自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

リヒャルト・ワーグナーの『ニーベルングの指輪』

2013-10-09 06:45:11 | ファンタジー
1989年だから、もう20数年前。


次女が生まれて数か月後だった。


渋谷東急文化村がオープンし、そのこけら落とし公演として、バイロイト引っ越し公演があった。


ドイツのバイロイト音楽祭は、ワーグナーの歌劇、楽劇を演目とした祝祭である。


たしか、世界初バイロイト郡を出て東京へってことだったと思う。


友人の大野先生のお誘いで、『ターンホイザー』を観に行った。


そのころは、音楽も文学もほとんど興味がなかったけれど、オトナの文化に触れることのできる気分を味わっていた。


なんでこんなこと書き始めたかっていうと、ワーグナーの『ニーベルングの指輪』を読み始めたから。


4部作のこのお話は「ジークフリート」と言う英雄の物語。





ドイツの神話をモチーフにしたという。


アーサー王を読み直したのをきっかけに、「英雄物語」に俄然興味復活であります。


文化村で、歌劇を観ながら(おそらく寝てしまったような気がしますが)、気分だけを味わっていたあの頃に、ワーグナーのことをもっとよく知っていたらなぁと、つくづく思う。


世の「英雄物語」と称される文学は、依存から自立への移行期に訪れる不安を乗り越える際の、人間のイマジネーションの発露である。


ウルトラマンやセーラームーンと同化する意識が、ヒーローヒロイン時代。


誰でも一度は通過する、意識の成長プロセス。


ボクは、月光仮面やエイトマンだったかなぁ。


この意識の成長プロセスは、なにも子どもたちだけのものではない。


大人になってからもファンタジーの分野を読むことは、(何度も書いたけれど)、大人の現実に対する向き合い方をサポートしてくれる大切な時間になるんです。


新しいアイディアが欲しいときや、苦しいときや悩みの時に、そういったイマジネーションの力は、現実を違う角度から見ることを助けてくれるのです。


あっ、ついでですが、ボクが読んでいる『ニーベルングの指輪』シリーズは、アーサー・ラッカムの挿絵です。


このアートも本当に素晴らしい。


読書の秋。


堪能しています。









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