、芝居、漫画、映画、大河ドラマをはじめとしたTVドラマ等々で、今までに何回となく描かれてきた信長像。恐ろしくて、カリスマ性があって、合理的で、天才肌で、凡人には理解し難く、おしゃれで、新し物好きで、センスがあって、キレ者で、何ものにもとらわれない、孤高の人。自分が見てきた信長ってなんとなくそんなイメージなんだけど。
 もしかしたら、もっと凡人ぽい人だったのかもしれないし、逆に他の戦国大名もみんなこんな感じの人だったのかもしれない。

 ドラマで初めて見た信長は、大河「信長 KING OF ZIPANGU」の緒方直人の信長だったと思う。頭が良くて、自分のことを理解できずついて来れない家臣をいつも叱責してたイメージがある。穏やかに笑っていたと思ったら、次の瞬間には火がついたように怒ってるというか。でもブチ切れたりとか、暴力的な怒り方じゃなかったような気がする。無能とか怠惰を一番嫌ってた。ちょっと冗談通じなさそうだった。
 その後も「秀吉」「利家とまつ」「功名が辻」「天地人」「江」と、色んな信長が出てきたが、やっぱりその人物像は主人公との関係に左右されるようだ。

 「」のトヨエツ信長は、江の前では戦国大名ではなく“おじさま”だった。真上の“親”とは違う、斜め上の存在“叔父”。血の繋がりはあるけど親ほど責任が重くない、でも全くの他人とは違う自分の味方、という存在。
 強くてオシャレで天下人、最高にカッコイイ憧れのおじさま。今までとはちょっと違う面を見せる信長だったと思う。

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再投稿と「江」初回

2011-01-16 | ★レビュー(映像)
 pixiv“プレミアム”に入った。月々の課金で細々としたサービスが追加されるというもの。
 今まで投稿したイラストのブックマークや評価を維持した状態で、加筆したイラストを再投稿できるようになったのでやってみた。自分のエロイラストの修正は今までは局部にべったりモザイク掛けたりしてたけど、刻みのり風に変更。しかし再投稿作業中にもともと修正入れてないイラストが見つかったりしたw(画像に占める局部の面積も小さいからそのままにしてあるけど)。
 pixivってR-18イラストを表示するかどうか自分で設定できるから、イラストの修正自体にはあんまり厳しくないのかも。最近も無修正のR-18イラストがランキングに載ってたし。

 大河ドラマの「」、始まった。今日の放送が第2回。
 先週の初回放送時間拡大版では、江の母であるお市と浅井長政との結婚から、小谷城が落城しお市と娘3人が落ち延びるまでが駆け足で描かれた。ドラマ中、江の父の浅井長政とその父久政、浅井家の同盟者朝倉義景、合計3人の切腹シーンがあったが、やっぱり顔のアップで終わった。
 今回の大河は番組のCMを見た印象では、「篤姫」と同じようなドラマになりそうだ。偉いおじさまに対して物怖じしない若い女の子が、おじさまたちと対等に渡り合い、その本音を引っ張り出していく…前半は多分そんな感じだろう。後半、徳川家に嫁いでからは、おじさまに当たる人が舅の家康しかいなくなるので、江の視線は姉たちや息子・娘、春日局たちに向くかもしれない。
 「篤姫」で言うところの島津斉彬や井伊直弼、勝海舟たちが、「江」の信長・秀吉・家康(そういえば北大路欣也がまた出てる)で、篤姫の夫13代将軍家定にあたるのが江の夫2代将軍秀忠で、皇女和宮にあたる存在が春日局かな?

 浅井長政は超良い人だし、信長はカッコイイし。この脚本家さんの大河は登場人物を「男」「女」として見てしまう。
 ドラマの初回、逸話ではお市が信長に送り届けるはずのいわゆる“袋のネズミ(を暗示させるもの。小豆を入れた袋の上下を紐で縛った物)”を、今大河のお市は投げ捨てた。もともとこの逸話もまったくの創作か、古代中国の逸話の焼き直しか何かかもしれない。袋のネズミを送り届ける、というもとの逸話を知っている人間としては、逆に“送り届けない”という筋書きは面白かった。あのお市ならその方が自然だと思うしね。
 今後も、今まで見たことがないオリジナルのストーリーが展開していくことに期待したい。

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NHK三昧

2011-01-08 | ★レビュー(映像)

 ブログのカテゴリーを整理した。gooブログの要請でブログ上からエログロ系イラストを撤去した関係上、イラスト添付記事・過去絵・合作絵頂き物などのカテゴリーの意味が薄れた。イラストを見ようとそのカテゴリーを開いても、記事中に自分のpixivのページへのリンクが貼ってあるだけなので、思い切って上記3つのカテゴリーを削除した。これらのカテゴリーに入っていた記事は、記事の内容によってその他のカテゴリーに編入した。ほとんどが★男お切腹+グロというカテゴリーに入ったため、このカテゴリーの記事数が倍になったw
 過去にブログ上で公開したエロ要素グロ要素が含まれるイラストは、頂き物イラスト以外、全てpixivで見ることができる。

