XZ-2は着せ替え人形じゃないが、グリップを付け替えることができる。用意されている色はベージュ、レッド、パープルの3色で、今回発売キャンペーンでレッドを入手することができた。レッドとブラックは以下の通り。(ブラックは最初からカメラに付いている)
ネジ1本で簡単に着脱が可能で、グリップ無しでも構わないが、やはり有った方がホールドに安心感が増す。外したり付けたりして眺めてみたが、やはり最初のブラックが一番似合うような気がするから不思議なものだ。(レッドも悪くはないのだが)
ブラックはともかく何にしても無難な色で、そこへいくとレッドはかなり個性的。赤といっても色のトーンは相当に控えめで、なおかつ浮き上がらないようにかなりシブ目に抑えている。しかし、実際にはやはりブラックのようには収まらない。
ここから話しはコロッと変わって、写真の「写り」の問題。グリップの背景はシロで、冬のきつい日差し(自然光)を使って全自動(iAuto)で撮影した。当然のことながら、「シロ飛び黒潰れ」の写真になった。そこでこの写真をPCに取り込んでからソフトで「コントラストの自動修正」を実行した。クロは潰れたかに見えたが、何とか復活させることが出来た。もともとの色がクロだから、なかなか捉えがたいが何とかそれらしく写っている。このような写真はHDR(High Dynamic Range)を使用すると更に改善されるのかもしれないが、それは次回に取っておこう。
それにしてもこの赤グリップはシブいな。何だかカラシ色のベージュも付けてみたくなった。
確かに明るいレンズはそれだけで撮影範囲がグッと広がる。EX-P700のWide側7.1mm(33mm/35mm相当)/F2.8に対してXZ-2は6mm(28mm/35mm相当)/F1.8であり、この差は大きい。相まって、最大感度がEX-P700の640に対してXZ-2は12800となれば、状況はかなり変わってくる。勿論、5年という歳月はデジカメにとって大きな革新をもたらす。イメージセンサーの性能向上・規模拡大、裏面照射方式、ミラーレス化、コーティング技術など大きな実用的技術革新がいくつもあった。5年前のものと現在のものを単純に優劣比較するのはいかがなものかと思わないでもない。私のような写真の撮り方では、さほどの違いは無いのでは?と思うかも知れないが、しかし、この差はやはり埋めがたいものがある。
早朝や夕暮れ時の光量の少ない時は圧倒的とも言えるくらい差が出て来るのだ。だからといってレンズは明るければ良いというものでもない。レンズは明るくするほど大口径になり、コンパクトからかけ離れる。コンデジにあって、6mm(28mm/35mm相当)/F1.8というのは絶妙なポイントなのではないだろうか。NikonのP7700もWide側で6mm(28mm/35mm相当)/F2と負けてはいない。しかし、Tele側で42.8mm(200mm/35mm相当)/F4とかなり暗くなる。私の場合Tele側は100mm前後あればよいと思っているので、200mmとするよりもXZ-2の24mm(112mm/35mm相当)/F2.5の方が好ましいのである。
写りの良さのポイントは大方性能の目一杯を使用するよりも、少し抑えた所にある。絞りや感度で言えば一段下げた所が良い。そんな訳だから、公称の最大値をそのまま使用するという訳にはいかない。だからこそ、コンデジのF1.8という明るさは立派なレンズ性能だと言えるのではないだろうか。
この立派なレンズ性能を生かした写真がすぐにも撮れるのかといえば、それはなかなか難しい。しかし、その期待を抱かせることは確かだろう。
2012年12月31日、満を持して遂にデジカメ2代目が登場することになった。今のコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)は競争の最も激しい商品区分で、高級機と低価格の狭間ににあって、機能面、性能面、コンパクト、価格面、デザイン面とあらゆる面でメーカーの工夫が激突するエリアである。コンデジはカメラ作りの象徴的なエリアなのかもしれない。
購入するに当たり、やはり比較検討は必要だろう。
・X10 /Fujifilm
・XZ-2 /OLYMPUS
・G1X /Canon
・P7700 /Nikon その他。
しかし、私のような写真の撮り方からすれば基本的にはいずれも、大きさ、重さ、画素数、Zoom機能、価格、どれを取っても何等不足はないはずである。とすると、最終的に決め手となるのは「カッコ良さ」以外に何もない。「カッコ良さ」もこれまた個人的なこだわりの、ただ、本人がカッコ良いと思っているだけの範疇なので他と比較して何がどうだからということでもない。
私が今回最終的に、一番「カッコ良い」という結論に至ったのはOLYMPUS のXZ-2であった。しかし、具体的にどこが?と言われても言いようもない。強いて言えば全体的にというより他ないだろう。何せ、競合する機種にそれほど大きな差異はないのだから。
