olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

小6の「将来なりたい職業」

2019-03-14 | 学校とその周辺
卒業間近になり、息子の学校では
やたらと「将来なりたい職業」をテーマにしたあれこれが
課題になっているようです。

卒業式の壇上で一人一人言わなくてはならないから
というのもあるのでしょう。
クラスで発表し、作文を書き、
壁新聞を作り、図工の題材もそれ。

中学校に提出する調査書にも
志望校と共に「将来の職業」を書く欄がありました。



息子は、

「もー、そんなん今決められんし!
 学校は将来の仕事にこだわり過ぎ!」

と文句を言いながらも、
一応「アナウンサー」という
息子を知る皆が納得する妥当な線を思いついたので、
とりあえずそれで体裁を整え、
この「なりたい職業 強化月間」を乗り切る!
と決めたようです。

「そのために今頑張ること」の欄には、
「たくさん喋る」と書いてありました。


え。

もう充分です。
お願いだから、これ以上頑張らないで。


(ちなみに5年生の頃の将来の夢は、こんな感じでした。


---


クラスには、息子と同じように
「今言われてもねぇ」と悩む子はいるようです。

でも、書かなきゃいけないので、
仕方なく、みんな何とかかんとか絞り出す。


息子が他の子の面白エピソードを話してくれました。


「Rはね、希望の職業、「ヒーロー」って書いてたんだよ。
 R、大丈夫かな?
 いつでもどこでも下ネタ連発して、
 先生には怒られてばっかりの子だよ!
 
 でも、他に何かないの?って先生に言われて、
 最終的には「ヒーローか警察官」って言ったの。
 そしたら周りの子が「おまえ、捕まる方だろ」って(笑)
 たしかになーって爆笑だったよ。」



いやあ。6年生でヒーローかあ。
幼いねー!
でも、Rなら言いそう(笑)

って最初は笑ったけど、
警察官と聞いて、おや、と思いました。

警察官とヒーロー。

もしかしたら彼が「ヒーロー」と言ったのは
困りついでの受け狙いじゃなくて、
けっこう本気で憧れているのかも。
「正義」への憧れ。
いいねー!


あと一人。

「Sは、憧れの職業が「コンビニの店員」なんだよ。
 Sのよく行くコンビニの店員さんが、
 すごく優しいんだって。
 だから、あんな大人になりたいんだって。」


最初、コンビニ店員と聞いた時は
「ん?」と思ってしまったけど、
理由を聞いて納得。

優しくしてくれたのが医者や看護士や教師で、
だから自分も志したというのは
よくある話だものね。
それがたまたまコンビニ店員だった。

みんなに「えー?マジでか?」とか言われても
変えずに貫いたんだって。
Sは、ほんわかした雰囲気の子だけど
案外しっかり自分を持ってるのね!



・・・という話を夫にしたら、
おお、いいねぇ~、と言いつつ、
自分の話を始めました。


「幼稚園の時、先生に訊かれて、
 わからんかったから
 親に言われるがままに「建築家」って言ったんだよ。
 なんか知らんけど
 オヤジが建築家は儲かるとか何とか言ってさ。
 そしたら、幼稚園の先生が
 家を建てる人なら大工だって勝手に変換して、
 アルバムには大工って書いてあるんだよ。
 そんなことカケラも考えたことないのに!」


ちょっとまって。
お義父さん。
なんでまたよりによって建築家?
我が子の適性を全く考えてないでしょ!
折り紙の展開図が読めない子だよ?
いまでも平面図から立体が想像できない。
自分の家の図面も、最後まで理解してなかったからね。

ほんで、大工ってか?!(笑)

図面読めない上にウルトラ不器用なのに。
これはもう、この世にあまたある職業の中でも
最も向いてない、どう転んでも無理な仕事の一つだよね!


爆笑でした。


---


そもそもの話。
子どもに将来の夢なんて、
別に聞かなくてもいいように思うんだけどな。

ある子はいいけどさ。
無い子は、無理矢理ひねり出さなくても
「まだ決めていない」でもいい
ってことにしたらいいのに、と思う。

こんな記事を見つけました。



(以下、勝手に抜粋改変)

私は娘15歳だし、
周りに学生さんいっぱいいるんですけれども、
一番よく言ってるのは
「職業に対する夢を持たなくていい」。
「夢を持つな」と。
夢を持つ人は勝手に持つので、
持ってない人に夢を探す必要はないと。

自分が20代の頃を思い浮かべると、
「これになりたい」
「あれになりたい」
という職業が、どれだけ狭いものだったか。

夢を持て、夢を持てって言うよりは、
夢を持つためにたくさんの人に会いなさいと。
たくさんの人を見て、そんな中から、
これおもしろそうだなっていう先に
 夢があるかもしれない
と思って生きればいい、
と言っています。

私が、「私の夢は」ってちゃんとこうやって
堂々と語れるようになったのは45歳です。


私もそう思う。

早くから具体的な夢を持って、
それに向かって頑張るのがいいとは限らない。

なんにせよ、好奇心とグリット、基礎学力を
しっかり身につけておけば、何とでもなるはず。



・・・とかなんとか文句いいつつも、
息子の同級生の将来の夢を聞くのは楽しかったりする。

(受験面接のように、全員が医者か弁護士だったら
 うんざりするだろうけど、そうじゃないから。)

結局これ、大人の楽しみのためにやってるようなものだよね(笑)


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