 NHK総合は「」のCMばっかりだな。息子で三代将軍になる家光や、家光の姥で江と対立することになると思われる春日局のキャストはもう決まってるのかな?気になる。江が溺愛し、三代将軍の座を巡って兄の家光と争い敗れて切腹する忠長役は誰なんだろう?
 この家光vs忠長のエピソードは、江の人生の中で明らかに暗い話だと思うんだけど、大河ではどう描かれるんだろう。
 江のサイトの人物相関図に、森蘭丸と並んで弟の坊丸・力丸の顔写真が載ってる。この二人がここまで注目されたことって今まであんまりないと思う。

 NHK教育で始まった全12回の番組「 直伝 和の極意 体感・実感!にっぽんの名城」が面白そう。一昨日放送の第1回は、姫路城を紹介しながら“曲輪(堀や塀で囲まれた城の一区画のこと)”や“虎口(門などがある出入り口のこと)”など基本的な城郭用語を教えてくれるという内容だった。出演は、城博士・奈良大学教授…千田嘉博、歴ドル・美甘子
 次回以降は熊本城や大坂城など日本各地の名城や、仙台城・信州上田城など歴女に人気(?)の戦国武将に関係する城を巡るようだ。さらに最終的に縄張り(城の区画の設計)図まで描いてみるそうだ。縄張り図ってどんなふうに描くんだろう??一通り思い通りに描けるようになったら加藤清正や藤堂高虎にでもなった気分に浸れるかも。

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「戦国疾風伝」

2011-01-04 | ★レビュー(映像)

 テレ東の「戦国疾風伝・二人の軍師―秀吉に天下を獲らせた男たち」を見た。豊臣(羽柴)秀吉の家臣である竹中半兵衛と黒田官兵衛の活躍を描いた正月スペシャル時代劇だ。
 浅井長政や清水宗治などの切腹シーンがあったが、やはり満足のいくものではなかった。浅井長政については今年の大河「江」の一話で切腹or自刃シーンがあるかもしれないので、一応注目したい。脚本家が「篤姫」と同じ人なので期待薄だけど。ちなみに加藤雅也が演じた織田信長は、全身に油を被ってその身に火を着け爆薬に引火させて自爆した。

 ドラマとしては、織田軍の播磨攻略の時期をこんなに長々と映像化したのは、これまであんまり無いんじゃないだろうか。知ってる地名がたくさん出てきたのが面白かった。秀吉や信長が主人公のドラマだと、播磨攻略にここまで時間をかけることはない。
 姫路の人が黒田官兵衛を大河ドラマの主人公にする活動に力を入れる理由がよく分かった。

 黒田官兵衛は竹中半兵衛を見習って信義を貫き通すことをモットーとしてたけど、最終盤関ヶ原の合戦に乗じて九州全土をかすめ盗ろうとする動きとは矛盾するような感じがした。ドラマを片手間に見てたので、その辺の違和感を埋めるセリフがあったのなら見逃したのかもしれない。

 ドラマ中、この前行った篠山城が何度も出てきた。テレ朝版「白虎隊」や、水戸黄門のロケもやったらしいし、篠山市は積極的に時代劇ロケを誘致しているのかもしれない。ネット上の丹波「未来」新聞の去年10月の記事に、ロケがあったことが書かれていた。
 城跡なんかのロケの日程って事前に知ることってできないんだろうか?近場で土日にロケやってるんなら見に行ってみたい。

映画・ドラマ・小説で楽しむ時代劇 (キネ旬ムック)
キネマ旬報社
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竹中半兵衛と黒田官兵衛―秀吉に天下を取らせた二人の軍師 (PHP文庫)
嶋津 義忠
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「桜田門外の変」

2010-12-18 | ★レビュー(映像)
 映画「桜田門外の変」を見てきた。
 12月6日の記事の情報の通り、たしかに水戸浪士たちが次々に切腹、自刃。切腹する時も顔だけ映すような中途半端なことはせず、正面から全身を映していた。斬られれば遠慮なく血が飛沫き、喉を突けばビシャビシャととめどなく溢れ出て来る。この映画の見どころは流血の場面なんだ!という監督の意思がドンと伝わってくるようなシーンの連続だった。

 大沢たかお演じる関鉄之介ら水戸藩士たちは、大老井伊直弼による尊王攘夷派への弾圧「安政の大獄」に憤り、大老襲撃を計画。脱藩に成功した数十名が、大老襲撃班とその後の薩摩藩挙兵の準備をする班に分かれ計画を実行に移す。

