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七戸 薬師堂の杉

2010-10-08 | 巨木
巨木を見る趣味を持ってから、近くに大きな木があると聞けばすぐに駆けつけるようになりました。
先日もブログ青森里山案内人のsanvongiさまから、七戸にある杉の巨木の事を聞き見学に行ってきました。

七戸スキー場に程近い薬師堂は、集落で祭る小さなお堂といった佇まいです。
杉の巨木は鳥居の左にありました。
落雷か強風によって上部が折れてはいますが、胸高の幹周りは堂々としたものです。
案内板には
「山屋の薬師堂は、もとは七戸町の西野地区にあったが、その地の神仏と折り合いが悪く、その場を去る途中、草の上でうたた寝していたら野火に気づき、逃げようとして「ところ」のツルに足を取られて倒れ、「ウド」で目をついてけがをしました。そのため目の治療に願を掛けた人は今でも「ところ」、「ウド」を禁食するといわれています。」
とあり、長い歴史が感じられます。
「ところ」はヤマイモに似た蔓性植物ですが、ヤマイモを指しているのでしょう。

南部地方の伝承でスーパーヒーローと言えば八太郎。
北東北三県を股にかけ、十和田湖の主になったり八郎潟の主になったり田沢湖の女神と恋をしたり、とても人間的な神様の伝説です。
七戸薬師堂でも神様は、うたた寝をしたり転んだりの親しみある姿として語られています。
神様=自然として考えると、俗人的な神様は、人と自然が密接な関係を築いていた事の表れなのかもしれません。