100分de名著 『戦争論』ロジェ・カイヨワ
第四回 戦争への傾きとストッパー
コンピュータ、人工衛星、そして核兵器の登場によって戦争が人間の知的能力をはるかに凌駕する事態を迎えた現代。
戦争が歯止めがきかない自走システムと化す中、カイヨワは無力感に打ちひしがれながらもその僅かな可能性を「教育」に託す。
西谷修さんはカイヨワの課題を引き継ぎ、「諸国家の共存」や「人間の共同性の確保」を目指した新たな枠組みを考えなければならないという。
それにはカイヨワが試みたような「戦争」や「国家」についての原理的・存在論的考察が欠かせない。
その上で、人類を惹きつけてやまない戦争の本質や、人間の本能、思考の枠組みを冷徹に見極め、政治や権力に利用されない方法を模索しなければならない。
第四回は、カイヨワの戦争に対する洞察をさらに深堀りしながら、人類が戦争を避けるには何が必要かを考察する。
Mr. Acker Bilk - La Paloma
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