2020年12月26日(土)付、日経新聞のプラス1
「読者が選んだ郷土汁」(何でもランキング)で
第一位に選ばれたのが山形県の芋煮汁だ。
因みに第二位が三平汁(北海道)。
サケにジャガイモ、北の大地らしく。
第三位がカニ汁(鳥取県)。
殻からも良いだし、ぜいたくに。
第四位がけんちん汁(神奈川県)。
実は鎌倉が発祥の地。
第五位が赤だし味噌汁(愛知県)。
深いうまみ、アサリやなめこで。
そして東北の芋煮汁には宮城・仙台の芋煮と福島の芋煮の3バージョンがある。
宮城・仙台の芋煮は肉は豚肉を使用、そして赤みそ(仙台味噌)を使う。
一方、福島の芋煮は醤油と味噌、両方使う。
肉は豚のこま切れで、きのこをどっさり。
芋煮というよりはきのこ汁といった感じ。
山形では秋になると家族や親しい人たちで河原に集まり、
芋煮の大きな鍋を囲んで「芋煮会」を開く習わしがある。
有名な芋煮会は9月に開催される山形市馬見ヶ崎の河川敷で行われる
「日本一の芋煮会フェスティバル」だ。
芋煮の横にある漬物は、さんま寿しでもご紹介した京都展で買った野呂本店の漬物と
上澤梅太郎商店で買った日光みそのたまり漬のらっきょう。
(材料 4人分)
里芋・6個(多めの方が良い)、シメジ・1パック、シイタケ・2~3枚、
こんにゃく・60g、ごぼう・1本、長ネギ・1/2本、牛切り落とし・300g、醤油、酒。
シメジは小房に分け、シイタケは石づきを取り細かく切る。
こんにゃくは一口大に切ったが、お好みの大きさで。
熱湯でザッと茹でてざるにあける。
ごぼうの皮をむき、ささがきに切る。
ごぼうを入れない人もいるが、スミダマンの芋煮はごぼうは必須。
昨日紹介した八百一で買った京都浜詰産の〇芋(読めない)と小さめの里芋
2種類を使用して味比べをしてみた。
牛の切り落としは家族の要望により良い物ということで、
浦和アトレに入店している肉処たかぎで国産牛小間切れを買ってきた。
大きめの鍋に水と顆粒だしで出汁を作りお酒と醤油を入れる。
牛肉とごぼうを投入。
沸騰したらアクを取る。
残りの具材すべてを投入。
少量の塩で味をととのえる。
完成したら丼に盛り、刻みネギをかける。
器は黒系と白系のものに盛り、どちらが映えるか試してみた。
自分的には白の勝ち。
味の方は基本アッサリ系だが牛肉の旨みが後を引く美味しさが口の中に優しく広がる。
そしてなんといっても秋の食材、
里芋のホックラした食感とぬめりが温かく体を包んでくれる。
やはり芋煮は日本のふるさとの味。
素朴な郷愁を感じる料理だ。
この中に七味を少々ふりかけると味がピリッと締まり、是非おすすめします。