 映画の前半、ペリー来航からこれまでの経緯を挟みつつ襲撃直前から当日の模様が描かれる。
 そして大老襲撃。雪が降りしきる中、ゆるゆるとこちらへ進んでくる登城の行列。その眼前に計画通り浪士の1人が訴状を掲げて走り出る。「さがれ!」と怒鳴る供侍をいきなり斬り捨て、他の浪士が駕籠めがけて短筒を放つ(その弾は大老の腰を貫き、大老は駕籠の中から動けなくなる)。その音を合図に浪士たちがいっせいに駕籠と行列に襲いかかる。
 供侍たちは雪避けのための柄袋を被った刀をすぐに抜くことができず、数で劣る水戸浪士たち斬られ、あるいは藩邸へ遁走してゆく。シーンとしては10分ぐらいだろうか?真っ白な雪の上至るところに血だまりを作りつつ壮絶な斬り合いが続き…、襲撃班の中でただ一人の薩摩藩士有村次左衛門が大老を駕籠から引きずり出し、その首を一刀のもとに斬り落とす。
 その後浪士たちは、闘死した1人をその場に残し散り々に逃げていく。しかし重傷の4人は途中で切腹、あるいは刺し違える。中でも首を挙げた有村次左衛門(二代目 坂東巳之助)の最期は、路傍の石に腰かけた姿勢で大刀を左脇腹に突き立て、さらに脇差を抜いて喉を貫くという壮絶なシーンだった。
 大老襲撃は成功したが薩摩藩は挙兵せず、その準備のため上方にいた浪士たちも各地で捕えられたり自刃したりした。計画の首謀格の浪士親子は、街中で捕り方に囲まれた際茶店の店先で腹を切りかける。しかし「店先が汚れる」という店主の言葉に刀を腹に突き立てたまま近くの武家屋敷まで移動し、座敷を借りて親子共々自刃して果てる。子役の自刃シーンが見れなかったのは残念だった。

 襲撃を指揮した主人公関鉄之介は全国を股にかけた逃亡生活を送るが、ついに「変」から2年後水戸藩の取り手に捕縛され斬首される。
 この映画、浪士たちを英雄視することも逆に非難することもなく、色々深く考えさせる内容だった。「自分たちは井伊大老1人を殺すために何人の命を巻きこんだのか(正確ではないけど、だいたいこんな感じ)」という主人公のセリフが印象的だった。
 大老が暗殺されることによって時代の流れは加速したと思う。「変」に関係した犠牲者たちは時代を早送りするための生贄に捧げられたような感じに思えた。

 ※ちなみにこの映画には、いわゆるリョナが好きな人も楽しめるシーンもある。主人公の妾が拷問にかけられるシーンなのだが、両手を縛られて吊るし上げられ、腹と背中を木刀で打ちのめされたり、“石抱き”をさせられてたり。口の周りを吐いた血で汚しているようなシーンはTV時代劇ではなかなか見られないと思う。

桜田門外ノ変―時代を動かした幕末の脱藩士
黒沢 賢一
宮帯出版社
図説 拷問全書 (ちくま文庫)
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筑摩書房

最終回「龍馬伝」

2010-11-28 | ★レビュー(映像)

 「龍馬伝」終わった。

 龍馬にはまだまだ、構想や企画を持ってたんだろうな~
 一瞬であっけない、過剰な演出のない暗殺シーンだった。自分の血でヌルヌル滑ってるのが生々しかったな。再放送でもう一回見たい。
 そして、空気読まない選挙当確のテロップ…!ありえないタイミング…w 新愛媛県知事・中村時広さんは凄いデビューを飾ったね。

 龍馬伝面白かったな。香川照之はじめ脇役がみんな魅力的だった。
 弥太郎は龍馬の前では素直になれなかったけど…いや、もしかしたら一番素直だったのかな。龍馬への対抗心、というか反発力をエネルギーにしてたんだろうな。ぎりぎりの意地でデレることがなかったツンだったな。
 映像も、今後の大河に影響与えるだろうな。

 スペシャルドラマの「坂の上の雲」第2部も楽しみだな。龍馬が開いた新しい時代がどんな風にその後繋がっていくのか。外の世界とどういう関係を持っていくのか。
 来年の大河「江」も面白かったらいいな。

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福山雅治 坂本龍馬写真集
三浦 憲治,内田 将二
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殺人ショー

2010-11-14 | ★レビュー(映像)
 ブログ再開後、pixivへのリンクを貼り直した。ブログの記事から、pixivの各イラストへ直接リンクすることはできないようなので、自分のトップページへのリンクを貼った。各記事とイラストの関連が無くなってしまったがしょうがない。記事内に表示できるのは健全絵のみになっている。
 こうなると、■新作Galleryっていうカテゴリーもほとんど意味がなくってくるんだよな。削除しようかな。

 モンハン3rd発売まであと2週間ほど。12月1日以降はモンハン漬けになるので今のうちに5周年記念絵を描いている。まだ完成はしていないが、1年ほど使ったプロフィール画像を替えたいので顔の部分を切り取って取り替えることにする。


