olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

DNA検査と人種差別主義者

2019-08-30 | 日々
・・・なんですが、昨日まで見られたものが
今朝、削除されていました。
(なぜ・・・?)
○○人であることを誇りにし、
××人は嫌い、と公言する人が
検査をすると○○人の要素は非常に少なく、
それよりも××人の要素が
多く入っていることが判明する。
ショックを受けつつ、自らを反省し、
××人とハグする姿が映し出されていました。
 
 
DNA検査をする会社の
プロモーションビデオっぽくて、
ドラマのような感動的な演出。
 
どれくらい嘘の演出が混じっているのか
分からないけど、
最初、素直に「へえー!」と感心したし、
本当であって欲しい、と思いました。
 
 
 
話の規模は違うけど、
ちょうど借りていた
子どもの本の「あとがき」に
こんなことが書いてあり、
シンクロしたりして。
 
 
 
(一部を抜粋改変)
 
ところで、世の中には家柄を自慢したり
「うちの先祖は武士だった。」
などと鼻高々にいう人がいます。

今生まれたばかりの赤ん坊には、
江戸時代が終わった百五十年前には、
三十二人の先祖がいることになります。

武士の日本支配は鎌倉時代にはじまります。
今から八百年以上前です。
それまでの先祖の数はどれくらいになるでしょう。
こうなってくると、先祖が武士だったかどうかなんて、
ほとんど意味の無いことではありませんか。

それから、系図というのは、主に男系です。
親はお父さんだけですか?
お母さんは親ではないのですか?

ほらね。
そういう系図なんて、
問題にするのは男女差別でしかありません。
 
 
子どもに
こんな風に語りかけてくれて、
有り難い。
 
先祖の数をカウントするだけなら
DNA検査は要らない。
ちょっと考えたら分かること。
 
けど、
大人でも、こういうこと考えもせずに
先祖を気にしてみたり、
何か気に入った先祖情報があれば、
それが今の自分の価値を高める
とでも思っているのか
バカみたいに自慢する人、いるんだよねー。
 
(この小さな島にもいるのよ。
実は王家の血筋だとか、士族だとか、
流れてきた平家の末裔だとか・・・
 
学歴にかかわらず。
 
本当は、たくさん学んだ人ぼど
「それは事実?」
「いつ作られた常識?」
「本当に意味のあること?」
と、話の根っこを検証する方向で
頭を使うべきだと思うんだけど。
 
 
こういうのって、
知識のあるなしではなく、
家庭教育とか幼児教育とか
知育以前の段階で涵養された
人格、人間性によるんじゃないかと思う。

知識や技術などの能力は、
ふさわしい資質(人格、人間性)があって
初めて生かされるってことだよね。
 
結局、人は見たいものしか見ないんだよねー。
 

 
・・・まてよ。

動画に登場する人たちは、
最初、人種的偏見が強かったのに、
DNA検査結果という知識が提示されると
ハッと目が覚めたように
差別的な考えを反省できて
今まで嫌っていた人たちとハグしてたよね。

そんな風に、
自分の考えを改めることができるのは、
かなりオープンで柔軟で、マトモな人だよね。
 
保守的で、人種差別的だった人が?


・・・信じがたいな・・・
 
 
 
と思っていたら、
こんな記事を見つけてしまいました。
 
いろんな意味で、やっぱりね。
 

「カリフォルニア大学の研究者らは、
白人至上主義者は
自分の祖先に黒人がいると分かっても、
自分の思想を変えるのではなく、
慌ててその結果をなかったものにしようとする
と指摘する。 」
 
「ある白人優越主義者の場合は・・・
検査会社はユダヤの陰謀の一部だと
主張する投稿をした。 」

「白人至上主義者がDNA検査の結果を受けて、
人種に関する自らのイデオロギーを変える
という考えには根拠がない。」

「アニタ・フォーマン教授は、
『私にとって、第一の収穫は、
人々がいかに簡単に科学を拒絶するものか
ということです』と語る。」

「多くの白人は予想外の結果を聞くと
・・・
人種は遺伝子によるものではなく、
文化や身体的外見の問題だと考えるようになるのです」
 
「一方、プロジェクトは、
若者や女性は、予想外の結果に接しても、
よりオープンな態度を取る
ということも発見した。
『女性は、自分はどの人種なのか
ということについて、
より柔軟な傾向がありますね』
とフォーマン教授は語る。  」
 
 
 
男性というものは
自分の「生まれ育ち」に関して、
非常に保守的で頑なであり、
反省的に検証することができない
ということが書いてあった
この本を思い出しました。
 
 
厄介だね・・・。

男の子、気をつけて育てないとね。


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