虹色ダンス ~RAINBOW DANCE~

アートと家族と人生と。。。。

カビカビパン

2011-07-11 | 陶器絵付け Porcelain painting
私が小学生だった頃、給食のパンはまずかった。
ぱさぱさとしていて食べづらく、でも大きさだけはあったから、多くの子供が食べきれなかった。

残ったパンはビニール袋に入れて、持ち帰らないといけない。
だけど、家に帰り着く頃にはその存在は忘れ去られて、ランドセルの底でぺしゃんこになる。

数日後に気がついた時はヒサンな状態。
もそもそ青いカビがはえたパンを、今さら親に渡せるはずもなく、私はその腐ったパンをいくつもいくつも自分の勉強机の下に押し込んでいった。

もちろんそれは、ある日両親に見つかって、ひどく叱られた。
どうしてこんなことをしたの!?と、母は怖い顔で私を問いつめた。

どうしてって、ちゃんと理由を答えられないまま私は泣いた。
自分はものすごく悪い事をしてしまったんだと思った。



『おそい・はやい ひくい・たかい(親にも先生にもおもしろくて使える学校BOOK)』という雑誌がある。
バックナンバーで「特集 かばんもお部屋もぐちゃぐちゃ かたづけられない子どもたち」というのがあったので、かたづけられない子を持つ親として、これは読まなくては!と早速取り寄せた。

なんとそこに「(生徒が)給食の食べ残しパンを机の中に入れっぱなしにしておき、カビを育てていた例などはよくありました」という小学校教員からの投稿があるではないの!
「お弁当にもっていったおむすびが、机の下のほうから出てきて、袋を開けるとモッサリカビが生え、緑色になっていた」という親からの投稿もある!

私だけじゃなかったんだ!
かびパンをせっせと机の下に溜め込んだ小学生の私と、同じ子供が、今も昔も日本中にいっぱいいるんだ。
言ってみればそれは、子供ならではの無邪気(?)な行為でもあるんじゃない?

そうか、そうか。
妙に納得し、長年のえん罪が晴れたようなすっきりとした気分になった私。

ああ、うれしい。






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