100分de名著 『放浪記』 林芙美子
第1回 「悪」の魅力 「85」
数奇な運命によって幼少期から放浪の旅を余儀なくされる林芙美子。
ある時は安月給で酷使され、ある時は男女関係の泥沼にはまり続ける女友達の姿に直面する。
相次ぐ不条理に対したとき、林芙美子の中に発動するのは「悪」。
「富士山よ!/お前に頭を下げない女がここにひとり立っている」という詩に代表されるように痛快なまでにあっけらかんとした悪罵、怒り、憤り。
彼女の言葉は、暗い世相を生き抜く庶民たちの声にならない心の叫びと共鳴することで読者たちをわしづかみしたのである。
第一回は、林芙美子の人となりや執筆背景に触れながら、「放浪記」に描かれた「悪の魅力」に迫る。
Dinner/Nocturne - Yo Yo Ma plays Ennio Morricone
索引 100分de名著 ②
索引 100分de名著 『放浪記』 林芙美子
100分de名著 『放浪記』 林芙美子 第2回 お人好しの嫌われ者 「86」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます