ずいぶん前に、久米宏の「ニュースステーション」で、最後の晩餐という企画コーナーがありました。
毎回ゲストを招いて、「人生最後に食べたいもの」というテーマでインタビューする企画でした。
ときおり特集されるコーナーでしたから、すべて見たわけではありませんが、見るたびに「自分だったら…」と考えさせられました。
皆さんはどうですか?
ボクはいろいろと食べたいものがあるけれども、すぐに浮かぶのはぬか漬け。
それも、ボクのおばあちゃんがつけていたぬか漬けで、少しつけすぎたふる漬けを細かく切ってショウガを混ぜたもの。
すでにしょっぱくなっているので、ほんの少しだけお醤油をかけてそれをあったかいご飯にまぶして、バクバク食べるのです。
大好きなおばあちゃんの古漬けと、大好きなお醤油と、大好きな白いごはん。
ボクは、これを自分の人生最後の食事にって、いつも思っています。
『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩
これは、なんと、その「ぬか漬け」が話の中心にある不思議な物語。
すでに両親が他界している久美が、亡くなったおばから引き継ぐ遺産。
それが、ぬか漬けのつぼ。
一人暮らしの久美にとってお荷物なんだけど、仕方なしに毎日ぬか床をかき回す。
そのうちに、漬けた野菜以外にぬか床に小さな卵を発見します。
そして、ある日家に帰ると、ひとりの小さな少年がうずくまっている・・・・。
なんとも恐ろしいでしょ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e9/a9d6dece0800fe06b539f155973a1c6f.jpg)
ぬか床から、何かが生まれてくるんです。
物語は、もう一つのお話が展開します。
毎晩寝て、朝になるともう一人の「僕」が生まれていく世界・・・。
はっきり言って、梨木さんの頭の中どうなってるの?って感じのお話です。
昔、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読んだ時に感じた何とも説明のできない世界。
正統派ファンタジーの『裏庭』のデビューで感動し、ファンタジー作家だと思いきや『西の魔女は死んだ』は、ほのぼのとしたお話。
今回の作品は、全く違う展開です。
それにしても、このぬか漬けのお話が壮大な生命の神秘につながるんですから、作家ってやはりすごいんですねぇ。
あ~、おばあちゃんのふる漬け・・・・あの味は忘れられないなぁ。
毎回ゲストを招いて、「人生最後に食べたいもの」というテーマでインタビューする企画でした。
ときおり特集されるコーナーでしたから、すべて見たわけではありませんが、見るたびに「自分だったら…」と考えさせられました。
皆さんはどうですか?
ボクはいろいろと食べたいものがあるけれども、すぐに浮かぶのはぬか漬け。
それも、ボクのおばあちゃんがつけていたぬか漬けで、少しつけすぎたふる漬けを細かく切ってショウガを混ぜたもの。
すでにしょっぱくなっているので、ほんの少しだけお醤油をかけてそれをあったかいご飯にまぶして、バクバク食べるのです。
大好きなおばあちゃんの古漬けと、大好きなお醤油と、大好きな白いごはん。
ボクは、これを自分の人生最後の食事にって、いつも思っています。
『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩
これは、なんと、その「ぬか漬け」が話の中心にある不思議な物語。
すでに両親が他界している久美が、亡くなったおばから引き継ぐ遺産。
それが、ぬか漬けのつぼ。
一人暮らしの久美にとってお荷物なんだけど、仕方なしに毎日ぬか床をかき回す。
そのうちに、漬けた野菜以外にぬか床に小さな卵を発見します。
そして、ある日家に帰ると、ひとりの小さな少年がうずくまっている・・・・。
なんとも恐ろしいでしょ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/e9/a9d6dece0800fe06b539f155973a1c6f.jpg)
ぬか床から、何かが生まれてくるんです。
物語は、もう一つのお話が展開します。
毎晩寝て、朝になるともう一人の「僕」が生まれていく世界・・・。
はっきり言って、梨木さんの頭の中どうなってるの?って感じのお話です。
昔、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読んだ時に感じた何とも説明のできない世界。
正統派ファンタジーの『裏庭』のデビューで感動し、ファンタジー作家だと思いきや『西の魔女は死んだ』は、ほのぼのとしたお話。
今回の作品は、全く違う展開です。
それにしても、このぬか漬けのお話が壮大な生命の神秘につながるんですから、作家ってやはりすごいんですねぇ。
あ~、おばあちゃんのふる漬け・・・・あの味は忘れられないなぁ。
朝晩手入れをして、ずっと大事にしてきた家宝のヌカ床だそうで、入院のため管理出来ないからとの事だったんですが、それはそれはもう「メチャ、ウマイ!」の一言でしたね。
この過去形の表現で、今は過去の物となったことがお分かりと思います。
そうなんです。管理が大変!
とにかく100年物は、匂いも半端でなく、毎日仕事にいく私には、朝晩の手入れは所詮無理でした。
家宝を一瞬にしてダメにして、お母様ごめんなさい。
でも、美味しかったナ~・・・。
「100年のぬか床」をYahooで検索すると、ずいぶん出てきます。
小倉の200年伝来ものや、北九州や福岡あたりの100年物。
何で九州に多いのでしょうね。
不思議です。
この物語は、そのぬか床から「何か」が生まれてくるのですが、ネットで見ていたら、不思議な微生物が生まれる事が書いてありました。
やはり・・・・何かが生まれる。
だから九州に伝来物のヌカ床が多いのだと思いますよ。
それと小倉には、小倉にしかいないヌカ床菌が居るらしいんです。(ちょっと、こわ~い。)
それもあって、小倉独特の味ができるのだと思われます。
ファンタジーのコラムから、とんでもなくヌカ床論議をしてしまい、申し訳ございません。シュン・・・。
小倉が発祥ですかぁ・・・。
初耳でした。