JR熱海駅から徒歩13分、タクシーで約4分、熱海で最も古いと
言われている古屋旅館。そのシンボルの武田信玄の屋形門が
迎えてくれる。この門は黒沢明監督の映画「影武者」のロケで
使われたものだ。門の上に輝く「武田菱な武士の心意気の如く
お客さまを精神誠意もてなす気持ちの表れという。
ここは、創業1806年、熱海の歴史を重ねる数寄屋造りの老舗宿。
全館京風の造り、趣向を懲らしている本館、新館有喜多。
全26部屋で最大収容約110名だ。写真の左側に
写っているのが旅館敷地内にある古屋天満宮。
古屋旅館の3つのこだわりと6つの魅力。
綺麗で清潔なお部屋、本物の温泉、美味しい料理が3つのこだわりだ。
後程アップするがそのことを感じさせてもらった。
6つの魅力は ①心よりのおもてなし ②清左衛門の湯 源泉100%掛け流し
③京風懐石 季節の懐石料理(古屋懐石)
④熱海温泉の歴史と伝統⑤観光中心地に立地する老舗旅館
⑥年配の方 お子様に優しい館内、団体客も安心。
200年以上の歴史を誇る当館ならではの古き良き時代の
遺産を随所に展示している。玄関ロビーの展示コーナーには
NHK「ブラタモリ」で使われた江戸時代の版木、大正時代の
手提げ金庫、大正3年製造の電話機、戦前の蓄音機、
1900年頃のアメリカ製タイプライター、花火玉など。
部屋から見た景色。市街地の真ん中で低層の建物だけに
周囲にビルが建ち、決して景色は良くない。
但し小さな庭は良く手入れがされている。
今回の旅は建設業界の一泊総会で、JTBのオススメでもある
古屋旅館に少々値もよかったが決めた。大人の宿、
明るく広々としたお部屋のうたい文句の通り、
和風旅館らしい部屋の調度品にも気が配られているのがよく分かった。
たまたまこの部屋には玄関までの赤じゅうたんの小径があり
贅沢な空間を造っていた。木製建具など和室の
しつらえもお金をかけた本物志向の部屋だ。
これが宴会場。なかなか趣きのある空間だ。
両壁に展示物がある長い廊下を歩いて行くと中庭がある。
その先が当旅館の魅力の一つ清左衛門の湯の大浴場と
露店岩風呂。200年に渡り湧き出し続ける名湯100%源泉掛け流しの湯だ。
これがエレベーターから大浴場へ行く間の廊下に
びっしり飾られた当旅館の由緒ある記念物。
横山大観、坪内逍揺、川合玉堂の書状、東郷平八郎師のゆかりの品
他にも日本で一番古いラジオ、写楽の版画などが展示してある。
これが夜の宴会料理、。団体料理といえば、数が多い為、
若干作り置きをしてちょっと冷めた料理とか新鮮さが
落ちてしまって、旨さを欠いた料理が多いが、さすが
古屋旅館は美味しい料理を売りにしてるだけに
料理長の心意気が伝わってくるような生々した料理が続いた。
又器の皿すべてを京都から直接仕入れているとか。
さぞ調理場は戦場状態だったことだろう。そういうことで立派な宴会料理でした。
これが朝食料理。やはり熱海の朝食といったらあじの干物があった。
温泉玉子は当館の温泉で蒸したとか。鍋は四方焼き
ころ豚厚揚、水菜、当館は最初から朝のおなかにやさしい全粥も
付いている。最近のご飯は必ず産地と品種が書かれている。
当館のは山形県おきたま盆地のコシヒカリだ。
どこのお米を使うか決めるまで情報収集、
試食、現地確認、仕入れ提携など料理長はいろいろ考えるのだろう。