自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『楽隊のうさぎ』中沢けい

2009-10-16 07:20:55 | 児童文学
「第1回新潮文庫 感動大賞」なんていう、本の帯を信じて購入した本が、この『楽隊のうさぎ』です。


楽隊と書いてある通り、音楽に関連する高校生の物語。


ボクは、以前『星の牧場』という本に出会って、いたく感動しました。

その本は、読んでいると「音楽が聞こえてくる」んです。

ボクは、当時絵本児童文学の勉強をしていて、「戦争」というカテゴリーの中の本を読む機会があって、たまたま出会った作品でした。



戦争で記憶をなくし牧場に帰ってきたモミイチという青年がいます。
彼は、少しだけ普通の人とは違うようで、みんなからはおつむのめぐりが悪いように思われています。

その彼は戦争中、ツキスミという軍馬の世話を任されていました。
モミイチはこのツキスミを、心から愛していました。

悲しいことに、ある理由からツキスミと離れてしまい、戦争も終わります。



故郷に戻って鍛冶場の仕事をしていると、聞こえないはずの軍馬ツキスミのひづめの音が聞こえてきます。
誰に言っても、そんな音は聞こえないと、気のせいだとあしらわれ、ますます「おかしなモミイチ」と思われてしまいます。

ある日、モミイチはその音をたどっていくと、山奥のお花畑にジプシーたちを見つけます。
彼らはモミイチを歓迎し、それぞれが素敵な楽器を奏でモミイチに聞かせてくれます。

時折、モミイチはその山の中でツキスミのひづめの音を耳にします。


モミイチはその演奏を聴くために、そしてツキスミに出会うために何度も山奥に入っていきます。


といった具合の作品なのですが、全編にその奏でられる音楽が聞こえてくるようなんです。

ファンタジー作品として、ボクは一級品だと思うし、何よりも音楽が聞こえてくる
素晴らしい物語です。


そして、今回の『楽隊のうさぎ』は・・・・・・・

オンガクガミエテクル・・・という本でした。


フー。続きは明日。

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