外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南&北京=>故郷へ

北京五輪の翌年(2009年)からの外教(外国籍教師)生活と地元での留学生との触れ合いを綴っています。

偶然の出会いからやってきた青年

2010年12月10日 | 日記
12月10日(金) 晴れ

先週の日曜日、日本語能力試験会場で生徒達を教室へと見送った後
元同僚を待つためバス乗り場で一服しておりましたら、なにやら場所を尋ねに来た
青年がいました。聞き取れなかったのですが、その周辺の土地勘はないため
『ごめん、君の話が分からない。私は外国人なんだ』と返事しました。
しばらくすると日本語に興味がある、いつか教えてくれないかというので
契約の関係から外で働けないが、そのうち手立てを考えると伝えました。
携帯番号が欲しいというので教えてあげたら、連絡するとのこと。
大して本気に考えていなかったのですが、翌日に早速電話が来ました。
私の授業に参加したい、と。
一度しか話したことのない人間を学校の中に入れていいものか迷いましたが
携帯番号を渡した手前もあり、火と金の8時から1年生の授業であることを
伝えました。
さすがに朝8時には来ないだろうな・・・。と思っておりましたら、火曜日は姿を
見せない。そして昨日再び電話がはいり、会議さえ無ければ参加したい、と。
校舎の番号だけ伝えました。

朝、その彼が教室にいました。
学校に到着して場所を尋ねた学生がたまたま外語形の学生だったようで
直接教室まで案内してもらったのだとか。
その学生は「あの先生は歌が上手なんだよ」と話していたそうです。

今まで日本語を勉強したことも無い、50音さえも分からない。
いくら1年生の授業とはいえ、私のゆっくりした話なら聞き取れる生徒達への
授業は別世界だったようです。
授業が終わった後、どうしても食事をご馳走したいというので、部屋に招きいれ
暫く話をしておりました。
出身はたけしと同じ煙台。年齢は今の一年生と同じらしく高校を出てから
すぐに就職したのだそうで、燕京ビールという北京の有名なビール会社の営業の
ような仕事を始めて3ヶ月目なのだとか。
ビールの売上によって給料が違うようで、夏のシーズンになれば私の給料を超える
こともあるのだそうです。
どうやって日本語を勉強すればいいのか、どうすれば私の授業に参加できる
レベルになれるのか、を必死に聞いてくるのです。
実際に携帯には「北国の春」が入っており、少し歌えるのですね。
かなり本気であることが分かりました。それなら、とたけしを紹介することにしました。

たけしの授業が知っている先生の授業で、今の彼にはあまり必要のないもの
だったため、早めに退席してもらい、3人で市内の水餃子店へ。
やはりたけしのレベルにはかなり驚いたようで、教えてくれないかと懇願していました。
たけしも恥ずかしがりながら承諾したようです。

食事中、何かと気を配ってくれるのですが、たけしによると彼は真の煙台人だそうで。
煙台の人間は何かと人の役に立つことを好むのだそうです。
そういえば、私の周りに集まる学生は煙台の子がやたらと多い。
たけし、周、他にもたまに朝の運動に来る女の子もそう。1年生で一人で私の
部屋に来る女の子もたけしと同郷。岡山に留学した生徒も煙台でした。
何か縁があるのか、考え方が似ているのか、積極的な人間が多いのか。

実はあの時、元同僚は既に校内の食堂に入っており、私が着信に気づかず
あのバス乗り場まで行ってしまったのですが、その偶然が引き起こした出会い。
後々になって、『不思議だよね・・・』などと言える出会いになるのかもしれません。
コメント
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