自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

恐るべき「360歳」の珍道中

2007-06-28 17:06:22 | ばばファンタジー
年に何回か、82歳になる母親を連れて1泊旅行に出かけます。
娘に同行してもらったり、母親の妹たちを誘ったりと、毎回にぎやかなたびになります。

今回は、母親と、母親の妹二人、そして母親の兄嫁を連れての旅でした。

なんと車中の合計年齢は、ボクを含めて「360歳」

これ、ギネス級じゃあないでしょうかねぇ・・・!!!

あっという間に、寝てしまってくれればいいのに、うるさいことうるさいこと。
出発してすぐに、後部座席から、「かずちゃん、これ食べる?」

「食べる?」とは言っているだけで、実際には「食べろ!」って言うこと。

ボクにはとても・・・断れません。

出てきたのは、「この柿山のはおいしいのよねぇ」と言う言葉と一緒におせんべ。

「こないださぁ、山梨にさくらんぼとりにいってきたのよ。あまいのよぉ」と言って「冷えたさくらんぼ」。

「さくらんぼ取り入ったときって、お昼の後じゃなかった?あたしんときは、お昼食べた後に、アイスまで出てさぁ、結局さくらんぼあんまりとって欲しくないって言うことなんじゃないの?」
「そうかもねぇ!!」

「・・・・・・」
ボクはこの会話についてはいけないものの、運転席の横に、どんどん食べ物が積まれていくのです。

さらに
「あたし、デズニーランドっていっちゃうんだよねぇ。孫に、おばあちゃん、違うよ「デ」じゃなくて「ディ」だよっていわれんだけど、つい「デ」ってでちゃんうんだよね・・・」

「なに?漢字で?」

「・・・・・・?」


こんな調子で、約2時間。

一人が話し出すと、しばらくは黙って聞いているものの、あんまり長いので、違う誰かに話しかけ始めてしまう。
話が、まったく違う展開を見せ始める。
しまいには、みんなから「でしょ?かずちゃん・・」???

毎回、ボクは頭の中がグルグルになって、たどり着くのです。

夕食は、ボクでもおなかがいっぱいになってしまうほどの広東料理のフルコース。

全員・・・全員ですよ。ぺろりと食べてしまったんです。


彼女たちのそばにいると、ボクはいつでも「ちっちゃいときのかずちゃん」なんですよね。
そして、ボク自身もとても懐かしく、くすぐったい感覚を覚えます。
そして年輪を重ね、ひと回りカラダが小さくなってしまった彼女たち一人ひとりをみながら、少しだけ切なさを感じてしまうのです。

「秋も行こうね!今度は蓼科がいいなぁ・・・」

この言葉を、覚えておくべきかどうか・・・


あぁ、恐るべき360歳!!



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2 コメント

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あはは☆ (yoko)
2007-07-01 16:53:30
ふと思ったけど、360歳、360度、
ぐるっと一回りってかんじですね。

何かに還るということなのかな。{/hearts_pink/
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ギネス (ひよこ)
2007-07-17 11:49:32
まだ、祖母が生きていたころ、老人ホームのイベントボランティアで祭りや花見、色々やってきた事を思い出しました。
懐かしいなぁ~
ほのぼの出来るそんなギネスがあったら、世界の人々に笑顔が増えそうですね。
見て、挑戦する人や、見てほのぼのする人や・・・
(^^)
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