※完成品は12月10日公開予定。

 昨夜見たドラマ「ストロベリーナイト」は竹内結子のシャツ姿が目の保養になった。あんなキレイでカッコよくて頼りになる上司が欲しい。あと、桐谷健太みたいなフットワークが良くてカワイイ部下も欲しい。
 危ないサイトで「はい」をクリックすると殺人ショーへの招待状が届く。ショーの主役(生贄)は毎回観客の中から抽選で決まる。自分のところにそんな招待状メールが届いたらどうしよう~ などと妄想してしまう。
 どうせなら殺人ショーじゃなくて切腹ショーがいいな。生贄は年齢・見た目などをよく吟味して欲しい。いつか桐谷健太の切腹シーンが見てみたい。

ストロベリーナイト (光文社文庫)
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桐谷健太 ファーストPHOTO BOOK 『 野良人 』
桐谷 健太
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「インセプション」

2010-08-08 | ★レビュー(映像)
 レオナルド・ディカプリオ主演の映画「INCEPTION」を見た。

 ※注 以下↓多少ネタばれ含みます。


 他人の夢に侵入して、その人の“アイディア”を盗んだり、または“アイディア”を植え付け(インセプション)たり。「夢ネタ」の話はそれだけで興味が湧く。筒井康隆原作で、今敏監督のアニメ映画「パプリカ」も好きだし。

 ―他人の夢に侵入しアイディア(思いつき、または思いこみ)を盗んでくることを生業にしているコブ(ディアプリオ)は、大企業グループの代表サイトー(渡辺謙)から、アイディアを植え付ける仕事の依頼を受ける。標的はサイトーのライバル会社の二代目、ロバート。コブは専門家チームを作り、夢の中でアイディアを植え付けることによって、初代が作り上げた会社を潰すように仕向ける。さて、その企ては上手くいくのか!?…というのが大まかなストーリー。
 夢の中でさらに夢を見ていたという経験がある人はいるんじゃないだろうか。逆に言えば、夢から覚めたと思っていたのに実はまだ眠りから覚めたわけではなかった、という経験。コブたちは“植え付け”をするために、そういう「夢の中で見る夢、が見ている夢…」という感じに深い階層の夢に潜らなければいけない。それは大きな危険を伴うのだが、コブはサイトー(この人は現実世界では、ほぼ何でもできるようだ)に、お尋ね者の身分を帳消しにしてもらうために、この危険な仕事を引き受ける。
 コブが侵入した夢には、ちょくちょくモルという女性が登場して、時には仕事の邪魔をする。モルというのはコブの元妻で、すでに亡くなっている。夢に出てくるのはコブの意識の投影なのだ。コブは自分のせいでモルが自殺したことに、大きな罪の意識を抱えている。世間的にはモルはコブに殺されたことになっているので、コブはお尋ね者になってしまっているのだ。
 コブは、かつてモルと二人で“設計”した夢の中に、自分の記憶と意識の投影としてのモルを囲っている。そのモルは、コブが夢の世界に居続けて欲しいと訴えるのだが…

 ストーリーは、サイトーから依頼された仕事が成功するのか!?っていう話と、コブとモルとのプライベートな話との大きな二つの流れで成り立っている。
 上映時間は2時間半あったが長いという感じはしなかった。細かい部分はっきり分からないところがあったので、もう一回見たいぐらいだ。
 夢から覚められなくなる、夢の世界に閉じ込められる、というのは怖い…と感じる。たとえそれが極上の夢でも、なんとなく背筋が寒くなる。
 もうこの世にいない人と夢の中で再会したという経験はないが、行方不明になった飼い猫が夢に出てきたことはある。何回かそんな夢を見るうちに、だんだん飼い猫の姿が飼い猫から程遠いものに変わっていってしまったのが哀しかった。

 けっこう面白かったので、こういう系統の映画が好きならオススメですよ~

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「THE COVE」の、続き

2010-07-26 | ★レビュー(映像)
 前回の続き。今回は前回以上にだらだらと長くなりそう。

 映画の中で「あんたらは牛を食べる。うちらはイルカを食べる。それは文化だ。」という住民たちの主張が紹介される。これは地元住民だけではなく、日本人の多くの人が持っている意見であり、イルカ漁や捕鯨に反対する人たちに対する主要な反論の一つではないだろうか。「イルカを食べるなといいながら、牛は食べてもいいのか?」「イルカもクジラも牛も豚も同じ哺乳類、同じ一つの命ではないか」と。
 映画の中ではそれに対し、「東京や大坂などでは、イルカを食べる日本人がいるということが知られていない」ことを理由に、それは日本の伝統文化と呼べるだろうか?と反論している。これを牛食に対する反論でもあるとすれば、多くの人が食べている牛は食べてもいいということになるというのだろうか。

