自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『クロマグロとシロザケ』 いしい しんじ ~東京夜話より

2007-05-15 18:22:38 | ファンタジー
宮古島に来ております。

昨日の朝に到着して、もうすっかりとオキナワしております。
昨年は、ダイビングをするチャンスがありませんでした。

ようやく、きょう2本もぐってまいりました。

今回は、と言うよりもいつものことですが、ガイドブックも買わずに、空港においてある無料の『宮古島観光』なるパンフレットのみで動いています。

ダイビングも今日が入梅前の最後の晴れ間だったそうです。
ついていました。

昨日、のんびりと いしいしんじの『東京夜話』と言う短編集を読んでいました。
確か昨年も、彼の作品を読んでいると、シンクロすることがよくありました。

昨晩読んでいたのが、『クロマグロとシロザケ』

築地にあげられた、河岸の誰もが驚き言葉を失ったほどの大クロマグロ。
値段を作ることも難しいほどの見事なクロマグロだった。

この短編集は、以前紹介した『ぶらんこ乗り』の前に書かれたデビュー短編集らしい。
やはり、いしいしんじは・・・おかしい。
ものすごくおかしい。
発想がおかしい。
そんな彼の作品がとても気に入っています。
『ぶらんこ乗り』にたどり着く前の、おかしな「いしいワールド」なのでしょう。

クロマグロは沖縄諸島の東側で産卵し、しばらくその海域にとどまった後に、黒潮に運ばれながら日本沿岸を北上する。

秋が来ると、また南下し、春になると北上する回遊を繰り返す。

そして、まれに、その中の群れがそのまま太平洋を横断し東へとアメリカ沿岸に向かう。

この主人公?のクロマグロ君も、一歳のころから、その体の大きさから「三歳児」と呼ばれるほどのつわものだった。

それでも仲間たちは次々と日本へ戻っていくのに、クロマグロ君はそのまま残る。
ある日、彼よりも大きい一匹のクロマグロに遭遇する。

「ずいぶん ながい間一匹だったんだ。一匹だと、やっぱり自分はわからないもんだな。自問自答ってのは要するに、逃げなんだよ」

一人旅をしているボクに、このせりふはなんだか心にぶら下がったような感じでした。

常日頃エニアのタイプ3は「マグロのように、泳ぎ続けていないと死んでしまう」なんて冗談を言っていましたからね。

この物語はやがて北からやってきたシロザケと出会い、ふしぎな恋に落ちると言うドラマティックな展開をするのです。

そして彼らは築地の市場でなんと・・・


そして、ボクは、今日の一本目のダイビングでマグロに遭遇したんですよ。

イソマグロでした。
ガイドも久しぶりに見たと騒いでいました。

驚いたことに、マグロのクリーニングスポットだったんです。
サンゴの深い切り立ったがけのようなところの潮の吹き溜まりに、イソマグロが3匹も集まり、なんと、なんと、なんと、頭を上にして口をあけて「立っていた」んです。

マグロ・・・泳いでいなかったんです。
泳いでいないマグロを見たんですよ。
オドロキデシタ。

2本目には「ホワイトチップ」と呼ばれているさめにも遭遇。

ガイドいわく、きょうはなんだか「ついていた」らしい。
一緒にだいぶした、おっちゃんは残念ながら船酔いで、かなり辛そうでしたが。

世界一美しい白砂のビーチ・・・という「前浜ビーチ」をのぞいてきました。





携帯フォトでは十分にその美しさは伝わらないのが残念です。

あと二日・・・
宮古島を堪能して帰ります。

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