自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『ジャングル・ブック』 R・キップリング

2010-05-03 07:01:37 | 児童文学
最近、オオカミの出てくる本が続いています。

児童文学作家であり、海外の児童文学やファンタジー作品の翻訳家でもある瀬田貞二さん。


あのトールキンの『指輪物語』の翻訳で有名ですが、2009年に『子どもの本評論集』という著作を出版しています。


瀬田貞二さんの、研究した世界中の児童文学の評論を2巻にわたってまとめたものなのですが、ボクとしては、それをぱらぱらめくるだけでワクワクしてしまいます。


まだ出会っていない、物語の世界が、それも、ボクにとってたまらなく興味をそそる文学が山ほど紹介されているのですから。


そんな中で、見つけたのが『ジャングル・ブック』

よく考えてみると、まだ読んでいなかった。



さっそくAmazonで取り寄せて読んでみました。




またまた、オオカミ。


オオカミに拾われた少年モーグリのお話。


キップリングはインドで生まれて6歳にイギリスにわたったとあります。


そういえば、ずいぶん昔、少年サンデーか、少年マガジンを読んでいたころに、「オオカミに育てられた人間」の実話が紹介されていた事があったのを思い出しました。


ジャングルで育ち、ジャングルの獣たちとの生活を楽しみながらも、やがて人間である自分を受け止めていかなければならなくなるモーグリ。

彼の孤立感と、同時に彼の熱い仲間意識は、なんだか共感する事が多かったなぁ。


キップリングは、詩作もたくさんあるようで、「もしも」というタイトルの詞が有名です。

長い詩なので、ほんの少しだけ紹介しておきます。


「If」

もし君が、みんなに非難され、冷静さを失いそうなときにも、冷静でいられることができるなら、
もし君が、すべての人から疑われても、自分を信じて、疑った人たちを許すことができるなら

・・・・・・・・

もし君が、夢を見ることができ、その夢から自由でいられれば
もし君が、自分で考えることができ、考えることが目的とならなければ、

・・・・・・・・

もし君が、集中力と体力がなくなってしまった後も、気力を振り絞ることができるなら、
そして、そのことに「頑張って!」と言っている意志しか残っていない君が、頑張ることができるなら、

・・・・・・・・

もし君が、全て人が大切であり、大切にしすぎなければ、
もし君が、失敗の許されない一分間を、60秒間の長距離走のように走ることができるなら、

この世界はもう君のもの、すべてはそのなかに詰まっている  

そして、君は一人の立派な人になるのだ











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