 日本人は、いや少なくとも僕は、一頭のイルカと一頭の牛の命は同じものだと考える。知能の高さや愛嬌で、食べても良い悪いを決めるのには同意できない。知能が低く無愛想なら食べてもいいというのは、引いては「アホでブサイクならどう扱ってもいい」という人間同士の差別にも繋がるのではないかと思えるからだ。
 古くから牧畜文化が根付いた地域では、食用の家畜と野生動物の間には歴然とした差があるのが当たり前なのかもしれない。宗教によっては食のタブーというのが存在するし。家畜は神様が保証した「食べてもいい動物」といった感じなのだろうか。
 欧米にはベジタリアンが多いそうだが、倫理的な観点から肉や魚や卵を食べない人は、植物の命についてはどう考えているのだろうか?と思うことがよくある。やはり動物と植物の間にも歴然とした差があったりするのかもしれない。

 僕は、自分は食に関してのタブーは無いと思っている。食べても死なない限り、法に触れない限り、その種の個体数が正常な数に保たれている限り、食べたかったら食べていいし、食べなきゃ死ぬ状況なら食べるしかないと思っている。この考え方は、当然自分以外の人にも当てはめることにしている(別に強制するって意味じゃなくてね)。馬肉も犬肉も食べてもいいと思う。僕は猫が好きだけど、日本のどこかに猫食文化の地域があれば許容すると思う。自分自身は食べるのを極力避けるけど。でも、「猫肉は珍味だから最近食べ始めた」とかいう状況だと許容しくいな…。
 この考え方のもとになっているのは、“人間は食べたいものを食べる業が深い生き物だからしょうがないと諦めていること”と、“一頭まるごと食べ尽くすなら殺した罪も軽くなるという意識があること”の2つがある。主に鯨油を採るためだけに捕鯨するのは嫌悪感を抱くが、鯨一頭まるごと食べ尽くし利用し尽くす漁師は許せると思うのは、この考え方から来ている。
 でも冷静に考えると、油絞って捨てようが、骨まで食べ尽くそうが、一頭殺すことには変わりないんだけどね。殺される生き物の方からしたら、自分が殺されたあと骨までしゃぶってくれるんなら許してあげるっていう意識は多分ないと思うし。

 まぁ、しかしそういうわけで僕は、食べるのが目的ならイルカ食文化も猫食文化も許せてしまうのだと思う。
 でも、「ある狭い地域の食文化ってそんなに大事なのか?」とも自問自答したりもする。その種が絶滅しないからと言って、他の家畜がいるのにその野生動物をどうしても食べなきゃいけないのか、と思ったりもするのだ。しかし、それが人間なのだと思うし、地域の狭い広いは関係ない。それが抗議が必要なほど悪いことだとしたら、もっと許せないことは他にもあるはずだ、とも思う。イルカ目線で考えると不条理な理屈かもしれないが…。もし、人間を捕食する宇宙人か何かがいて、「他に食べ物はあるけど、ワレワレの文化のために人間食はやめない!」と言われたらたまったもんじゃないな~とも思ったりもする。捕食される当事者のイルカに同情できなくはない。
 でも、だからと言って「ザ・コーヴ」の主張に抵抗があるのは、やっぱりイルカ漁反対を叫ぶ人達の多くが、家畜は平気で食べている(と思われる)からだろう。野生動物を捕食するのが人間の身勝手なら、食べる動物食べない動物を自分たちの基準の決めるのも同じく人間の身勝手ではないのか。結局はそこに帰ってくるのだ。

 食べる・食べないの判断において、家畜と非家畜を区別する人(または知能の高さや、愛玩動物か否かで区別する人)たちと、僕のように区別しない人間の意見の相入れる余地はどこかにあるのだろうか?
 ビジネスとしてイルカ解放活動や反捕鯨活動をしている人とは、別に相入れなくても構わない。
 でも、「私はイルカ食べたくないけど、イルカを食べる人がいてもそれはそれでしょうがないよね。生態系が壊れない程度なら。」ぐらいの許容をしてくれる人が増えたらいいなとは思う。

「ザ・コーヴ」という映画や、人間の食肉・非食肉の区別の仕方についてはまだ書き足りない気がするので、思い出したようにまた何か書くかもしれない。

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「THE COVE」

2010-07-25 | ★レビュー(映像)
 「ザ・コーヴ」を見てきた。感想を書こうと思うんだけど、何から書けばいいのか。
 休日だから映画館(大坂、十三の
第七芸術劇場)前で抗議活動か何かあるかも、なんて思ってたけど何もなく拍子抜けだった。観客の年齢層はバラバラ、子供はいなかったけど。150席くらいの客席は2/3くらいは埋まってたかな。

