リンチンチュトゥン
Cさんの、もう10数年も前からの知り合いの、尼僧の名前です。
4大宗派のひとつ「カギュ派」の尼寺です。
彼女の部屋で、昼食をいただきました。
部屋は多分6畳くらいの小さな部屋。
二人部屋です。
扉もありますが、素敵なタペストリーがどの部屋の前にもかけてあります。
少し暗めの部屋に入ると、なんだかとても落ち着きます。
ここがお寺だからなのか、それとも、リンチンチュトゥンの持つエネルギーなのか。
ぽつぽつと降り出した雨に濡れないように、急ぎ足で帰ってきたボクたちには、なんだかとてもありがたい空間でした。
お寺にたどり着いてすぐに雷とともにスコール。
雨音が静けさをいっそう深めた中での食事です。
ゴーヤ、オクラ、ジャガイモ、それに豆腐を炒めた料理にライスが添えられていました。
「これって、ゴーヤチャンプルライス?」って思うほどに、おいしい。
日本で食べている味と何も変わらない。
本当においしくいただきました。
食事が終わって、千晶さんとリンチンチュトゥンとボクの3人でいろんな話をしました。みんな名前では呼ばずに「アニ(尼)」と呼んでいます。
ふと小机を見ると、経本らしきもの。
真っ赤な表紙でボクの興味をそそります。
「手にとってもいいですか?」
彼女に尋ねると、にっこりと「どうぞ」
とめてあるゴムをはずすと、そこには、きれいな紙に印刷されたチベット語のお経がぎっしり書かれています。
日本の経本は、蛇腹のように紙がつながっているのですが、これは、1枚ずつが重なり、裏表に小さな文字。
お勤めのときは、本堂に座って、この経本を目の前の小さな机において一枚ずつめくりながらお経を上げるのです。
読めないチベットの文字を、アートワークを見るような感覚で見させてもらいました。
そんなボクの様子を見ていたアニは、しばらくすると、棚をがさごそと何かを探し始めました。
出てきたのは、ボクが見せてもらったものよりも古く、どうやらずいぶん長く使っていたような、別の経本です。
同じように止めてあるゴムひもをはずすと、なにやら念入りに中身を1枚1枚確認していました。
先ほどのものより小ぶりで、その代わりかなり分厚いもの。
しばらくして、アニが何かをCさんに伝えると、千晶さんは
「アレー!」(ホントに~のような意味だそうです)
と、びっくりしています。
何が起こったのか首をかしげていると、Cさんがこういったのです。
「これには、チベット密教の全部の大事なお経が書かれています。どうぞ、あなたに差し上げますって言ってます!」
通訳をしていたCさんも、ボクもしばし絶句。
だってありえないでしょ。
何十年も使い続けてきた、それも大切な祈りのこもった、それも何人もの尼僧たちとともに世界の平和への祈りがささげられた大事な経本を・・・・。
鳥肌が立ちました。
そして、いただいてもいいものなのかどうか、正直戸惑ってしまいました。
うれしい・・・・こんな言葉を通り越して、本当に涙が出そうになりました。
Cさんが、「こんなこと初めてです。いろんな人をお連れしましたけど、こんなことホントに初めてです。」と、驚きの様子。
「でも、きっとこれも、ご縁なんですね。」
そういったCさんの言葉で、素直にそして受け取ることにしました。
正直なところボクは、まだこの経本を受け取りきれていません。
チベットから渡ってきた、そしてアニが長く大切に使ってきたこの経本を手渡された本当の意味を、ボクはまだぜんぜん受け取ることはできてはいないのです。
何かを示されたのでしょうか?
答えは当分見つけられそうにはありませんが、ボクの心はかなり興奮しています。
長いんですが、2日目まだ続きます。
いよいよ、TCPの子どもたちとの出会いです。
Cさんの、もう10数年も前からの知り合いの、尼僧の名前です。
4大宗派のひとつ「カギュ派」の尼寺です。
彼女の部屋で、昼食をいただきました。
部屋は多分6畳くらいの小さな部屋。
二人部屋です。
扉もありますが、素敵なタペストリーがどの部屋の前にもかけてあります。
少し暗めの部屋に入ると、なんだかとても落ち着きます。
ここがお寺だからなのか、それとも、リンチンチュトゥンの持つエネルギーなのか。
ぽつぽつと降り出した雨に濡れないように、急ぎ足で帰ってきたボクたちには、なんだかとてもありがたい空間でした。
お寺にたどり着いてすぐに雷とともにスコール。
雨音が静けさをいっそう深めた中での食事です。
ゴーヤ、オクラ、ジャガイモ、それに豆腐を炒めた料理にライスが添えられていました。
「これって、ゴーヤチャンプルライス?」って思うほどに、おいしい。
日本で食べている味と何も変わらない。
本当においしくいただきました。
食事が終わって、千晶さんとリンチンチュトゥンとボクの3人でいろんな話をしました。みんな名前では呼ばずに「アニ(尼)」と呼んでいます。
ふと小机を見ると、経本らしきもの。
真っ赤な表紙でボクの興味をそそります。
「手にとってもいいですか?」
彼女に尋ねると、にっこりと「どうぞ」
とめてあるゴムをはずすと、そこには、きれいな紙に印刷されたチベット語のお経がぎっしり書かれています。
日本の経本は、蛇腹のように紙がつながっているのですが、これは、1枚ずつが重なり、裏表に小さな文字。
お勤めのときは、本堂に座って、この経本を目の前の小さな机において一枚ずつめくりながらお経を上げるのです。
読めないチベットの文字を、アートワークを見るような感覚で見させてもらいました。
そんなボクの様子を見ていたアニは、しばらくすると、棚をがさごそと何かを探し始めました。
出てきたのは、ボクが見せてもらったものよりも古く、どうやらずいぶん長く使っていたような、別の経本です。
同じように止めてあるゴムひもをはずすと、なにやら念入りに中身を1枚1枚確認していました。
先ほどのものより小ぶりで、その代わりかなり分厚いもの。
しばらくして、アニが何かをCさんに伝えると、千晶さんは
「アレー!」(ホントに~のような意味だそうです)
と、びっくりしています。
何が起こったのか首をかしげていると、Cさんがこういったのです。
「これには、チベット密教の全部の大事なお経が書かれています。どうぞ、あなたに差し上げますって言ってます!」
通訳をしていたCさんも、ボクもしばし絶句。
だってありえないでしょ。
何十年も使い続けてきた、それも大切な祈りのこもった、それも何人もの尼僧たちとともに世界の平和への祈りがささげられた大事な経本を・・・・。
鳥肌が立ちました。
そして、いただいてもいいものなのかどうか、正直戸惑ってしまいました。
うれしい・・・・こんな言葉を通り越して、本当に涙が出そうになりました。
Cさんが、「こんなこと初めてです。いろんな人をお連れしましたけど、こんなことホントに初めてです。」と、驚きの様子。
「でも、きっとこれも、ご縁なんですね。」
そういったCさんの言葉で、素直にそして受け取ることにしました。
正直なところボクは、まだこの経本を受け取りきれていません。
チベットから渡ってきた、そしてアニが長く大切に使ってきたこの経本を手渡された本当の意味を、ボクはまだぜんぜん受け取ることはできてはいないのです。
何かを示されたのでしょうか?
答えは当分見つけられそうにはありませんが、ボクの心はかなり興奮しています。
長いんですが、2日目まだ続きます。
いよいよ、TCPの子どもたちとの出会いです。
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