スミダマンのほのぼの奮戦記

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ザグレブ旧市街(クロアチアの旅  前編)

2019-09-04 06:06:18 | 旅 ~海外

クロアチアの首都ザグレブの旧市街のセンター地域に

飾られてある青銅製の市街地模型。

この模型を見ながらガイドさんから説明を受け観光がスタート。

ザグレブはカプトルとグラデツというふたつの集落が

この街の始まり。互いにライバル関係だったが

17~19世紀に統合してザグレブとなった。

ザグレブの名が現れたのは1094年頃。

旧市街地はゴシック様式とバロック様式の建物が多い。

全体的には中世の街並と

高層ビルが混然としている。

尚、ザグレブ市の人口は市街地で686,568人。

市域で792,895人。(2011年国勢調査)

ザグレブ都市圏としては1,110,517人の人口だ。

カプトル地区の丘に建つザグレブのシンボル的存在で

高さ105Mの尖塔が印象的な聖母被昇天教会。

元々はロマネスク様式の大聖堂であったが、

1242年のモンゴル来襲により破壊された。

その後、ゴシック様式で再建されるが1880年の地震で

損壊し、20世紀初頭にネオゴシック様式の

現在見られる姿となった。

内部はルネッサンス様式の祭壇や

バロック様式の説教壇などが残っている。

外壁、展示されてある尖塔の色の濃淡を見ても

その歴史の変動が見て取れる。

キリスト像の上に彫られたあまり見たことのない

不思議な文字。これはスラブ語圏で最古の

グラゴール文字らしく、キリル文字の原型となったそうだ。

主祭壇の奥には列福アロイジエ・ステピナツの石棺がある。

ステピナツ大司教は現代クロアチア史で

激動の時代を生きた聖職者だ。

カプトル広場には噴水と4体の黄金の天使に守られた

聖母マリア像をいただく塔が建っている。

これは広い広場の中でひと際目立ち、

全体の空間を引き締めている。

カプトル広場から青果市場の方へ緩やかな坂を

下っていくと遠く聖マルコ教会の塔が見える。

聖母被昇天教会の前で見かけた上品な色のクラシックカー。

とても目立ったのでパチリしてしまった。

かわいい車ですネー。

さらに青果市場のある広場を渡って白いテントが

張り出されたショップがある路地を下っていく。

路面は古いヨーロッパの街特有の敷石で

時代を感じさせる風情がある。

この坂を下り切ると色とりどりのかわいいカフェなど

賑やかなトカルチチェヴァ通りに出る。

ここで一軒の両替商で皆マネーイクスチェンジ。

ガイドさん曰く

「財布にお金の出し入れはなるべく見られない様に

気を付けて。外国人のひったくりが居るから。」

歩くのに疲れた私はここで見張り役を引き受けた。

この商店街の一角に立っていた等身大のマリア。

ユリッチ・ザゴルカ像。

残念ながらこの女性がどのような人だかわからない。

ガイドさんの説明で初めて知ったのが

クロアチアはネクタイ発祥の国。

これは意外な事。知らなかったナー。

これ以降、ネクタイのお店を幾軒も紹介された。

同行の人がこのネクタイを買って値段を聞いて驚いた。

数十万円もしたそうだ。

ザグレブの石の門教会のすぐそばにある

馬上の騎士が巨大な悪竜を退治したことで有名な

聖ゲオルギウスの像。

3世紀頃のローマ時代の殉教の聖人だそうだ。

これは恐ろしく古い時代の話だ。

ザグレブの起源となったこの街グラデツは中世の時代には

王国自由都市だった。

街は敵の侵入を防ぐ城壁で囲まれていたが、

この石の門は城壁の出入り口のひとつ。

当初は木造の門だったが18世紀に石で固められ

現在の姿になった。

1731年に大きな火災があり、木造部分は焼け落ちたが

焼け跡からイエスを抱えるマリア像が無傷で発見された。

そのマリア像を納めた礼拝堂は今でも篤く信仰されていると言う。

道路の一部には礼拝するテーブルがあり、

この日も敬虔な信者が祈っていた。

グラデツ(現ゴルニィ・グラード地区)の丘に建つ聖マルコ教会。

13世紀にゴシック様式で建てられ、18世紀に再建されて

現在の形となった。

1880年に造られたモザイクの屋根が特徴的で

3つの紋章がひとつになっているのが

クロアチア王国の紋章。

城が描かれているのがザグレブ市の紋章だ。

上が大統領官邸で下が国会議事堂。

昔の建物を使用している為か意外に簡素だ。

丘の頂上付近のこのあたりは政府の重要な建物などが集まっている。

塔があるから教会に見えるが、無ければ普通の建物の中にある

ギリシャ正教の教会。

ここにはエジソンを凌ぐといわれる

天才ニコラ・テスラのレリーフがあった。

交流発電機などを発明したクロアチアが生んだ巨人の一人だ。

ここで奇妙な車と遭遇。

車上にトランクがあるから観光客の車か?

4隅にクロアチアの国旗。

1本はお人形が持っている。

2匹のキツネの人形の間に2組のスキー板が。

とにかくこの車、目立ったナー。

アッパータウンから望むザグレブ市街の全景。

ここは丘の上で眺めがとても良かった。

因みにクロアチアの人口構成は

クロアチア人が92%、セルビア人が2.41%、

ボシュニャク人が0.8%、ムスリム系1.02%、

アルバニア人0.83%、スロベニア人0.14%、、モンテネグロ人0.27%

クロアチア人以外は少数だが、バルカンの国は多民族国家

だということがよくわかる。

同じくアッパータウンから見た聖母被昇天教会と聖マルコ教会。

スロベニアではあまり見なかった落書きが

クロアチアではひどく目立った。

この狭い通りはあえて行政側が落書きを認めた壁だとか。

高校生が多く書くらしいがモラルの差を感じてしまう。

カプトルとグラデツの丘の中間にある広場で

街のほぼ中心にある共和国広場。

クロアチアの国民的英雄の名前をとってイエラチッチ広場とも

呼ばれ、広場の中央には彼の像が立つ。

広場の周囲はカフェテリアやレストランが取り囲み、

ザグレブ市民の憩いの場となっている。

古い街並のザグレブ市内をモダンな路面電車が走っていて

市民の大事な足になっている。

 

 


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