 とりあえず、映画の概要を。
 この映画は、リック・オバリーという“イルカ解放活動家”の日本での活動を撮影したものだ。この人は若い頃は、ドラマやショー用のイルカの捕獲や調教に関わっていたが、身近な1頭の死をきっかけに悔い改め、イルカショー反対運動に舵を切る。捕獲してある網を切ってイルカを逃がし逮捕されたことも少なくないようだ。太地町のイルカ漁への抗議もこの一環である。
 彼らが訴えるのは、「イルカは知能が高く、自己を認識することもできる。人間の命を助けることもある友人である。イルカショーなどを強制してストレスを与えることは止めるべきで、苦しめた上に殺戮する追い込み漁などはもってのほかだ。イルカの体には食物連鎖の関係から基準を超える水銀が蓄積しており、そういう観点からも食べるべきではない。」ということ。
 映画のクライマックス、オバリーは太地町の住民や漁師たちの妨害を掻い潜って、イルカがされる“隠された入江”(立ち入り禁止区域)の撮影を試みる。そのためにフリーダイバーや撮影班等からなるチームが結成される(監督曰く『オーシャンズ11』にも劣らない)。彼らは監視のいない夜に入江に侵入し、岩場や水中に数台のカメラを設置。据え置きの無人カメラは、イルカ漁の現場と真っ赤に染まる入江の撮影に成功する。
 オバリーたちの姿勢は、世界中のほとんどの人が知らない「こんな残酷なこと」を、隠ぺい(?)しているこの町から全世界に向けて知らしめる!ということで一貫している(僕はイルカ漁の存在を知っていたし、鯨食も有りだという考えなのでショックはなかったけど、知らない人が見たらけっこうショックなのかも)。

 ごく簡単に書くとこんな内容の映画。

 それぞれのシーンの映像から受ける印象は下記のような感じだ。
 まず、幾度となく挟まれる賢く可愛いイルカの映像と、入江で血を流しながら逃げ惑うイルカたちの映像は対照的で、単純にそれだけを見るなら、「なんとかしてこのイルカを救わなければ!」という気持ちが湧きおこってくるだろう。アメリカ人には「わんぱくフリッパー」というイルカと少年の交流を描いたドラマがよく知られているらしく、そのドラマのシーンがよく出てきた。
 撮影を妨害してくる地元住民や警察は、映画を見る限り粗暴でけっして頭が良さそうには見えない(編集によってそんな風に見せている)。映画の後半、入江に侵入するシーンは赤外線カメラなどを使い、スパイ映画のようなノリで、エンターテイメント的な見せ場でもある。海水が、血で文字通り真っ赤に染まるイルカ漁のシーンは確かにインパクト大である。10年ぐらい前にネット上で初めて見たイルカ漁の映像よりもインパクトがあった。
 ただ映画の中で語られる情報については鵜呑みにすることには抵抗がある。1年に捕獲されるイルカの頭数や売却額、イルカの体内に蓄積した水銀の数値などの数値や、イルカ肉をクジラ肉と偽って販売しているという主張など。水俣病のメチル水銀汚染とイルカ肉の水銀蓄積を結びつけようとしているのも違和感を覚えた。1つを疑うと他にも疑いたくなる部分がいろいろ出てくる。

 以前、NHK総合の「クローズアップ現代」という番組で、この映画を取り上げていた。
 オバリーやスタッフたちが太地町で撮影していた時期は、イルカ漁を撮影しようとする外国人たちがたくさん滞在していたらしい。例のシーシェパードが、イルカ漁の映像に懸賞金を出したからだ。そのため地元住民たちが警戒し、映画の中でも過剰に反応しているように見えるのだという。
 また番組では「編集で作られたシーン」というのも紹介していた。血を流しながら網から逃げてやがて死ぬイルカを、フリーダイバーの女性が間近で見て涙する、というシーンがあるのだが、イルカのカットと涙する女性のカットは編集で繋いだだけであるという。別の日に、実際に女性はイルカの悲惨な様子を見たのは事実らしいのだが。
 番組では日本人のイメージする“ドキュメント”と、アメリカ人、少なくともこの映画の撮影スタッフたちがイメージする“ドキュメント”とはかなりかけ離れたものなのかもしれない、と言っていた。この映画のように、自分たちの主張がまず有り、その主張を広めるために必要な映像を編集するのが彼が考えるドキュメントなのかもしれない。事実を淡々と取材し、まとめるという感じではない。
 そして主張を広めるためには手段を選ばないということを、この映画自体が物語っている。立ち入り禁止区域に侵入し、警察にも嘘をつく。悪びれる様子はない。そんな調子なので、イルカ漁に関する情報自体の信ぴょう性を疑いたくなるのだ。

 映画の中で「あんたらは牛を食べる。うちらはイルカを食べる。それは文化だ。」という住民たちの主張が紹介される。それについて書きたいが、話が長くなるので次回に続く⇒

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切腹する人の再現

2010-07-17 | ★レビュー(映像)
 最初はたしかアニメ版「お~い!龍馬」の動画がないか探してたんだっけか。寅之助の切腹シーンが見たかったんだけど、結局OPとEDの映像しか見つからなくて。1993年放送の「幕末高校生」の映像を見たり(武田真治と山本太郎が高校生役をやってることに月日の流れを感じる)しているうちに、こんな動画を見つけた。
 学ラン姿の男子中学生?(高校生かも)が、学ランを脱いで長袖カッターシャツ(ワイシャツ)姿で切腹する動画。場所は学校の教室かな。塾か何かの可能性もあるかも。情報欄には「切腹する人の再現」とある。

