Tokyo Walker

諸事探訪

アザレア

2024年04月29日 16時29分35秒 | カメラ

 ひょいと庭に出て見るとアザレア(Azalea)が元気よく咲いていた。いつも一つ二つ咲いているのだが、土壌が合わない性か元気に咲いているのは今まで見たことがなかった。植えてから二十年は経過していると思うけれど、成長も極めて遅く、増えもせず減りもしない。
 アザレアは別名:セイヨウツツジとも言われ、所謂ヨーロッパで改良された園芸種である。
元種となっているのは日本のツツジなので、よく似ているのは当然である。Netでアザレアを調べてみたが、花の周りが白で、中が赤というのは珍しい。逆はよく見掛ける。長い間アザレアだと思っていたが、画像検索するとアザレアも出るがサツキも出て来た。しかし、我が家のサツキはまだ全く咲いていないところを見ると、やはりこれはアザレアなのか。本当の所は、よく解らない。この時期は、ツツジが長期間咲いているように感じるのだが、実はムラサキツツジ、ツツジ、クルメツツジ、キリシマツツジ、アザレア、サツキと次々連続して咲いている。よく見ると花の色や形、葉の形がそれぞれ異なるのだが、細かい所を気にしなければ大方は似たようなものである。

 四月二十九日、にわかに夏日(25度超え)になってしまった。
これで少し遅れ気味だった草花の開花もその成長バイオリズムを取り戻すかもしれない。

 今回はF2.8くらいに少し絞ってみた。相変わらずピントは掴み難いが、雄シベの天辺に合わせたつもり。少し絞っても強力なボケは健在で、この辺が見た目違和感のない自然なボケなのかもしれない。
F1.2の個性を生かした描写とは言えないかもしれないが、背景はふわりと優しくボケて、程よく主体を浮き立たせている。実際、F1.2の個性はあまりに強く、なかなか御し難いものがある。

Body   α7Ⅱ/SONY
Lens    NIKKOR-S.C Auto 55mmF1.2/Nikon
Mount Adapter NF/SαE/RAYQUAL
Filter   SL39・3 φ52 UV/Kenko
Hood    φ52mm Rubber/ETSUMI


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薬師池の今どき

2024年04月15日 18時32分10秒 | カメラ

 久々に晴れて、午後散歩に出掛けてみた。今年は三月中から天気が悪く、台風もどきの風雨だったり、寒かったりで桜の開花も随分遅れたようだ。その為か、ここに来て野の花々が一斉に咲き出した。

 庭のブルビネラ、スイセンやチューリップ、ツリガネスイセンも咲いている。薬師池の様子も日々忙しく変化しているに違いない。昨年、結構細かく見た筈なのに、結構新しい発見がある。ヤマルリソウ(山瑠璃草)、カキドオシ(垣通し)、ムラサキケマン(紫華鬘)ヒメオドリコソウ(姫踊子草)など。

 咲き始めたばかりのツツジ(躑躅)だが、これにも種類はたくさんあって、撮った写真を調べてみるとキリシマツツジ(霧島躑躅)というものらしい。何でも、鹿児島県下の霧島山の山中に自生するツツジの中から江戸時代初期に選抜したものが全国に広がったらしい。見ての通り、本当に綺麗な花だと思う。花は造形や色もさることながら、最も魅力的な部分はそのグラデーションにあると思う。

真似することの出来ない自然の絶妙な表現力である。刻々と変化する流れの中で、全てを記憶に留めることは難しいが、それを一枚の画像として固定することが出来た時こそ撮影者の至福の瞬間である。全ての物事が忘却の淵に押し流されても尚、記憶の底から蘇らせてくれる一枚に違いない。

 前回(三月末)は咲き始めたばかりのヤマブキ(山吹)だったが、今回は満開。新緑の中にあって、派手な黄色は良く目立つ。よく黄金に例えられるヤマブキ色だが、何分本物を見たことがないので何とも言えない。日本橋・高島屋で開催中の「大黄金展」を見るべきだったか。

 感度補正は使用しなかった。絞りは全てF1.4、シャッター速度で感度(ASA)を出来るだけ100になるように調整して撮影した。相変わらず前後強力なボケである。この結果から(好みの問題ではあるが)、もう一段絞っても良いかも、と思う。

Body   α7Ⅱ/SONY
Lens    NIKKOR-S.C Auto 55mmF1.2/Nikon
Mount Adapter NF/SαE/RAYQUAL
Filter   SL39・3 φ52 UV/Kenko
Hood    φ52mm Rubber/ETSUMI

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NIKKOR-S.C Auto 55mmF1.2

2024年04月10日 14時28分51秒 | カメラ

 「重い、デカイ、ゴツイ」は明るいLensの宿命のようなものである。それ故にという訳ではないが、山のように所有するLens達の中にあっても、F1.2は唯一この1本だけである。
凡そ50年ほど前のLensであるが、外観の経年のスレ少なくガラスも綺麗で、入手したときの状態で、そのまま使用している。近い将来保守するとしたらフォーカス環のグリス交換くらいのものであろう。

