古くから季節の変化を体で感じて、情緒 豊かに暮らしてきた日本人は、四季の移り変わりを楽しみ、季節感を大切にしてきました。江戸時代の俳人・山口素堂は「目には青葉 山ほととぎす 初鰹(はつがつお)」と、季節感をよく表した句を詠み、初夏の到来に心が弾む思いの、江戸の人々の姿が目に浮かぶようです。
気温の変化に合わせて服装を変える「衣替え」も、日本人 特有の習慣と言えるでしょう。温暖化の影響もあって近ごろは、季節感を失い気味で、5月なのに真夏を思わせる気温の上昇に、やや困惑気味です。昨日・名古屋へ向かう電車の中では、クールビズ姿の乗客もちらほら見え、夏の到来を実感しています。
28日、民放のテレビ番組「ポツンと一軒家」を見ていたら、静岡の山の中で1人暮らしをする男性がいて、寒くなればニュージーランドでラーメン屋を経営して暮し、暖かくなれば日本へ帰って暮す人がいましたが、「衣替え」など必要がなさそうでした。
地球の温暖化の影響もあって近年、季節感を失い気味で、「衣替え」の時季を忘れそうです。まあ、あまり形にこだわらなく、自由な服装で暮すというのも悪くはないと思います。
とは言え畑の玉 ネギ、ジャガイモなどの野菜は連作を嫌い、収穫を終えると夏 野菜へ「衣替え」の時季を迎えました。そして、連作のサトイモ、さつま芋、ヤーコン、アスパラガスの緑が濃くなってきました。
四季の移ろいを何に感じるかは人それぞれです。共感を呼ぶ人もあれば、そうでない人もいて、個人の価値観に基づく事もあって、面白いのがこの時季でしょう。