ばばたちと一緒に、ゆっくりと朝食をとりました。
やえちゃんは、毎年のことですが、起きたら早速、お茶とお菓子です。
「去年は、急須まで持ってきていたよね」と、ボク。
「だれがぁ!」と、やえちゃん。
「だから、やえちゃんがさぁ」
「そんなもん、持ってくるわけないじゃない・・・・、でも、持ってきたとしたらあたししかいないかもねぇ・・・。」
「そうだよ、朝っぱらからお菓子ぼりぼり食べてたじゃないの」と、日出子おばさん。
今朝もみな元気です。
今日も、朝6時には、ジャグジーに入り終わり、「浴槽の掃除までしちゃった」し、「後は、朝ごはんが楽しみぃ!!」の状態です。
日出子おばさんは、おみっつぁん(ボクの母)の兄嫁。
母の兄(オジサン)は、もう23年前に亡くなったのですが、オジサンが経営していた塗装店を長男の博ちゃんと、今でも経理をおばさんが担当しています。
そのせいか、おばさんの話の中には、明確な年数や日にちが必ず出てきます。
一番、頭がクリアです。
オントシ84才。
「おばさんの実家は何をしてたの?」
「父親は軍人よぉ」
「だから私も最初は、軍に勤めたのよ。そのあとは、日銀。そのあとは安田生命…」
「へーぇ!じゃぁどうやって、ペンキ屋さんのオジサンと知り合ったのさ。当時としちゃ、格が違うじゃない」
「そうなのよ、やっちゃんが(叔母の弟)近くのペンキ屋さんに弟子入りして、その関係で知り合って・・・・。」
「あぁ、じゃあ、恋愛ってこと?」
このあたりになると、ほかのばばたちのちゃちゃが入り始めます。
「あつあつだったのよぉ・・・・ホホホホ」
「しんちゃん(オジサン)が、惚れまくっちゃったのよねぇ」
「つかまっちゃったのよねぇ」
「仲良しだったもんねぇ」
おばさんは、まんざらでもなさそうに、笑っています。
うちの長女が生まれて2週間ほどで、心臓の発作で亡くなったオジサン。
ボクが覚えているオジサンは、優しくて、優しくて静かなオジサンでした。
でも、仕事には厳しかったらしく、腕も相当なものだったそうです。
「かずちゃん、いいか、ペンキ塗りはね、下地さえきちんとしておけば誰が塗ってもきれいに仕上がるんだよ」
マンションの手すりや、公共施設の塗装の塗り替えを見るたびに、塗り跡がでこぼこしていて、「あー、下地がきちんとしていないんだぁ」って感じます。
塗装の仕事にはつかなかったけど、オジサンは、いつもそんな風にボクのココロによみがえってきます。
スーザンバーレイの、『わすれられないおくりもの』に登場するアナグマさんのように・・・。
ばばたちは、楽しく話していても、ふと沈黙が続くことがあります。
そんなときに、ボクが、それぞれのムカシを聞いてみると、驚くほどに雄弁になり、全員が身をのりだして話し始めます。
ちょっとした回想療法みたいです。
ボクは、そんなときのばばたちの様子がダイスキです。
基本的には、この珍道中はタイヘンです。
でも、こんなふうに、ゆったりとばばたちの過去の物語が語られるのは、それを聞いているボクにとっては、宝物のような時間です。
同じ時代に生きていても、全く違う人生の中を通り抜けてきたばばたち。
小さいころに、「ボクがそのうちみんなが入れる養老院をつくってあげるよ」
おばさんたち一同の前で、言ったことを今でも覚えています。
もちろんおばさんたちは大喜びでした。
約束は守ってあげられなかったけど、毎年1~2回の珍道中は、移動養老院みたいなもんでしょうか。
みんなを送って、母親ひとり、後部座席でつぶやいていました。
「あー、ほーんとに、たのしかったねぇ」
また、秋にでも・・・・行きましょか・・・。
