olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

上手い子の特徴

2020-09-23 | チェロ
忙しくも楽しい連休が終わりました。
ふー。

そのひとつ、
息子の音楽関係のイベントの中で、
子ども達のヴァイオリンのソロを
たくさん聴く機会がありました。

息子がやっていない楽器なので、
こういう機会は珍しく、面白かった。

まず思ったのは、ヴァイオリンって、
やはり難しい楽器なんだな、ということ。
ピアノでもチェロでも
何でも同じ事が言えるんだけどね、
でもヴァイオリンって
ひときわ粗が目立つというか…


うん、
ヴァイオリン初心者って、
そんな音しか出せないものよね。
で、「そんな音」の領域から
なっかなか抜け出せないんだよね。
わかるよ。つらいよね。
(誰もつらいなんて言ってない)


と同情心を抱きながら聴いていたのですが、
4歳~高校生まで20人ほど弾いたなかに、
これは!と思わず身を乗り出してしまう
演奏をする子が、4人いたのです。

4歳(!)、小2、小5、高2。
曲のレベルはいろいろ。

でも、様々な年齢の子が弾くなかで
素人ながら聴いていて思ったのは、
上手い下手の分かれ目
(いや、魅力的かどうか、かな?)、
最重要ポイントは、
曲のレベルでも
技巧レベル(例えば、ビブラートやスピッカートが
できるかどうか、とか…)でもなく
やっぱり、その子の持っている音楽性なんですね。

4人に共通していたのは、
「身体から音楽していた」(息子の弁)
ということです。

(とはいえ、技巧レベルも高かった。
4歳の子、小学校高学年の子が弾くような
難しい曲を弾いていてね。
途中で止まったりもしたんですが、
音程は概ね合っているし、
音もしっかりしているし、
そのうえ、勢いがあって、堂々としていて
良い演奏だった。
一体、何歳から初めて、どう指導すれば
4歳でこれだけ弾けるようになるんだろう…)


たとえば、4歳や小2の子よりも
技術的に難しい曲を弾きこなしている
年上の子ども達は大勢いる。
その子達だって、音もリズムも間違えてはいない。

でも、根本的に違うものがある。

4人以外の子ども達は、
一様に棒立ちで、
曲の最初から最後まで単調な音質だったりして、
まだ音楽になる以前のところで頑張っている感じ。

いや、そうなるよね!
音を追うので精一杯にもなるよね!
難しいもんね!
うん、よく頑張ってるよ!

で、「頑張れ!頑張れ!」と思いながら、
ずっと息を詰めて聴いてしまっていて、
苦しかった…


ところが、
「これは!」の4人の演奏になると、
ちゃんと息ができる。
それどころか、音楽に合わせて
自然と深~く息をしてしまうんです。

肺に満たされる清々しい空気にハッとして、
今まで息を詰めていたことに気付く。

ああそうだ。
これが音楽なんだ。

と思いました。


(ちなみに、私自身は確実に棒立ちグループです。
だから、自省を込めて、痛感したんです。)


あとで息子に
「ヴァイオリンの中に、4人、上手な子がいたね」
と話をふると、
「ね!全然違ったよね!
あの子達は、ちゃんと身体全体で音楽してた。
なにもの?って思ったよ」
と。


あの4人と他の子達との違いは
何なんだろう。
練習方法?
先生の指導の仕方?
練習時間?
持って生まれたもの?

と首を傾げていると、息子が一言、
「4人中、3人は兄弟(姉妹)だよ。
あと一人は、お母さんがピアノの先生っぽかった」


そうなの?!

・・・なるほど。

わぁ、なんか納得……



あ、チェロ軍団は、
みんなちゃんと「音楽」していました。
贔屓目もあるかもしれないけど。
みんな良かった!


余談ですが、
イベントを終えて、息子は、
「ヴァイオリンの人たち見て、思ったんだよ。
ぼく、チェロで良かった」と
しみじみ言っていました(笑)

「だって、チェロは楽器の音がいいし、
先生は全員優しいし、
必ず座って弾けるし
(今回、合奏でもVnの子は立って弾いていた)」。

「ソロより合奏の方が好きだな」
とも言っていました。
「ソロは目立てるからいいけど、
楽しいのは合奏」
と。

「いつか、管楽器もいるオケで
弾けたら楽しいだろうね」
と言うと、
「そうだね。今、ぼくが一番やってみたいのは、
チャイコフスキーのピアコンで
ピアノ弾くことだなー」。

え?チェロじゃなくてピアノ?
なんでまたそういう話になる???

・・・しかもこれまた
最も叶いそうにない無謀な夢を
ぶち込んできたね(笑)


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