自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

5週間の旅をいったん中断して・・・その4

2011-05-16 07:08:10 | 被災地へのアートセラピーによる支援
午後に入る前に、お昼ごはん。



何度か紹介している、町にある「鈴木精肉店」



えびはるまき

チーズハムカツ

コロッケ

ぎょうざコロッケ

などなど



アイディア揚げ物がふんだんにあって、おばちゃんがいつもおまけをつけてくれます。




今では、さぶを見かけると「頑張ってねぇ」と声までかけてくれるようになったそうです。



地元の人たちとも、少しずつ交流が始まっています。



午後体育館で準備をしていると、まっさきに走りこんできたのが、トモミとユイ。



Tちゃんはまっしぐらにピアノに走り寄って弾き始めます。



おまけに、長縄を胸元に隠して。



「あたしが長縄をもっている事は内緒にしておいてね」


スタッフに必死になって伝えています。



Tちゃんはいつも、「自分から始め」たがります。



そして、自分の思うようにならないとすぐにふてくされます。




言葉遣いが悪い。



今では、その事に慣れてきましたが、この言葉遣いの悪さはどうやら地域性もあるようです。



何十年も前に移住してきたSさんも、最初は言葉の強烈さに驚いたと言っていました。



驚くような言葉・・・・罵声罵倒する言葉が飛び出てきます。



それも10歳にも満たない子どもたちの口から。



もちろん全員と言うわけではありませんが。




それともう一つ。



いわゆる発達障害、知的障害に見える子どもが多いような気もします。



そういった事実は、確認しませんが、ボクたちの関わり方にも注意が必要です。



さて、子どもたちは男子と女子の割合がついに半々になりました。



お父さんも参加してくれて、バレーボール、ドッジボール、大縄跳び、と激しく動く遊びを30分以上続けた後に、いよいよこの日は「木片」




前回参加のあまじゅんのつてで、工務店の方から木片をたくさん頂きました。



クエストが所有していた小さな木片(ウッドチップス)と合わせて、みんなで作品を作り始めます。



子どもたち、自由な発想で木片をいろいろ組み合わせます。



おうち、ぶらんこ、武器、お城、パルテノン神殿?・・・・




中には、バクダン・・・・なんていうのもありました。



女子はそれぞれが自分の作品作りに没頭し、男子は、集まっていろいろ話をしながら作る。



なんだか様子が面白い。



使いきれないほどにたくさんあった木片が次々と消えていきます。




さんざん作って飽きてしまったTちゃんが



「ねぇしばしば、鉄棒やりたいんだけど。練習しないとやばいんだ・・・」



よし、じゃぁ誰か大人を連れて行って。誰がいい?



しばらく見まわした後に、「マッキ―」



ところが、マッキーはNちゃんといっしょに作品作り中。



マッキーが終わるまで待てるか?




「うん、わかった」




この何気ない、当たり前のやり取りが、実は「画期的」なのです。



Tちゃんは、気分屋だし、人の許可をもらおうとすることも珍しいし、ましてや「待つ」なんていうことをするはずもない。


そして、「てめえなんかキモいし、ダイキライ」なしばしばに、許可を求めに来たのです。



散歩のときにも、いつものこととは言え、しばしばに叱られて思いっきりふてくされていたのですから。



結局、「片足前回り」を練習して、なんとか出来るようになると、満足そうな顔。



「後でみんなに見せたい」



子どもらしい、本当に正直なTちゃん。



時間が来て後片付けの時に、子どもたちがみんな鉄棒をしたいというので、10分限定で運動場に飛び出します。



やっぱり子どもたちは、空の下で走り回るのがいい。



誰もいない小学校の運動場は、ボクにはなんだかせつないイメージがあるのだけれど、この日は違う。



「ねぇしばしばかけっこしよう」というYくんの誘い。


「さかあがりやりてぇ」


「おれできないんだよなぁ」


「のぼるぅ!」


「ねぇ、うんていやろう」


「やったぁ」


「ぶらんこだぁ」


子どもたちの歓声を聴き、彼らの走り回るのを見ていると、今ボクがここに何をしに来ているのかを忘れてしまう。



体育館の掃除を終え、子どもたちと別れ、ミーティングをし、そしてボクとマッキーとえりこだけ、一足先に帰京。



それがただの自己満足なのではないか?という自省を繰り返しながらの帰途は、結局子どもたちの笑顔と楽しさの思い出で、自分の心の中ですべてが許されていきます。



次回は6月に行きます。



もしかしたら、ボクは、自分の住んでいるこの街よりも、広野町の知り合いを多く作ったのかもしれない。




















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