 もしかして有名な動画で今さらだったらスルーして下さい。

 実は「切腹」と言っても、なぜか三方はヤカン、短刀はマイク(?)なのだ。なぜに??
 マイクを乗せたヤカンの前に正座した学ラン少年はまず、学ランを脱ぐ。下からボタンを外していくのだが、詰襟のホックがなかなか外れない^^;。この、ボタンを片手で下から外していくというのは、「憂国」の三島由紀夫をマネたものかもしれない。いったん脱いだ学ランをまた羽織直す。自分としては学ランは特に必要ないのだが。神妙な面持ちでマイクに奉紙を巻き、ヤカンを背後に回して尻の下に敷く。この辺りの動作も、切腹のシーンをちゃんと見てないと再現できないかもしれない。短刀の代わりのマイクの持ち方にも独特の拘りがあるようだけど、元ネタがよく分からない。ヤカンとマイクにももしかしたら何か意味があるのかも。深読みし過ぎかな?そしてマイクをカッターシャツ越しに腹に突き立てる。そして右へ切り回し、突っ伏す。倒れた後の表情がおバカっぽい。演技に入る前の素の表情もカワイイな。

 それにしても、憂国のマネといい、拘りの有りそうな動作といい、ふざけてるのか何なのかよく分からない。もう一回本物の三方と模造刀で撮り直して欲しい。そして演出をさせてほしい。

長内健太郎

タイトルで検索してみたけど、いくつかの掲示板にこの名前で投稿があるだけだった。タイトルが、動画の人の名前なのかは不明。

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武市の三文字腹

2010-07-11 | ★レビュー(映像)
 大河ドラマ「龍馬伝」の武市半平太の切腹シーンは思ったよりも生々しく迫力のあるものだった。

 浅葱色の裃を肌蹴て、短刀に奉紙を巻いて、腹に構え…、まではよく見るシーン。しかし、そのあと、短刀を白装束越しに腹に突き立ててもカメラのアングルが変わらず、武市を正面から捉え続けている。左下腹に突き立てた短刀を、両手でギリギリと押し切っていく。この段階では血が滲んでいるような感じはなかった。「血はやっぱり見せないのかな」と思った。
 アングルが替わり、介錯人が刀を振り下ろそうとするが、武市が一括、二文字目を掻き切る。アングルが武市正面に戻り、赤黒く染まった白装束の腹部が映し出される。ここまで装束を血に染める演出をするとは思っていなかったので、ちょっと吃驚した。
 雷鳴が聞こえ、突然の夕立が武市たちを打つ。妻である富が武市からの手紙を読むシーンと、岡田以蔵の斬首シーンとが入れ替わりながら進み、最後に血だまりに突っ伏す武市が映し出される。介錯は無かったように見えた。

 腹こそ見せなかったが、血に染まる白装束が見られたのは驚きだった。リアル志向の「龍馬伝」ならもしかしたら、とは思っていたけど、予想以上だった。斬首された以蔵の倒れた死体も後ろから映すシーンがあった。

 「龍馬伝」は来週から第3部に突入する。岩崎弥太郎の「(喜びや悲しみ、出会いや別れを経験して)龍馬は、“あの”坂本龍馬になっていく」というナレーションが印象に残った。

新装普及版 武市半平太伝
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雨に添う鬼 武市と以蔵
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下士の切腹

2010-05-17 | ★レビュー(映像)
 昨日の龍馬伝の第20回「収二郎、無念」で、平井収二郎(宮迫博之)の切腹シーンを見ることができた。これまでに見た切腹シーンとは少し違うものだった。

 ドラマでは…平井収二郎は武市半平太の作った土佐勤王党の一員で、武市の右腕的存在だった。前藩主で実質的トップの山内容堂に疎まれ投獄、拷問された後切腹する。
 切腹の場所は屋外。周囲には白幕が巡らせてあるが真っ白ではなく所々破けてもいる。正座している場所もゴザを敷いているだけ(?)のように見えた。平井の着物は白装束ではあるが、浅葱色の裃などは着けていない。四方に、筒に入った葉のついた枝(何て呼ぶんだろう、あれ^^;)が置いてあるわけでもない。拷問の後なので顔にも傷跡が残る。
 とにかく質素だ。いわゆる忠臣蔵の浅野内匠頭の切腹の場の様式美とは別物だ。やはり平井が下士だからだろうか。それとも実際の話、こういう切腹の風景がけっこうあったんだろうか?忠臣蔵の映画やドラマも龍馬伝も、当時の現実とは多少違うとは思うのでどこまで参考になるかは分からないけど。

 今回の大河、龍馬伝は今までになく着物や髪を“汚し”ている。おかげでその人が現実にそこで生活しているように感じられる。それらも踏まえた上でのこの回の切腹の風景なので、“龍馬伝らしい”という感じがした。

