1週間ほど前の散歩中に、城北公園近くの店舗の前で見かけない樹木の蕾が目に入りました。
蕾の形はツバキみたいだが葉はツバキと違うようなので、「何だろう?」と思っていたのですが、今日行ってみると開花をしており、ナツツバキ(ツバキ科)でした。
ナツツバキはツバキ科の樹木ですが、別名をシャラノキ、サラノキ、シャラソウジュ、サラソウジュ(娑羅樹、沙羅双樹)などと呼ばれます。
この別名のサラソウジュ(フタバガキ科)については、仏教における三大聖木(※)と呼ばれる樹木の中の一つである、サラソウジュに擬せられ、これらの別名がついたといわれていますが、実際のサラソウジュという樹木は、黄色みを帯びた全く違う花のようです。
※ 仏教の三大聖木:無憂樹(ムユウジュ)、菩提樹(ボダイジュ)、沙羅の木(シャラノキ、又はサラノキ)
また、平家物語の冒頭の「祇園精舎の鐘の声,諸行無常の響きあり,沙羅双樹の花の色,盛者必滅の理をあらはす」というのは余りにも有名ですが、この沙羅双樹についてはナツツバキなのか本来のサラソウジュなのかが疑問になりました。
私的には、日本人の無常感からすれば白い花でそのままポトンと落ちてしまうナツツバキの方がピッタリくるような感じがしますが、本物のサラソウジュを見たことがないので、断定はしかねます。
何れにせよ、有名な寺院などで目にするナツツバキがすぐ近くの店舗の植樹帯に植わっていたのは意外でした。(まさ)
1週間ほど前に目にした蕾状態
今日は開花していました
花のアップ
同上 少し横から
よく見ると、5枚の花弁の1枚にほのかな赤みが付いていました
同上}
こちらは、赤というよりも黄色く見えます
本物のサラソウジュ(www.hana300.com/saraso.html より)