世の中、組織の中には何パーセントはダメな人がいるものです。自然現象でしょうか? 社会の法則みたいもので、ダメな人を切り捨てると、残った人の中から同じようにダメな人が出て来るのです。つまり、ダメな人がいることで、そうでない人々に相対的な自負心というか、安心感みたいなものを与える役割を演じていると思うのです。
就職相談を受け、履歴書を見て、「何で辞めたの?」と聞けば、「ホンネは人間関係がうまくいかない・・・・・」なるほど、だから悩んだすえ、上司が納得するようなウソをついて辞めた・・・」と、まあよくある話です。
そもそも、人間関係の多くは、自分がまともな人間であって、相手がおかしいからうまくいかないと考えている人でしょう。相手はともかく、『自分がおかしいと気が付いていない人』に多い退職理由では・・・・。
この人は真面目な人で、努力すれば、あるいは工夫さえすれば人間関係はうまくいくはずだという「仮説」の上に立って、悩んだあげく退職したのだと思います。
人間関係で一番厄介なことは「バカにつける薬はない」という事です。つまり自分がバカだと悟らせることではないでしょうか。自分のバカに気が付けば、それはバカではないことです。バカにつける薬を考えるのは「バカラシイ?」ということでしょうか。
円満退社とは、周囲にウソを言って心証を良くすることではなく、退社が決まった上は仕事の後始末をし、誠意をもって引継ぎをして正直な気持ちを話し、退社を認めてくれたことに感謝して、去るのが普通だと思うのです。