忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

一文字臨書

2013-05-20 01:13:09 | 教室
書を楽しむ麗川会、4月末締め切りの課題、
「一文字臨書」

各自好きな古典法帖から一文字を選び、
半紙に臨書しました。

比較的取り組み易い課題だったので、
ハイレベルな作品の提出がありました。

そのうち、2点を紹介します。



中国の清時代の書家、趙子謙の行書 「我愛晩風四條屏」より「華」
杉田の教室に通われるKさんの作品です。

ここ数年、趙子謙の楷書・行書を主に書かれています。
来る7月には、豪華客船で世界旅行に行かれるとのことで
もう現日書展の出品作品は出来上がっています。

とことん書かれた作品の中の一文字なので、
趙子謙の隷書風な起筆の特徴をよく捉え、
中心の縦画を渇筆で長く、右に傾け、
下の空間を活かす作品構成です





平安時代 三筆の一人 橘逸勢の「伊都内親王願文」より「真」
阪東橋に通われるSさんの作品です。

昨年まで長い期間「伊都内親王願文」を勉強されていました。

繊細華麗な筆使い、遅速緩急、強弱、太細の特徴をよく捉え、
リズムに乗った大胆さが魅力です

Sさんは、麗川会に入会されて、20年近くになります。
最近は少字数の創作に挑戦されています。

「手本がないと書けない」と創作に尻込みをする麗川会のメンバーが多い中、
一番前向きに取り組まれていると私は高く評価しています