やえちゃんは、毎年のことですが、起きたら早速、お茶とお菓子です。
「去年は、急須まで持ってきていたよね」と、ボク。
「だれがぁ!」と、やえちゃん。
「だから、やえちゃんがさぁ」
「そんなもん、持ってくるわけないじゃない・・・・、でも、持ってきたとしたらあたししかいないかもねぇ・・・。」
「そうだよ、朝っぱらからお菓子ぼりぼり食べてたじゃないの」と、日出子おばさん。
今朝もみな元気です。
今日も、朝6時には、ジャグジーに入り終わり、「浴槽の掃除までしちゃった」し、「後は、朝ごはんが楽しみぃ!!」の状態です。
日出子おばさんは、おみっつぁん(ボクの母)の兄嫁。
母の兄(オジサン)は、もう23年前に亡くなったのですが、オジサンが経営していた塗装店を長男の博ちゃんと、今でも経理をおばさんが担当しています。
そのせいか、おばさんの話の中には、明確な年数や日にちが必ず出てきます。
一番、頭がクリアです。
オントシ84才。
「おばさんの実家は何をしてたの?」
「父親は軍人よぉ」
「だから私も最初は、軍に勤めたのよ。そのあとは、日銀。そのあとは安田生命…」
「へーぇ!じゃぁどうやって、ペンキ屋さんのオジサンと知り合ったのさ。当時としちゃ、格が違うじゃない」
「そうなのよ、やっちゃんが(叔母の弟)近くのペンキ屋さんに弟子入りして、その関係で知り合って・・・・。」
「あぁ、じゃあ、恋愛ってこと?」
このあたりになると、ほかのばばたちのちゃちゃが入り始めます。
「あつあつだったのよぉ・・・・ホホホホ」
「しんちゃん(オジサン)が、惚れまくっちゃったのよねぇ」
「つかまっちゃったのよねぇ」
「仲良しだったもんねぇ」
おばさんは、まんざらでもなさそうに、笑っています。
うちの長女が生まれて2週間ほどで、心臓の発作で亡くなったオジサン。
ボクが覚えているオジサンは、優しくて、優しくて静かなオジサンでした。
でも、仕事には厳しかったらしく、腕も相当なものだったそうです。
「かずちゃん、いいか、ペンキ塗りはね、下地さえきちんとしておけば誰が塗ってもきれいに仕上がるんだよ」
マンションの手すりや、公共施設の塗装の塗り替えを見るたびに、塗り跡がでこぼこしていて、「あー、下地がきちんとしていないんだぁ」って感じます。
塗装の仕事にはつかなかったけど、オジサンは、いつもそんな風にボクのココロによみがえってきます。
スーザンバーレイの、『わすれられないおくりもの』に登場するアナグマさんのように・・・。
ばばたちは、楽しく話していても、ふと沈黙が続くことがあります。
そんなときに、ボクが、それぞれのムカシを聞いてみると、驚くほどに雄弁になり、全員が身をのりだして話し始めます。
ちょっとした回想療法みたいです。
ボクは、そんなときのばばたちの様子がダイスキです。
基本的には、この珍道中はタイヘンです。
でも、こんなふうに、ゆったりとばばたちの過去の物語が語られるのは、それを聞いているボクにとっては、宝物のような時間です。
同じ時代に生きていても、全く違う人生の中を通り抜けてきたばばたち。
小さいころに、「ボクがそのうちみんなが入れる養老院をつくってあげるよ」
おばさんたち一同の前で、言ったことを今でも覚えています。
もちろんおばさんたちは大喜びでした。
約束は守ってあげられなかったけど、毎年1~2回の珍道中は、移動養老院みたいなもんでしょうか。
みんなを送って、母親ひとり、後部座席でつぶやいていました。
「あー、ほーんとに、たのしかったねぇ」
また、秋にでも・・・・行きましょか・・・。
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