早速、XZ-2を持ち歩いてみた。大きさW113×H65.4×D48(346g)については文句なし。ベルトも両耳式なので安心。(EX-P700は片耳式のストラップだった)レンズの出っ張り具合も気にならない。さすがに、フラッシュのON/OFFはハード的なロックが掛かり、これをONにしてポップアップしないとフラッシュは発光しない。これぞ正しい機能・操作というものだ。もう、勝手に発光して周囲から睨まれるということもないだろう。
しかし、ここで妙なことに気付く。レンズキャップに何やら細い紐のようなものを付けるらしい。付けないとどうなるか。レンズキャップを付けた状態で電源をONにすると、何とキャップが押し出されて脱落してしまう。どうやら、そのための脱落防止紐だったのだ。こればかりはいささかガックリ来たが、まあ、レンズキャップは、撮影時は使用せずに保管するときだけ使用することにした。それにしても写真を撮ろうとして電源を入れるとキャップがポロリ。しかも、紐でぶら下がるというこの方式はいかがなものだろう。超精密機器とのギャップ、アンバランスには呆気に取られるものがある。
更に、もう一つ。カメラ本体の底部に電池やメモリーカードを収容している訳だが、このフタが何ともチャッチイ。持ち歩いていると、ちょっと触れただけで開いてしまうようで、ふと気が付くとプラプラと垂れ下がっているのだ。ロックがあまりにも弱すぎる。メーカーの意図するところは別売のボディジャケットを付けるのが前提?、信じられん。「カッコ良い」XZ-2なのにそれは無いでしょ。
XZ-2。長くつきあえるカメラになると良いのだが、さてどうなることやら。
最初のデジカメは2005年、カシオのEX-P700だった。当時としてはレンズ部分が厳めしくてちょっと個性的なコンパクトデジカメだった。私は静止画専門で(動画は撮ったことがないので使い勝手についてはサッパリ判らないが)、まあ言ってみれば昔のフィルム写真撮りそのままで、何等進歩のない撮り方をしている。
このカメラは、見た目ゴツく見えるが、大きさとしては相当コンパクトである。その為に、せっかく付いている「位相差センサー」や「フラッシュ」がカメラを持つ右手指の影になり、正しく機能しないことがしばしばだった。それとコンパクトにしたために、カメラを保持し難い、操作がしづらいという何とも言えないストレスがあった。外径寸法W97.5×H67.5×W45.1(mm)質量225g(Batt含まず)
画素数は720万画素を持ち、これも当時としてはかなり上のクラス。画素数には上には上があるのだが、私の場合プリントはL版まで、その他WebやBlogに載せるのに過大な画素数は不要で、画素数ばかり大きくてもさしたる意味は無い。ということで残念ながら720万画素を有効に活用したことは1度もない。
写真を撮る対象は大方風景が主で、接写も時々撮る。人も風景の一部で撮るが、真面目なポートレートは撮ったことがない。だから、7.1~28.4mm(35mm換算33~132mm)/F2.8~4で光学Zoom4倍、Digital Zoom4倍(合計16倍)ズームで不足を感じたことはない。
CASIOは、確か日本で最初にデジカメを作ったメーカーだが、光学レンズのメーカーではない。しかし、電気仕掛けの部分はOKでも(今も昔も)レンズまで作る気はないようで、このEX-P700のレンズはCanon製が採用されているから面白い。
モニターは2.0型TFTカラー液晶(115.2k画素)。ボディがコンパクトになっている分、モニターも小型になるのはやむを得ないが、今のカメラのようにバリアブルにはなっていない。そのため晴天の昼間にモニターを見ると、ほぼ何が何だか判らない。致命的と言ってよいほど役に立たない。そこでファインダーが登場する訳だが、これはこれでよく見えるのだが、実際にどんな写真になっているかは判らない。後で、撮った写真を見てビックリということになる。
もう一つ、どうも納得できない部分がある。それは、自動発光のフラッシュ機能だ。光量不足の時に自動的に発光する仕組みだが、一長一短がある。モニターに要フラッシュの警告が出て(或いは出なくても)マニュアルでフラッシュONにしてはじめて自動発光するハード的なON/OFFが好ましい。光量不足でも、発光したくない場面は意外に多い。思わぬ発光で迷惑になったり、奇異な目で睨まれることは避けたいので、シャッターを押す前にいつも自動発光がOFFになっているか気を付けねばならなかった。また、一旦OFFにしてもすぐに設定がONに戻るので、常々この機能は要注意だった。
そんなこんなで、なかなか思うようにはならないデジカメだけれども、旅のお伴に、散歩のお伴に何気なくポケットに入れて持ち歩けるという大きさだけは秀逸だった。