最後に、今議会では北九州市基本構想・基本計画を変更する議案が提出されています。その中には、「市政変革」の取組を進めるという記載があり、それを実行する組織として財政局を財政・変革局に変えるという提案を受けています。
これまで行政は行財政改革や構造改革など、一般的に改革という言葉を使ってきました。変革は改革と同義だと国語辞典には書いてありますが、英語では明確に違います。英語で改革はリフォーム、つまり住宅リフォームと同じで改善、模様替えのような意味です。一方、変革はトランスフォーメーション、つまりロボット玩具や戦隊モノで言えば、変身です。全く別物になる意味です。革命が「政治的変革」と評されるように、変革とは、もとあったものをひっくり返して、作り直すというニュアンスを含みます。
果たして市民は武内市長に、これまでの末吉、北橋市長から続く行政の継続性、それをひっくり返すことを期待して投票したのでしょうか。違うと思います。私の周りの武内市長に投票した方の多くは、何か面白いことをしてくれるんじゃないか、ジリ貧でなく前向きの改革を期待してのことです。
棚卸しなど今までの市民生活を根底からガラガラポンにして、破壊することを誰も望んではいません。
市長は、北九州市は人情の街だと言われています。福岡県知事選に落選後、北九州市民が自分を救ってくれたと話されていました。私もすごく共感を覚えます。
私も、36歳で議員を引退した後、建築現場で働く毎日で、とても政治家に復帰できる可能性もない状態でした。しかし奇跡的に8年後に私は八幡の市民から再び市議へと押し上げられました。私を議員にした人達は、元々、私と考えの違う方でした。つまり思想や考えが違っても、がんばりよるから、応援するか、との人情です。
私は市長と同じように、北九州市民から救われ、再び政治家としての命が与えられました。市長がその人情に恩返しするのであれば、自身の取り巻きでなく、むしろ、敵対した、意見の違う議員や市民の声を聞き、徳で報いる政治をすべきです。
武内市長を市長に押し上げた人達は、県知事選挙の時には、対立し票を入れなかった方が多数含まれています。それでも市長のやる気に期待し、武内市長誕生の大きな原動力になりました。
それが北九州市民のザ・人情です。右も左も、表も裏も関係ない、それが北九州市民の心ではないでしょうか。是々非々が常の明朗な気質です。
私は「変革」という名は北九州市政にそぐわないと思います。財政・変革局の名前の変更を求めます。③
以上で私の第一質問を終わります。