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宙出版
NHK大河ドラマ「龍馬伝」完全ガイド (TOKYO NEWS MOOK 173号)
東京ニュース通信社
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「300」

2010-05-10 | ★レビュー(映像)
300」見た。
スパルタ軍の隊長の若い息子アスティノスが出てきた途端、死亡フラグが立つのをハッキリ感じた。そう感じた理由は経験的になんとなく、だけど。べビーフェイスで逞しくて体毛も薄そうな若者が、無残だけど綺麗に殺されるのを見たいっていう願望が半分以上入ってるかもしれない。
 時代劇でも、真面目で文武両道に優れた爽やかな若侍が出てくると、「切腹させられたりしないかな、無残に斬られたりしないかな」などと妄想を巡らせてしまう。実際にそうなるかどうかは、その時代劇のシリーズによる。「水戸黄門」なら何も起こらないけど、「必殺シリーズ」なら望みをかなえてくれる可能性が高い。

 映画の中で
スパルタ人がアテネ人のことを「男色趣味の哲学者」と呼んでたけど、国民皆兵制で妻を持つ男でも夜には兵舎に帰らないといけない環境なら、男色が流行ってもおかしくないんじゃないだろうか。そういえばアスティノスも、女の体を知らないだとか何とか言われてたな。
 最後のシーンで、たしかスパルタ人以外にアテネ人も軍に加わってたけど…、あんなに魅力的な肉体のスパルタ人、背後にいる男色趣味のアテネ人に気をつけた方がいいんじゃないかなw

 征服したいろんな地域から参陣したごった煮ペルシャ軍の多様性が面白かった。なんとなくニンジャっぽいのもいたし、サイの戦車とか、魔術(火薬)を駆使する軍団とか。
 漫画化するなら原哲夫に描いてほしい。

300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組) [DVD]
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平林祥
小学館プロダクション

「自殺サークル」

2010-04-29 | ★レビュー(映像)
自殺サークル」(2002年公開)っていう映画を見た。
―54人の女子高生による駅のプラットホームからの集団飛び込み自殺事件が起こる。それを皮きりに不可解な連続的集団自殺が頻発。警察の捜査は難航する。集団自殺の原因は、カルト集団による洗脳なのか?インターネットのサイトなのか?アイドルグループなのか?それとも…

 片手間に見てたせいか、それとも自分の理解力が低いからなのか、「なんで集団自殺が起こったのか」、「事件は解決したのか」はよく分からなかった。
 冒頭の集団飛び込みや、校舎屋上からの高校生の集団飛び降りシーンは面白かった。血しぶきや肉片が飛び散るグロいのがヨカッタわけじゃなくて、直前まで死をまったく感じさせない雰囲気だとか、催眠術にかかってるような表情もなく自分たちの正常(?)な判断で、かる~く衝動的に明るく自殺しているところが面白かった。後藤寿庵さんの「他殺志願」や「ギロチンオナニー」みたいな雰囲気だけど、校舎からの集団飛び降りの方はもっと無計画にその場のノリや流れで自殺している。

 ―昼休み、校舎の屋上で弁当を食べたりしゃべったりしているセーラー服姿の女子高生たちのグループ。駅のホームの集団飛び込み事件が話題に上る。その会話に「俺たちも自殺しようぜ!」と割り込むカッターシャツに赤いネクタイの男子たち。「100人ぐらい集めて54人越えようぜ!」「痛いのはヤダ」「じゃ、ヤクのやりすぎで死ぬか」「その前に乱交やってから」そんな会話をしているグループの向こうから「私、今から死ぬから見てて」と女子高生が駆けてきて屋上の縁に立つ。それに同調してさっき会話していた数人の女子、男子が加わる。「私たちも手つなごう」屋上の縁に一列に並んで手をつないだ高校生がせーの!で飛び降りる。一階の窓ガラスにビシャっと血しぶきがまき散らされる。2人の女子と1人の男子がタイミングを逸して(もしくは本気だとは思わなくて?)飛び降りれなかったが、すぐに後を追い、最後の1人は駆け寄ってくる教師たちに向かって「我々は先発する」という言葉を残して飛び降りる。
 最初は100人集めるとか言ってたし、乱交やりたいとも言ってたのに、特にそれに執着があるわけでもないようで、その場のノリで本気だったのか冗談だったのかもよく分からないまま自殺してしまった。

 こういう明るい雰囲気のグロが好きなのは、見た後にあんまり罪悪感を感じないからかもしれない。一列にならんで「せーの!」で、ズブっと切腹する男子高校生なんてのも見たい。衝動的な切腹なので、刃物はバラバラ。バタフライナイフだったり、カッターナイフだったり、包丁だったり。腹に刺してしまってから、「ってぇ…!マジ痛てぇ!」「うあ、なんか出てきたっ!ヤバっ全部出ちゃうって…!」「ていうかもう介錯して!もういいから…!」みたいな。ん~切腹は多少計画的な方がいいかも。

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完全自殺マニュアル
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