 撮影は最短(0.6m)距離である。右背景に見える白い綿のようなものは隣家の庭の比較的小さな白い花で、歪んだ円形ボケの状態。隣家との間のフェンスは少し二線気味にボケている。2つの白いチューリップの間は10cmくらい離れているが、左側のチューリップのボケはジワリ滲んだようなボケである。これがF1.2特有のボケなのかどうかは判らないが、確かに強力なボケである。それが為か、とにかくピントの山が掴み辛い。

Body   α7Ⅱ/SONY
Lens    NIKKOR-S.C Auto 55mmF1.2/Nikon
Mount Adapter NF/SαE/RAYQUAL
Filter   SL39・3 φ52 UV/Kenko
Hood    φ52mm Rubber/ETSUMI

 他のレンズと同じように、開放における描写は破綻とまでは言わないが、やはり厳しいものがある。
一般的に開放における描写が安定しているのは開放値F2以降のLensではないだろうか。このことを踏まえれば、F2より明るいLensの場合は一段絞って撮影するというのが真っ当な事のように思える。
 明るいLensは開放で撮らなければ意味がないという話もあるが、決してそんなことは無い。
F1.2をF1.4に絞って撮影するとき、いわゆるF1.4のLensの開放で撮るのと一見同等である。しかしそれはF1.4のLensで、開放で撮るのとは全く異なるであろう。一方は「余裕のF1.4」であり、他方は「限界のF1.4」なのである。Auto-TAKUMAR 55mmF1.8にも同じことが言えるかもしれない。
F1.8から一段絞ってF2とすることで、例の気難しさは鳴りを潜め、Lens本来の持ち味を表出してくれるのではないだろうか。




 

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ゼブラ柄の話し

2024年04月09日 14時50分31秒 | カメラ

 最初に手に入れたのが2022/09/28、Auto-Takumar 55mmF1.8(後期)であった。してその2日後の2022/09/30、Auto-Takumar 55mmF1.8(前期)を入手した。結局同じようなものが前期、後期と揃うかたちになってしまったのである。それにはちょっとした理由がある。

「前期」を落札するとき、前玉に盛大な拭きキズがることは承知していた。だから「後期」のLensを転用出来ないか期待したのである。実際、この顛末はどうなったかと言うと、焦点距離55mmF1.8で5群6枚という構成は同じであるが、「前期」はUltron型、「後期」は変形 Double Gauss型ということになっている。要するに似て非なるものである。
前玉、後玉は確かに同じ径で互換性がある。しかし、肝心の屈折率が異なるのである。
実際にLensを入れ替えてみると、大幅にFlange backがズレてしまう。結局、ニコイチは出来なかったのである。それに「後期」は、格安で入手できたにも関わらず意外に美品で部品取りには勿体ない、「そのまま使うべき」モノであった。それに比べて「前期」は「後期」に比べて4倍以上の価格で入手したにも関わらず、使ってみようと言う気にもならないくらい幻滅するLensなのである。仕方なく全て清掃して最初の状態に元に戻すことにした。
      
 Pentaxの「ゼブラ」デザインは、他には見掛けない。この時期だけ作られたモノであるらしい。
他メーカーにもゼブラ柄はあるが、数は少ない。とにかく「ゼブラ」というだけで、お高いのである。どう考えても見合わない値段である。それから時が流れ、ゼブラのことは忘れ去ったかに思えたが、突然再会の機会がやって来た。
 2024/03/03、PENTAX K型がLens付きで出品されているのを見つけた。Lensの画像や商品説明は少なく、判断に困るものだったが、なんとなく良さそうな雰囲気が・・・・したのである。
落札の結果、Lensは最初の「前期」よりもかなり綺麗で、例のTop Lens(盛大な拭きキズ)とRear End Lens(カビ痕が目立つ)の2枚を入れ替えることが出来た。Lensのヌケも上々である。Focus環も文字がより綺麗(鮮明)なので交換した。
 分解してみると判るが、このLensは銅鏡内部で緩衝材としてゴムが2か所使用されている。
最初の「前期」は分解に失敗して、緩衝材の止めネジを1本破断してしまい欠品状態である。
これも正常な状態に修復することが出来た。絞り羽根10枚というのも魅力の一つだが、慣れているとはいえ組み立てはなかなか難しい。悪戦苦闘のRestoreを経て、ほぼ完璧にニコイチを完成させることが出来た。気分の問題かもしれないが、とにかく完全修復されて使ってみようという気持ちになったことが何よりも重要なことである。



 なぜ、ゼブラに拘るのか。実はAuto-Takumar 55mmF2で撮った写真に原因がある。
詳しくはBlog:2021/05/16「菖蒲」を参照していただければと思うが、その画像の背景ボケがどうしても気になってしまい、「当然、F1.8にすればもっと良いはず」という勝手な妄想に陥ってしまったのである。
2024/03/20「早春」でも記したように「Lensが明るくなった分、気難しいLensになったという印象」なのだが、要は使い方次第であって、Lensの魅力を何等損なうものではない。
Old lensのファンとしては至福のAuto-Takumar 55mmF1.8(ゼブラ柄)なのである。


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