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人と風の関係

2009-04-10 | 青森自然
昨日は青森県南地方に暴風警報が出て風の強い一日でした。
この季節は強い西風とともに急に気温の上がる日があります。
八甲田山を越えてくるフェーン現象のようです。
4月は強い西風の日が多く、乾燥して火事が多くなります。
渇いた畑の土を巻き上げるために土ぼこりがひどく、遠くの山も見えなくなってしまいます。
ちょうど杉花粉の時期に当たるため、花粉症の方には受難の季節です。

桜の咲く頃には風向きが変わり、東南の風の日が多くなります。
この地方で「やませ」と云われる風です。
5月は霧が出て気温の低い日が増えてきます。

風土という言葉があります。
「風」と「土」
人の暮らし方や考え方を表す言葉ですが「風」と云う文字が入っているのは、暮らし方や考え方まで風に左右されるからなのでしょう。
ヘミングウェイの「老人と海」は、南の島の老漁師が貿易風に乗って何日もかけて漁をしてくる話です。
GPSも羅針盤もなく何日も海の上を漂うのは考えられない事ですが、舞台となった島の、季節によって一定の方向から吹いてくる風がそれを可能にします。
土地の暮らしはその地方の風と密接に結びついているのがわかります。

縄文の人は海洋民だったとする説があります。
縄文土器とよく似た土器が東南アジア一帯から出土していること、縄文時代に大噴火した硫黄島に噴火後100年程度の期間で人が住みだしたこと等からその説が出ています。
現代の感覚では考えられないほど、遠い昔の人々は自然を読む力があったのでしょう。
縄文土器に施された渦巻き文様は波を見続けた証なのかもしれません。

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