ボクが、家を出て一人で暮らし始めたのは、高校生のころ。
と言っても、マンションの隣の部屋だったけど、そのころから、母親は独居になった。
だからと言って、ボクが自立できていたわけじゃないし、今でも頭が上がらない。
数年前から、二子多摩川の高齢者の施設に入居している。
相変わらず、
「 食事が美味しくない 」らしく、ボクと一緒にランチに行くのを楽しみにしてくれている。
月に一度ぐらいだけど、玉川高島屋の南館。
とんかつ、うなぎ、てんぷら、日本そば、中華、、、、
母親の好きなレストランが並んでいる。
「 今日は何食べたいの? 」
「 何がいいかねぇ 」
「 うなぎにする? 」
「 うなぎはきょうはいらない 」
「 じゃぁ、とんかつ? 」
「 いらない 」
即答。
「 てんぷらか? 」
「 いらない 」
はやっ。
「 うーん、じゃあ中華 」
「 あたしはね、かた焼きそばが食べたいんだよ 」
キマッテンナラ サキニ イッテクレヨ !! と心の中で叫び、大混雑の高島屋へ。
相変わらず、マイペースの母親であります。
数年前にひじを骨折し、リウマチもあって、両手が曲がらない。
まるで 「 天国の食卓 」 のような、ながーいフォークを作ってもらって、それで食べているんだけど、今日の食卓はかた焼きそば。
( 天国の食卓を知らない人、、、いませんよね )
ぽろぽろと落ちて、まったくコントロールできずに、結局ボクがつきっきりで食べさせることに。
食べさせる。
おいしそうな顔をする。
口元を拭く。
うん、とうなづく。
焼きそばをまた、口に運ぶ。
こんな繰り返しをしているうちに、なんだか、母親が子供のように見えてきた。
この人は子どものころから奉公に出て苦労をして生きてきた。
大変な人生を生きてきたんだけれど、目の前には、自由に生きている無邪気な子供がいるようにしか見えなくなった。
「 今度は、とんかつがいいかねぇ 」
誰に言うともなくつぶやく母親のひとりごとに、微笑んでしまう。

と言っても、マンションの隣の部屋だったけど、そのころから、母親は独居になった。
だからと言って、ボクが自立できていたわけじゃないし、今でも頭が上がらない。
数年前から、二子多摩川の高齢者の施設に入居している。
相変わらず、
「 食事が美味しくない 」らしく、ボクと一緒にランチに行くのを楽しみにしてくれている。
月に一度ぐらいだけど、玉川高島屋の南館。
とんかつ、うなぎ、てんぷら、日本そば、中華、、、、
母親の好きなレストランが並んでいる。
「 今日は何食べたいの? 」
「 何がいいかねぇ 」
「 うなぎにする? 」
「 うなぎはきょうはいらない 」
「 じゃぁ、とんかつ? 」
「 いらない 」
即答。
「 てんぷらか? 」
「 いらない 」
はやっ。
「 うーん、じゃあ中華 」
「 あたしはね、かた焼きそばが食べたいんだよ 」
キマッテンナラ サキニ イッテクレヨ !! と心の中で叫び、大混雑の高島屋へ。
相変わらず、マイペースの母親であります。
数年前にひじを骨折し、リウマチもあって、両手が曲がらない。
まるで 「 天国の食卓 」 のような、ながーいフォークを作ってもらって、それで食べているんだけど、今日の食卓はかた焼きそば。
( 天国の食卓を知らない人、、、いませんよね )
ぽろぽろと落ちて、まったくコントロールできずに、結局ボクがつきっきりで食べさせることに。
食べさせる。
おいしそうな顔をする。
口元を拭く。
うん、とうなづく。
焼きそばをまた、口に運ぶ。
こんな繰り返しをしているうちに、なんだか、母親が子供のように見えてきた。
この人は子どものころから奉公に出て苦労をして生きてきた。
大変な人生を生きてきたんだけれど、目の前には、自由に生きている無邪気な子供がいるようにしか見えなくなった。
「 今度は、とんかつがいいかねぇ 」
誰に言うともなくつぶやく母親のひとりごとに、微笑んでしまう。

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